IT チームの業務が急増し、特にリソースが限られた企業では、デジタル環境の変化への対応に苦慮しています。そんな中でプロセスを標準化し、より少ないリソースで業務の効率化を図るにはどうしたらいいのか?Asana の IT チームの戦略をご紹介します。
テンプレートを作成する登録して独自のテンプレートを作成する
IT プログラムの管理は簡単ではありません。リソースが限られている場合、特に企業が収益を確保することに集中している場合、デジタル変革、DX を推進するのは困難です。
しかし、実際には、より優れたプロセスとツールがあると、ビジネスの効率性を引き出すことができます。ワークフローを合理化し、プログラム管理の効率を高めることができれば、IT チームのエンジニアたちはより少ない労力でより多くの仕事をこなせるようになります。セキュリティを強化し、インシデントをスピーディに管理し、従業員に必要なツールを与えるといったことが、スムーズに行えます。
まずは IT プログラム管理テンプレートを使って、プロセスの効率化を始めてみましょう。プログラムマネージャー必見のテンプレートを紹介しますので、参考にしてみてください。
更新: この記事は、IT プログラム管理 (プログラムマネジメント) にテンプレートを使うメリットに関するさらに詳しい記述を含めて 2023年 4月に改訂されました。
IT プログラム管理テンプレート (プログラムマネジメント用テンプレート) は、再利用可能なガイドであり、チームが IT プロジェクトを計画、優先順位付け、実行する際に役立ちます。テンプレートは、チームのインシデント管理やソフトウェアのオフボーディング、IT リクエストといった重要なワークフローの実行手順を標準化します。組織全体で一貫したプラクティスが促進されるため、他の部門の関係者が IT 部門とどのように共同作業すべきか、そしてその逆のアプローチ法も明確になります。
チームは、新しい IT プロジェクトをゼロから開始するのではなく、テンプレートを複製し、あらかじめ設定されたプロセスに従って、各項目をチェックしながらプロジェクトを進めることができます。
IT プログラム管理は変化し続けるプロセスです。リクエストのトリアージと割り当て、関係者とのコミュニケーション、ブロッカーの排除、インシデントの解決といった作業をリアルタイムで行う必要があります。プロジェクトやリクエストが常に変化する場合、静的な Excel スプレッドシートや Google スプレッドシートでは情報がすぐに古くなります。しかし、Asana のようなワークマネジメントプラットフォームを使えば、仕事の状況をリアルタイムで把握し、管理できます。
電子書籍をダウンロード: ワークマネジメントとは?チームがワークマネジメントを必要とする理由Asana はのようなツールを利用して IT プログラム管理をするメリットには、次のようなポイントが挙げられます。
すべての IT 作業を一元管理するシステムを作成できる。
各プロジェクトのステータスをすばやく確認し、必要に応じてブロッカーを排除できる。
IT ワークフローを自動化することにより、チームはタスク管理に費やす時間を減らし、ミッションクリティカルな作業に費やす時間を増やすことができる。
ServiceNow や Jira といった他のツールを Asana のワークフローに統合することで、情報を 1 か所で把握できる。
無駄な作業をすることなく、関係者とステータスレポートを共有できる。
プロジェクトビューをタスクリストやガントチャート、カレンダー、かんばんボードなどに切り替えることにより、IT ワークフローとロードマップをさまざまな形式で見える化できる。
状況の変化に応じて、プロジェクトのスケジュール、ステータス、担当者を簡単に更新できる。
関連するスクリーンショットや文書、スプレッドシートを添付できる。
IT プログラム管理には、進行中のあらゆる IT プロジェクトが含まれるため、すべてに対応できるテンプレートを 1 つだけ作成するのは困難です。Asana 社内で活用している具体的なユースケースとセットアップの方法をいくつかご紹介します。
管理された情報収集システムを使わないと、ニーズが不明確になり、重要な情報が抜け落ちる可能性があります。より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供し、収集するデータの質を向上させるために、私たちは Asana のフォームを活用しています。”
IT の年次計画には、数多くの関係者が関与します。ビジネスリーダーが予算と会社の目標を設定し、個々のチームが新しいツールや IT サポートをリクエストする中、そうしたインプットを計画中にまとめなくてはいけません。どうすれば、すべてを効率的にすすめることができるでしょうか?
年次計画テンプレートを使って事前定義されたワークフローを作成することにより、これらすべての関係が管理しやすくなります。各ステップで情報を共有すべきメンバーや意思決定を行う必要のある事柄、チームがプロジェクトを進める方法がまとめられます。
Asana 社内では、標準化された年次計画の受け付けフォームを使用することにより、IT チームに対する新規プロジェクトのリクエストを管理しています。関係者がフォームを送信すると、リクエストが自動的に年次計画プロジェクトに追加され、適切なチームメンバーに通知されます。
フォームに含まれる主要なフィールドは次のとおりです。
リクエスト送信者の名前
リクエスト元の部署
プロジェクト名
プロジェクトの説明
プロジェクトの成果物
プロジェクトタイムライン
プロジェクトによって解決する懸念事項、問題点
こうした問題点に対処するために現在取られている回避策
フォームを作成したら、オートメーションを設定して、年次計画プロジェクトに新しいリクエストが即座に追加され、フォローアップタスクが適切な関係者に割り当てられるようにします。たとえば、初期評価をはじめ、費用便益分析、承認などのフォローアップタスクを割り当てることができます。
ルールを使用し、これらのカスタムワークフローを構築することによって、不確実な要素が多くストレスが溜まるインシデント管理が、統制がとれ、ある程度容易に管理でき、すばやい対処が可能な業務になりました。”
IT 関連のインシデントが発生すると、早急な対処が求められます。標準化されたワークフローがあればチームの明確な方針となるため、すばやく行動し確信を持って対処できるでしょう。では、どのようにワークフローを構築していけばいいのでしょうか?
Asana では、オートメーションにより、インシデント管理のプロセスを合理化しています。オートメーションを使って特定のトリガーが発生すると、一連のアクションが自動で実行されるようにしているのです。たとえば、次のようなオートメーションを設定しています。
発生したインシデントを自動で記録する
インシデントを適切なチームと担当者にエスカレーションする
影響を受ける領域に応じて、マネージャーやサポートのリーダーに通知する
サービス水準合意 (SLA) を追跡する
ポストモーテム会議のフォローアップタスクを作成する
インシデント管理テンプレートを作成し、さらにオートメーションを使用して、スピーディかつ有効なインシデント対応を可能にしましょう。
Asana でワークフローを明確に定義することで、関係者との調整やユーザーへの通知を行うだけでなく、支払い契約の終了の確認、ビジネス上重要なデータのアーカイブや保存、そのプラットフォーム上の Asana 関連のデータが完全に削除されたことの確認もできます。”
社内で重要な役割を果たしていないアプリを見極め、必要に応じて使用を廃止する判断を下すのは IT チームです。ツールのオフボーディングプロセスを事前に設定しておくことで、残務処理を行いやすくなり、全社的にスムーズな廃止が可能になります。では具体的にどのような戦略を立てればいいのでしょうか?
Asana では、ツールの使用状況を監視し、役目を終えたアプリを段階的に廃止していくためにいくつか戦略を立てています。
一括でタスクを作成: ツールのオフボーディングを検討する際には、誰がそのツールを使用しているかを把握することが重要です。Asana の IT チームは、ツールのユーザー全員にタスクを一括で割り当てて、ツールの使用の有無や、どのように使用しているかを確認します。これにより、評価対象のツールをチームがどのように使用しているかが明確になります。
オートメーション: 次にオートメーションを使用し、担当者の回答をベースに各タスクに対するアクションをトリガーします。ツールが不要であると判断したら、ツールのオフボーディングプロセスを開始します。
フォーム: ツールのオフボーディングには、法務や IT オペレーション部門など、多くの関係者が関与します。そのため、プロセスの開始にはAsana フォームを使用します。フォームの回答に基づいて、適切な担当者にフォローアップタスクを自動で割り当てることができます。
依存関係: オフボーディングプロセスでは、依存関係を使用して、障害がなくなり作業を開始できるようになると、関係者に自動的に通知します。曖昧さや、時間のかかる確認作業を減らすことで、プロセスを迅速に進められます。
IT プログラム管理テンプレートを作成する際には、これらの機能とアプリ連携を使用してチームのワークフローをカスタマイズしましょう。
オートメーション: 手作業を自動化することで、チームは忙しいだけの無駄な作業に費やす時間を減らし、本来の業務に専念できるようになります。Asana のルールは、トリガーとアクション、つまり「X が発生したら Y を行う」という基本的な仕組みに基づいて機能します。ルールを使用して、作業の自動割り当て、期日の調整、カスタムフィールドの設定、関係者への通知などを行います。単発のオートメーションからワークフロー全体まで、ルールを活用することで、チームはスキルを要する作業や戦略的な仕事に取り組む時間を取り戻せます。
フォーム: 誰かがフォームに入力すると、Asana プロジェクトの新規タスクとして表示されます。フォームを介してリクエストを受け付けることで、仕事の開始手順を統一し、必要な情報を収集し、仕事の見落としを防ぐことができます。リクエストをその場限りのプロセスとして処理するのではなく、標準のシステムやメンバー全員が回答しなければならない一連の質問を作成するとよいでしょう。あるいは、ブランチ機能を用いて、ユーザーの回答に基づいて次の質問をカスタマイズすることもできます。つまりフォームを使うことで、入ってくるリクエストを管理するために費やす時間と手間を省け、チームはより多くの時間を重要な仕事に使えるようになります。
ワークフロービルダー: ワークフロービルダーを使用すると、チームのワークフローを見える化し、チーム間のコラボレーションを簡単に実現できます。ワークフロービルダーとは、コーディングの知識がなくても、クリックするだけで強力なワークフローを視覚的に作成できるツールです。組織のあらゆる階層や区分を超えてチームをつなげる効果的なプロセスを簡単に作成できます。しかも、Slack、Adobe Creative Cloud、Salesforce、Zoom など、お気に入りのビジネスアプリケーションをワークフローに直接連携できるので、タスクの流れがスムーズになり、チームメイト間のコラボレーションも容易になります。
ポートフォリオ: ポートフォリオを使用すると、チームの複数のプロジェクトを 1 つのビューにまとめて簡単に整理し、管理できます。すべてのプロジェクトの進捗を俯瞰的に把握し、詳細を確認したりリスクに対処したりできます。さらに、プログラムを横断してステータスの最新情報を共有し、関係者に随時伝えられるため、進捗会議を開く必要がありません。
ServiceNow: Asana でのタスク作成を自動化することにより、ServiceNow で作業している IT チームの手作業を減らし、プラットフォームの壁を越えてリアルタイムのステータスと背景情報を可視化します。従業員のサポートチケットの追跡・管理に ServiceNow を使用している社内向けのサービスチームは、ハードウェアに関する要望や、給与計算に関する質問など、ServiceNow 外での対応が必要になるリクエストを受けることも多いでしょう。この連携機能を使えば、Asana 上で行われたアクションや更新が ServiceNow にも反映されます。
Zendesk: Asana と Zendesk の連携を使用すれば、ユーザーは Zendesk のチケットからすばやく、簡単に Asana タスクを作成できます。コンテキストを追加したり、ファイルを添付したり、既存タスクをリンクしたりして、チケットをクローズするのに必要な作業を追跡します。また、両システム間でシームレスな可視性が生まれるため、どちらのツールを使用していても、メンバー全員がすばやく仕事を進められます。
Jira: 技術部門とビジネス部門の間でインタラクティブで連結したワークフローを作成し、Asana を離れることなく、製品開発プロセスの可視性をリアルタイムで向上させることができます。プロジェクトのコラボレーションと引き継ぎを合理化し、Asana 内ですばやく Jira の課題を作成することで、適切なタイミングで技術部門とビジネス部門の間で仕事をスムーズに引き渡せるようになります。
Slack: Slack 上にあるアイデアや仕事のリクエスト、アクションアイテムを追跡可能な Asana のタスクやコメントに変換しましょう。ちょっとした質問やアクションアイテムが、期限と担当者つきのタスクに変わります。仕事を簡単に取り込めるので、やるべきことが Slack の中に埋もれ、流れることはありません。
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