チームの仕事効率を上げる 9 つの方法

寄稿者 Julia Martins の顔写真Julia Martins2020年11月16日
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どんな最高のチームでも、いつ仕事の効率を下げる問題に直面するかはわかりません。非生産的なミーティング、大量のメール、他のメンバーの仕事を把握していないことは、チームが To-Do リストの項目を順調に消化していく妨げになります。

チームの効率とは、職場の摩擦や仕事の邪魔になるものを取り除いて、チームはインパクトの大きな仕事をどれだけこなせるか、ということを指します。チームの効率は単に生産性アップを意識したものではなく、むしろ、どのように効果的な職場を作り上げ、健康的な職場におけるチームワークを促進することで、チームの全体的なパフォーマンスを改善するのかということです。

チームの効率はどのように改善するのか?

チームの効率を改善するには、インパクトの大きな仕事の達成を毎日のように邪魔する障害を減らす必要があります。仕事の解剖学によると、グローバルワーカーは 1 日の半分以上の時間 (60%) を仕事のための仕事に浪費しており、専門性を要する仕事に費やせる時間はわずか 27% しかないことがわかっています。チームの効率を改善できれば、チームは大切な仕事に集中するための時間を取り戻すことができます。

記事: ビジネスにおける効率と効果の違い: チームに両方が必要な理由

チームの効率をアップする 9 つのステップガイド

あなたやチームの仕事の効率性を改善できるよう以下 9 つのヒントを使ってプロジェクトマネジメントのスキルを高め、チームの仕事のスピードと質を高めましょう。

1. 不必要な会議をなくす

Dave Barry 氏はこう言いました。「私たち人類が最大のポテンシャルを発揮できていない、そして今後もできるようにはならない理由を一言で説明するとすれば、それは ‘会議’ です。」

チームの効率性を改善するための最も簡単な方法の 1 つは、不必要な会議をなくすことです。すべての会議が悪いわけではありません。議題が明確で、適切なメンバーが出席し、参加者全員が解決策を見つけるために協力する準備ができていれば会議は生産的になりますが、必ずしもこのような条件が揃っているとは限りません。

明確な議題や目標なしでミーティングを計画すると、たとえそれが 30 分の短いものであっても、チームが具体的な目標を達成するための時間が減ることになります。そのミーティングが本当に必要なものかを自分自身やチームに問いかけてください。

FAQ: 会議が重要かどうかはどうすればわかりますか?

会議の予定を立てる前に、それが本当に必要かどうかを自分自身に問いかけてみましょう。他にもっと効果的な方法がある場合でも、自動的に会議を予定していませんか?不要な会議を取り除くだけで、メンバー全員が大切な仕事に集中できる時間を確保することができます。たとえば、プロジェクトステータスの最新情報を共有するための会議であれば、代わりにデジタルなアップデートをチームに送信することはできないでしょうか?

チーム会議に代わる選択肢:

また、不要だと感じる会議に招待される場合もあります。たとえば、自分の役割がはっきりしていないような会議に参加する必要はあるでしょうか?会議の主催者にメッセージを送り、自分が参加するべきかどうかを尋ねることを検討してください。

記事: 会議の効率を上げ、時短につなげるヒント

2. 会議の効率を改善する

会議の中には重要なものもありますし、チームが集まれば素晴らしい成果を上げることができます。しかし、どのような会議を計画する場合でも、会議をより実行に移しやすく、生産的かつ効果的なものにできる簡単な方法がいくつかあります。

  1. 会議が始まる前に議題を作成し共有しておく。 会議中のチームの効率を改善するには、会議の目標を明確にしておく必要があります。会議の本題からそれないように、目標以外の項目をはっきりさせておいてもよいでしょう。会議の議題を作成し、共有すれば、メンバー全員が共通認識を持つことができます。目を通しておくべき文書や補足的な文書があれば、議題の中で共有しましょう。

  2. 会議のルールをチーム内で一致させる。 会議を直接会って行うにしろ、バーチャルで行うにしろ、会議のルールをチーム全体または会社全体で定義し、共有します。チームメンバーはノート PC を閉じるべきか?バーチャルコールの場合なら、カメラを ON にするべきか?複数のメンバーが何かを共有する場合は、誰が最初に行うのか?などといったルールを会議が始まる前に共有しておきましょう。

  3. 実行に移すためのメモをとる。 会議の前に、メンバーの 1 人に会議のメモをとる役を割り当てます。議題を共有した同じ場所でメモをとるのが理想です。メモと一緒に、アクションアイテムを期日や担当者といった情報と併せて記録しましょう。

  4. フィードバックを集めて効率性を上げる。 チームが会議の価値を感じているかどうかを定期的に確認しましょう。メンバーにとってあまりプラスになっていない会議があれば、代わりにデジタルなアップデートやプロジェクトステータスレポートを活用しましょう。

無料ミーティング議題テンプレート

3. 主要な結果を基に仕事の優先順位を付ける

どんな日でも、従業員 1 人 1 人が複数のプロジェクトにわたって 10 の異なるタスクを終わらせようと取り組んでいる場合があります。その時その時で、それぞれの仕事が緊急で重要のように思えます。どの仕事から始めるべきでしょうか?大部分の時間や知力をどこに注げば、最高の仕事ができるのでしょうか?

もちろん、他と比べて特に重要なタスクやプロジェクトは存在します。そういう場合、明確に定義された一連の目標があり、自分の仕事がそれらの目標に向かってどのようにつながっているかを理解できれば有益です。そうすれば、短期的な目標が、製品ロードマップやリリース管理の計画など、より長期的な目標のための堅実な基盤となります。どのタスクが会社や部署全体の目標と一致するかを明確に見通すことができれば、チーム全員が足並みを揃え、それぞれのチームメンバーが、会社の全体的な目標に影響を与える決断を自信を持って下すことができます。

個々の仕事を会社の目標につなげる

自分の仕事が会社の中長期目標にどのように向かっているかを明確に把握すれば、どのプロジェクトやタスクが最大の影響を与えるかを理解しやすくなります。実際に、仕事の解剖学調査によると、自分の仕事が組織のミッションにどのようなインパクトを与えるかということを把握している従業員は、そうでない従業員よりもモチベーションが倍も高いことがわかっています。

このような仕事に注力してから、インパクトの小さいタスクに移りましょう。タスクやプロジェクトが会社全体の包括的な目標、目的、ミッションを支えるものでないのなら、それらの仕事が必要かどうかを再考してください。

Ritual のマーケティング部長、Claire Knebl 氏は、徹底した顧客志向のアプローチで、優れた実行力を持つ積極的なチームを先導しています。「どのキャンペーンを始める前にも、1 週間かけてターゲットとする顧客の考え方を理解することに努めています。大抵の場合、顧客と何気ない会話をすることで、彼らのことをできるだけ知ろうとし、日々の生活がどのようなものであるかを理解しようとしています。」

4. 優先順位の低い仕事を削除、保留、委任、削減する

チームメンバーが時に仕事を抱え過ぎてしまうという状況は避けられないものです。しかし、優先度の低い仕事を削除する、延期する、委任する、または減らすことができるシステムがないと、メンバーたちの業務効率は落ちてしまいます。実際、最近の調査によると、従業員の 85% が過労を経験しており、42% が仕事が多くてメンバーの士気が下がっていると感じていることがわかっています。

仕事量を適切に管理すれば、職場におけるチームの効率を改善し、職場での満足度を上げることができます。チームの仕事量を管理する簡単な方法の 1 つに、優先度の低いタスクを削除する、延期する、委任する、または減らすという方法があります。プロジェクトの全体像を把握し、ニーズ評価を実施して、処理する必要がある仕事や優先度の高いタスクを特定しましょう。

  • 2 つ目のヒントで説明した原則に基づき、プロジェクトに会社全体の目標につながらない側面があれば、それを削除しましょう。

  • チームの目標により多大な影響を与える、差し迫ったプロジェクトがある場合は、そのタスクを完了させ、それほど重要でないタスクは時間に余裕ができるまで保留にしましょう。

  • 同じくらい重要な 2 つのタスクが、1 人のメンバーに割り当てられた場合、1 つを余力のある別のチームメンバーに委任しましょう。

  • 保留、削除、委任できないタスクがある場合は、それを終わらせるための時間を削減できる方法を見つけましょう。そのタスクに関連するミーティングをなくすか、時間を短縮するか、頻度を減らしてください。また、プロジェクトの最優先の仕事に取り組み、残りの仕事は後日まで保留することもできます。

FAQ: 仕事量の管理はどうすれば始められますか?

仕事量 (ワークロード) の管理とは、仕事をチーム全体でどのように割り振り、管理するかということです。仕事量の管理を始めるには、まず最初にチームの仕事量とキャパシティを知る必要があります。こういった情報は、チームの作業量の把握に役立つワークロード管理プラットフォームで管理できます。チームが担当しているすべてのタスクと仕事を完全にリストアップしたら、チームのキャパシティを基にリソースを割り当てます。この情報があれば、必要に応じてチームの仕事量を調整できるため、メンバーが燃え尽きたり、時間を持て余したりするのを防げます。

記事: チームの仕事量を管理するための効果的な方法

Ritual のマーケティング部長、Claire Knebl 氏は毎週 3 つのことに注力することをすすめています。「1 週間にこなせる大きな仕事は、大抵の場合 3 つだけです。1 つ目は重要で戦略的なものでしょう。2 つ目は、早期に To-Do リストから消せるような、重要度は高いがより簡単な仕事に取り組むこと。3 つ目はサポートを求めることです。」

5. チームの長所を活かせるように仕事を割り当てる

まったく同じ従業員は 2 人といません。それぞれのメンバーがさまざまな経験、長所、短所を持ち、それがチームにとってメリットとなります。同様に、人により得意とする仕事はさまざまです。たとえば、リサーチを行い、レポートにまとめることが好きなメンバーがいれば、リサーチの結果を集めるくらいなら、ガラスを噛み砕いた方がマシだというメンバーもいます。

どのチームメンバーが特定のスキルに長けているかを把握し、それぞれが好きな仕事に時間を費やせるような方法を見つければ、タスクやプロジェクトを合理化するのに役立ちます。さらに、あるメンバーが特定のタスクに張り切って取り組めば、そのメンバーは質の高い仕事をより迅速に完了させるでしょう。個人的に満足感ややりがいを感じられる仕事をチームメンバーに任せることは、全員が最高の仕事をすることにつながります。

6. あらかじめチームの仕事を綿密に計画する

どの仕事を完了させ、誰が担当するかを把握したら、次は、チームが従うべき実行計画を作成しましょう。明確で綿密な計画を最初から作成すれば、後日発生する「仕事のための仕事」をなくすことができます。

まず、チームの各プロジェクトを明確に計画してください。あらかじめプロジェクトを綿密に計画すれば、各プロジェクトのマイルストーンからプロジェクトの完成まで、現実的なタイムラインを設定できます。それぞれのメンバーは、プロジェクトが完成するのに欠けている部分を誰が担当するかを把握し、何が進行中で、何が完了したかについて完全なインサイトを得ることができます。次に、チームが時間を最大限に活用できるプログラムで、すべてのプロジェクトを調整し、スケジュールを立てます。

7 プロジェクト計画の必須要素

  1. 目標

  2. 成功の評価指標

  3. 関係者とチームの役割

  4. 予算

  5. マイルストーンと成果物

  6. タイムラインとスケジュール

  7. コミュニケーション計画

記事: より効果的なプロジェクト計画をわずか 7 つのステップで作成

ワークマネジメントツールを使えば、より大きな目標の達成につながるすべての小規模のタスクを作成するのに役立ちます。Asana のテンプレートを活用すれば、以前に行った作業プロセスを複製できるので、手順を見過ごしたり、仕事を見落としたりすることがなくなります。

7. 部門間のコラボレーションを促進する

部署が異なるからといって、共同で作業をできないことはありません。企業の一部として同じ目標を目指しているわけですから。他のチームがどの仕事に取り組んでいるかを把握すれば、仕事と目標が合致した際に、お互いに協力しあうことを促進します

ワークマネジメントツールはチーム間の可視性を高め、プロジェクトの各段階を 1 つのまとまった目標にマッピングします。このようなツールは、自分の担当する仕事をチーム全体に共有し、別の役割を担うメンバーたちとコラボレーションを行える領域を特定するための、一元化されたハブとしての機能を果たします。信頼できる唯一の情報源をチームと共有すると、チームワークの質が上がり、インパクトの高い仕事の邪魔する障害が減るため、チームはより効率的に仕事ができるようになります。

米証券取引委員会 (SEC) 登録済み証券代行会社、Carta は、公開と非公開会社による証券の発行と管理をサポートしています。コンプライアンススペシャリストの Jina Kim 氏は、すべての事業ユニットでコラボレーションすることを促進するために Asana を信頼し、誰がどんな仕事をしているかを確認し、それぞれのチームやチームメンバーのプロジェクトが互いにどのような影響を与えているかを理解しています。

「たとえば、ある日サポートチームが製品のある部分が突然変わっていることに気づいたとしたら、それを解明する手段が必要になります」と Kim 氏は述べています。

8. ミーティングのない 1 日を促進する

ミーティングに参加することで効率性が下がり、フロー状態に入ったり、プロジェクトを完了させることが難しくなります。せめて 1 日でも職場でディープワークを実践し、会議に束縛されず、邪魔されることのない充実した数時間をプロジェクトに捧げることができれば、効率性と生産性の向上に非常に役に立ちます。

Asana では、チーム全員がミーティングを心配することなく重要な仕事に取り組めるよう、ノーミーティングウェンズデーを実践しています。社内ミーティングを水曜日に予定することを避け、お互いのスケジュールを尊重するよう、従業員に呼びかけています。これにより、すべてのチームメンバーは、仕事について話をするだけではなく、仕事を「行う」ことにまとまった時間を費やすことができます。その結果、チームはプロジェクトを分析、実行し、重要なプロセスを評価することに、より多くの時間を費やせるようになりました。多くの従業員は「ノーミーティングウェンズデー」を 1 週間で一番好きな日だと話しており、多くの場合、プロジェクトは水曜日に完了しています。

記事: 仕事でフロー状態を活用する 6 つのコツ

9. さまざまなコミュニケーションチャネルの目的を明確にする

各チームはさまざまなコミュニケーションツールを活用していますが、いつどのように使用するべきかを理解していなければ、チームはそういったツールを便利に使用することはできません。ほとんどのチームはすでにツールを導入しすぎている状態にあり、一般的な従業員は 1 日 10 個のアプリを切り替えながら活用しています。このコンテキストの切り替え作業は疲れるだけでなく、今後必要な情報が見つけにくくなる可能性もあります。

それぞれのコミュニケーションチャネルの目的を明確に決めて、チームをサポートしてください。ベンダーやクライアントとの外部のコミュニケーションには、メールを使いましょう。チームの質問に即座に答える場合は、Slack のようなアプリを使いましょう。実行可能な仕事の計画、管理、コミュニケーションには、Asana のようなワークマネジメントツールを使いましょう。

FAQ: ツールは何個までが適切ですか?

コミュニケーションツールがあればチームの効率性は向上しますが、使い方に一貫性がなければむしろ余計な仕事が増えてしまいます。ツールの目的が他のチャネルでも実現でき、別のツールにはそれ以上の独自のメリットがあるなら、そのツールは除去するべきです。そうすればお互いにコミュニケーションをとるために使用するツールの数が減り、それぞれのツールを最大限に活用できます。

Asana のようなワークマネジメントプラットフォームでは、お気に入りのビジネスツールをすべて連携できます。そうすることで、チームは 1 か所で必要なすべてのコンテキストにアクセスできます。

チームの効率を最大限に引き上げるサポートをしましょう

効率性を向上させるのは継続的なプロセスです。途方もないと感じられるかもしれませんが、シンプルなツールや戦術を取り入れるだけで、チーム全員の効率を向上させられます。あなたやチームがこれらのツールをうまく使いこなせるようになれば、効率性は自然と高まり、どのプロジェクトにとっても欠かせない当たり前の存在となるでしょう。あなたやチームの効率性を向上させるために、Asana を活用する方法や、組織内で実践するためのアイデアについての詳細をご覧ください。

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