ビジネスプロセスをただ繰り返すのではもったいありません。できる限り無駄をなくすために改善していきましょう。SIPOC テンプレートを使えば、SIPOC プロセスを最大限に活用して、すばやく意思決定を行い、カスタマーエクスペリエンスを向上させることができます。
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長い間ビジネスを続けていると、まるで身体が覚えているように、何も考えずにプロセスを進められるようになるものです。しかし、チームリーダーがそのプロセスを徹底的に理解していても、他の関係者はそうでない場合があります。こうしたプロセスを文書化することで、関係者全員がビジネスプロセスを正確に理解できるようになり、混乱を防ぐことができます。
そこで活躍するのが、重要な業務プロセスを見える化し、最適化するツール「SIPOC テンプレート」です。
SIPOC ダイアグラムは、サプライヤー、インプット、プロセス、アウトプット、およびカスタマーに関する顧客中心のステップを俯瞰的にまとめたものです。このダイアグラムは、特定の細かい点には触れずに、プロセスの仕組みについて関係者に全体像を伝えることを目的としています。SIPOC ダイアグラムは、シックスシグマやその他のリーンプロジェクト管理の「定義」の段階でよく使われます。このような手法のフレームワークは、プロセスを合理化して最終製品のエラーや不整合を減らす役割を果たします。
SIPOC は、以下の要素の頭文字をとった用語です。
Suppliers (サプライヤー): プロセスの出発点となるインプット。
Inputs (インプット): プロセスの実行に必要なリソース。
Process (プロセス): プロセスの概要。
Outputs (アウトプット): プロセスの結果やアウトプット。
Customers (カスタマー): プロセスのアウトプット (メリット) を得る人。
SIPOC ダイアグラムは視覚的なツールです。フローチャートやプロセスマップのように機能し、プロセスのひとつの要素から別の要素へと進み、その都度、関連する要素とハイレベルなステップのみが表示されます。
SIPOC ダイアグラムを定期的に使用する場合、毎回新しいダイアグラムを作成するよりも、テンプレートを作成する方が効率的です。なぜなら、テンプレートを使うことで、時間と労力を節約できるからです。また、プロセスのアウトプットにおけるエラーを少なくするという、リーンシックスシグマ手法の考え方にも沿っています。そのため、SIPOC ダイアグラムのテンプレートを使用することで、ヒューマンエラーを大幅に減らすことができます。テンプレートを使えば、誰が SIPOC ダイアグラムを作成しても、内容にばらつきが発生することがなくなります。
SIPOC テンプレートは、ビジネスプロセス管理 (ビジネスプロセスを分析し、改善する方法) をサポートするツールです。ビジネスプロセス管理の一環として SIPOC テンプレートを使用することで、SIPOC ダイアグラムに記載されているプロセスが一貫しており、自社の基準を満たしていることを確認できます。SIPOC モデルを調整し、テンプレートとして保存すると、チームメンバーがそれを利用して、新しいダイアグラムを作成し、SIPOC のそれぞれのプロセスを記録できるようになります。
SIPOC テンプレートをビジネスプロセスのワークフローに組み込むことで、SIPOC ダイアグラムを簡単に、かつ合理的に作成できるようになります。ワークマネジメントソフトウェアでテンプレートを作成すると、ボタンをクリックするだけで簡単にテンプレートを複製でき、関係者と共有し、チーム間でプロセスを調整できます。また、チームメンバーに特定のステップを割り当てることで、チーム全員が SIPOC プロセスの各要素の担当者を把握できるようになります。
一度 SIPOC のテンプレートを作れば、新たに記録する必要があると思われるビジネスプロセスを作成するたびに、簡単にテンプレートを複製できます。自動車メーカーを例に考えてみましょう。テンプレートを使って SIPOC ダイアグラムを作成すると、顧客から注文を受けてからこのプロセスのアウトプットに至るまで、自動車の製造に関わる重要なステップをまとめたハイレベルなプロセスの概要を記録できます。
サプライヤー: この例では、サプライヤーは、顧客、メーカー、素材の調達先となるその他の企業などが考えられます。
インプット: 自動車を作るために必要な要素を記載します。物理的な素材だけでなく、顧客の要望や価格設定なども考慮しましょう。
プロセス: 原材料から自動車に仕上げるまでに、どのようなステップが必要か記入します。
アウトプット: 自動車の製造プロセスにおけるアウトプットは、簡単に言えば、製造プロセスの最終結果です。今回の例では、顧客が自動車を受け取り、自動車会社が支払いを受け取ることを指します。
カスタマー: 誰がこのプロセスからメリットを受けるのかを記載します。この例では、車を購入する顧客、カーディーラー、そして自社が含まれます。
ボードビュー: ボードビューとはプロジェクトの情報を複数の列で表示するかんばんボード形式の表示スタイルです。「To-Do」「進行中」「完了」など、タスクのステータスに基づいて整理するのが一般的ですが、各列の扱いはプロジェクトのニーズに合わせて調整できます。それぞれの列ではタスクはカードとして表示され、タスク名、期日、カスタムフィールドなどの関連情報も併せて表示されます。タスクは進行するにつれてステージを進んでいくので、プロジェクトの進捗を一目で確認できます。
レポート機能: Asana のレポート機能は、プロジェクトのデータを視覚的なチャートやわかりやすいグラフに変換します。仕事が行われている場所でレポートを作成することで、無駄な重複作業を減らし、不要にアプリを切り替える手間を省くことができます。また、チームのすべての仕事がすでに Asana に集まっているため、どのプロジェクトやチームからでもデータを引き出し、一か所で何が起こっているのかを正確に把握できます。
カスタムフィールド: カスタムフィールドは、仕事のタグ付け、ソート、絞り込みにぴったりの方法です。優先度やステータス、メールや電話番号など、追跡が必要なあらゆる情報に対してそれぞれカスタムフィールドを作成できます。カスタムフィールドを使用して To-Do をソートし、スケジュールを組むことで、何から手を付けるべきかが瞬時にわかります。また、さまざまなタスクやプロジェクトを横断して同じカスタムフィールドを使用すれば、組織全体で一貫性のある管理ができます。
プロジェクトの概要: プロジェクトの概要は、プロジェクトの重要な背景状況をすべて一か所でまとめて把握できる場所です。プロジェクト作業の内容、理由、方法について、チームが俯瞰的に確認できます。プロジェクトの説明を追加し、Asana を使ってどう共同作業するか、方向性を決めます。次に、会議の詳細、コミュニケーションチャネル、プロジェクトの要旨などといった、重要なリソースや背景情報を一か所で共有します。
Dropbox: Asana タスクウィンドウに直接組み込まれた Dropbox ファイル選択機能を使って、Asana のタスクに直接ファイルを添付できます。
Google Workspace: Asana タスクウィンドウに組み込まれた Google Workspace ファイル選択機能を使って、Asana でファイルをタスクに直接添付しましょう。マイドライブ内のファイルを、数クリックで簡単にタスクに添付できます。
OneDrive: Asana のタスクウィンドウには Microsoft OneDrive のファイル選択機能が組み込まれているため、Word や Excel、PowerPoint などのファイルを Asana のタスクに簡単に添付できます。
Slack: Slack 上にあるアイデアや仕事のリクエスト、アクションアイテムを追跡可能な Asana のタスクやコメントに変換しましょう。ちょっとした質問やアクションアイテムが、期限と担当者つきのタスクに変わります。仕事を簡単に取り込めるので、やるべきことが Slack の中に埋もれ、流れることはありません。
SIPOC とは、Suppliers (サプライヤー)、Inputs (インプット)、Process (プロセス)、Outputs (アウトプット)、Customers (カスタマー) の 5 つの要素の頭文字をとった用語です。頭文字を取った用語です。テンプレートでは、これらの項目が各セクションの名前になります。テンプレートを使って新しい SIPOC ダイアグラムを作成する場合、各プロセスの一般的なステップをそれぞれのセクションに記載します。
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