明確なコミュニケーション計画が考える以上に重要な理由

Julia Martins 寄稿者の顔写真Julia Martins2021年3月29日00
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コミュニケーションが明確かどうかがプロジェクトの成否を分けることも少なくありません。プロジェクト管理におけるクリアなコミュニケーションには、コミュニケーションをとるべきツールだけではなく、メッセージの受け取り手や内容を考えることも重要です。

幸い、効果的なコミュニケーション計画を作成することは難しくありません。必要なことは、コミュニケーションチャネルを定義して、チームメンバーがどんな場合にそれぞれのチャネルを使用するかについて認識を共有するだけです。この記事では、コミュニケーション計画の立て方を細かくご説明し、ご自身でコミュニケーション計画を作成できるようにテンプレートをご紹介します。

コミュニケーション計画とは?

プロジェクト管理 (プロジェクトマネジメント) におけるコミュニケーション計画とは、進行中のプロジェクトに関する重要な情報を、主要なステークホルダーに伝達する方法をまとめたものです。コミュニケーション計画があれば、誰がどんな通知を受け取るべきか、プロジェクトのステークホルダーに情報を共有すべきなのはどういう場合かといったことを、チームが理解しやすくなります。ステークホルダーが各チャネルを使用すべきタイミング、さまざまな詳細情報を伝達すべき頻度、各チャネルの責任者を明確にすることもコミュニケーション計画の一部です。

記事: プロジェクト管理のメリットとは?

コミュニケーション計画を共有することで、どのツールをどのタイミングで使用すべきか、またそれぞれのツールで連絡すべき相手は誰なのかがチームにとって明確になります。コミュニケーション計画がなければ、たとえば誰かがあるツールで仕事について質問しようとしたところ、相手がそのツールを滅多に確認していなかったという事態も起こり得ます。クリアなコミュニケーションを通じて仕事を前に進めるどころか、どちらのチームメンバーも混乱したり苛立ったりして、重要な仕事が手につかなくなるでしょう。さらに、各チャネルの責任者がわからなければ、結局、上位のステークホルダーに、その人が答えられないような質問を投げることになるかもしれません。単純なコミュニケーションミスから、チームメンバーが 3 人もイライラする結果になり、しかも仕事は停滞したままです。

コミュニケーション計画に含めるべきものとは?

コミュニケーション計画とは、それ 1 つを見れば、プロジェクトに関するコミュニケーションの取り方や方針がすべてわかる場所です。チームメンバーはコミュニケーション計画を使って、プロジェクトに関わる次のような疑問の答えを見つけられます。

  • どんなコミュニケーションチャネルを使用しているか。各チャネルの用途は何か。

  • 対面でコミュニケーションとるべき場合と、メールなど非同期的なコミュニケーションが適切な場合は?

  • プロジェクトでの役割には何があるか?プロジェクトマネージャーは誰か?プロジェクトチームのメンバーは誰か?プロジェクトのステークホルダーは誰か?

  • プロジェクトのステータス更新などの重要なプロジェクトの詳細を伝達する方法と頻度は?

コミュニケーション計画に入れるべきでないものとは?

コミュニケーション計画とは、プロジェクトチームや、社内のチームメンバー、顧客や業者などの外部の関係者を含むプロジェクトのステークホルダーとコミュニケーションをとる方法を明確にするものです。

プロジェクト管理におけるコミュニケーション計画は PR 計画とは異なります。ここではソーシャルメディア戦略との連携や、ターゲットオーディエンスの特定、さまざまな顧客集団向けのキーメッセージの設定といったものは目的ではありません。そうした計画を立てる必要がある場合は、ソーシャルメディアコンテンツカレンダーや、ビジネス戦略計画の作成がおすすめです。

コミュニケーション計画のメリット

職場のコミュニケーションが明確であることが望ましいのは当然です。しかし、そのためにわざわざコミュニケーション計画を作成する必要があるでしょうか。

その答えはイエスです。適切なコミュニケーション計画があれば、必要な情報を、それを必要とするプロジェクトのステークホルダーに伝えられるからです。たとえば上位のステークホルダーは、プロジェクトのあらゆる詳細について報告を受ける必要はありません。同様に、プロジェクトチームメンバーの全員が、外部パートナーとのカンファレンスコールに出る必要もありません。どのチャネルでどのようにコミュニケーションをとるかを明確にすることで、推測で動くことが減り、チームの動きがスムーズになります。

記事: 職場で効果的にコミュニケーションをとる 12 のコツ

アプリの切り替えを減らす

13,000 人を超える、世界の知識労働者を対象に行った最近のアンケート調査の結果、平均的な知識労働者は 1 日当たり 10 種類のアプリを最大 25 回も切り替えていることがわかりました。影響力の大きい仕事に集中したり、他のチームメンバーと有意義なコラボレーションをしたりする代わりに、彼らはどこでコミュニケーションをとるべきか判断がつかずに時間を浪費しているのです。

コミュニケーション計画があれば、このような迷いが払しょくされます。たとえば、仕事に関するコミュニケーションはワークマネジメントツールでのみ発生するとチームが了解していれば、文書フォルダーや Slack のメッセージ、いくつものメールスレッドを探し回ることなく、そのツール内で重要な情報を検索できます。同じように、あるチームメンバーがそのプロジェクトに少ししか関わっておらず、全体的なステータスレポートのみ受け取っていることを知っていれば、その人に次のプロジェクトの成果物の締め切りを問い合わせることはなくなります。

私たちはどのソフトウェアやツールがどんなコミュニケーションに最適かというコミュニケーションガイドラインを作成しました。アクションには Asana、すばやい応答やちょっとした問題への対応なら Slack、よりかしこまったメッセージはメール。メールはほとんど社外とのやりとりにしか使用しません。ガイドラインを設定し、正しいコミュニケーションの手引きとしたことで、ノイズが本当に少なくなりました。
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コラボレーションの改善

チームのコラボレーションは自然に発生するものではありません。それはあなたとそのチームが培うべきスキルです。有意義なチームのコラボレーションを生み出すには、ひとつにはチームのコミュニケーションルールを明確にする必要があります。なぜならコミュニケーションへの不安感こそ、コラボレーションの大きな障害になるからです。これはリモートチームや分散チームで特に顕著です。どこでどのようにコミュニケーションをとるべきかわからず、迷っているチームは、安心して互いに話をすることができません。

コミュニケーション計画は、チームメンバーがコミュニケーションをとる場を明確にするチャンスです。内容の細かさのレベルに応じて、コミュニケーションをとるべきタイミングも盛り込むことができます。さらに、「サイレント」モードの設定や通知のスヌーズといったチームのルールを明記しましょう。

こうしたガイドラインを提供すれば、チームメンバー間の円滑なコミュニケーションやコラボレーションの大きな障壁を事実上 1 つ取り除けます。コミュニケーションをとるべき場所ととるべきではない場所の判断がつけば、チームメンバーは適切なタイミングで正しいメッセージを自信を持って発信できるようになります。

記事: チームによるコラボレーションの効率をアップさせる 10 個の簡単な手順

仕事の重複を減らす

現在、知識労働者は勤務時間の 60% を仕事のための仕事、つまり文書を探す、承認を求める、アプリを切り替える、仕事のステータスをフォローアップするといった作業に費やし、多くの場合、重要な仕事にかける時間が奪われています。仕事のための仕事の発生は、ひとつにはコミュニケーションをとるべき場所が明確でないことに起因します。

チームメンバーがプロジェクト計画プロジェクトタイムラインなどの情報が共有される場所を明確に把握していないと、正しい情報を得るためだけに、複数のツールを探し回ったり、何人もチームメンバーに質問したりする必要が起こります。その結果、仕事に関するコミュニケーションをとるべき場所がわからないチームメンバーは、単純に今ある仕事を見つけるだけで苦労することにもなります。

仕事のための仕事は、手作業や仕事の重複が増え、仕事全体の明確さが損なわれることにつながります。事実、「仕事の解剖学」インデックスによれば、私たちは自分の時間の 13%、実に年間 236 時間もすでに完了した仕事に費やしています。しかしコミュニケーション計画を共有すれば、チームは仕事がどこにあるかを明確かつ正確に把握できるため、それを探して多くの時間を使う必要がなくなります。

コミュニケーション計画の作成方法

コミュニケーション計画はパワフルなツールですが、作成するのは比較的簡単です。次の 4 つのステップに従ってコミュニケーション計画を作成しましょう。

1. コミュニケーション方法を規定する

コミュニケーション計画を作成する最初のステップでは、チームがどこで、何についてコミュニケーションするかを決めます。これには、どのツールをどういう場合に使用するか、またライブのコミュニケーションが望ましい場合と、非同期コミュニケーションでよい場合を決めることも含まれます。ライブの同期コミュニケーションとは、リアルタイムで発生するコミュニケーションです。一方、非同期コミュニケーションとは、相手が即座に応答することを期待しないでメッセージを送る場合です。毎日多くの人が無意識に行っている非同期コミュニケーションとして、メールの送信が挙げられます。

コミュニケーション計画を立てながら、各ツールの用途を特定します。たとえば、次のように決めるとよいでしょう。

  • メール: 外部ステークホルダーとの連絡に使用。

  • Slack: 毎日の情報アップデートや簡単な質問など、リアルタイムのコミュニケーションに使用。

  • Asana: タスクの詳細、プロジェクトのステータス更新、プロジェクトの主要なドキュメントの共有など、仕事に関する非同期コミュニケーションに使用。

  • ZoomGoogle Meet: プロジェクトのブレインストーミングやプロジェクトの事後評価など、チーム会議に使用。

記事: 効果的なプロジェクトステータスレポートの書き方

2. コミュニケーションの頻度についてルールを決める

コミュニケーションの場を決めたところで、次はコミュニケーションの頻度を決める必要があります。これは、さまざまなプロジェクトの詳細について、異なるステークホルダーにどう情報をアップデートするかのアクションプランに相当します。

たとえば、次のようなスケジュールが考えられます。

  • 週次プロジェクトステータス更新を Asana に投稿し、プロジェクトの全ステークホルダーおよびスポンサーと共有する。

  • 月例プロジェクトチーム会議を開催して、業務の問題解決、あるいは次のステップのブレインストーミングを行う。

  • 非同期的なプロジェクトマイルストーンの更新を Asana で必要に応じて行う。

3. ステークホルダー管理の計画を追加する

プロジェクトの運営の成功の鍵は、ステークホルダーの支持や賛同を得ることにかかっていることも多いものです。この作業はプロジェクトの開始時点に、プロジェクトキックオフミーティングで行いますが、プロジェクトの実施中もステークホルダーの支持を失わないようにすることが重要です。

記事: プロジェクトのキックオフミーティングを 10 のステップでパワーアップ

コミュニケーション計画を立てる際に、少し時間をとって、プロジェクトの各ステークホルダーとどの時点でどの内容についてコミュニケーションをとるべきか、詳細を詰めましょう。たとえばプロジェクトの主力となるチームメンバーは、毎日など定期的にプロジェクトについて連絡を取り合うことになりますが、それ以外のステークホルダーは、プロジェクトのステータス更新のみで十分、場合によっては最終的な概要だけ伝われば OK という場合もあります。

ステークホルダーとのコミュニケーションをどう管理するかをリストアップすることで、それぞれが必要なタイミングに必要な内容について連絡を受けられるようにします。コミュニケーションによって各自が受け取る情報は、その人が必要とするレベルで疑問を解消し、ビジネスの結果と全体から見たインパクトを意識したものであることが重要です。

4. コミュニケーション計画を共有し、必要に応じて更新する

コミュニケーション計画を作成したら、プロジェクトチームと共有します。すべてのプロジェクト情報が集まるセンターである、信頼できる情報源で必ずアクセスできるようにしてください。私たちは、Asana を使用してプロジェクトに関わる全コミュニケーションと業務を追跡し、仕事をする場所でコミュニケーションをとることをおすすめします。

状況が変わり、プロジェクトのコミュニケーション計画に影響する場合は、計画を更新して変更について伝達します。こうすれば、チームメンバーは常に、最新の情報にアクセスできます。

コミュニケーション計画の例

[プロジェクトブリーフ] Asana を使ったブランドキャンペーンのコミュニケーション計画の例

コミュニケーション計画のテンプレート

コミュニケーションの内容

どのようなタイプのコミュニケーションか?

頻度

どれくらいの頻度でコミュニケーションをとるか?

チャネル

どのツールを使用するか?同期コミュニケーションか、非同期コミュニケーションか?

オーディエンス

このコミュニケーションの対象者は誰か?

オーナー

このコミュニケーションの送信の責任者は誰か?

良好なコミュニケーションの第一歩はコミュニケーション計画から

明快なコミュニケーション計画によって、正しいタイミングで適切なメッセージを送ることが可能になります。スムーズなコラボレーションを支援し、同時にチームメンバー全員が、必要な情報を必要なタイミングに得られるようにしましょう。その結果、チームは仕事に関するコミュニケーションに時間をとられずに、インパクトをもたらす仕事に注力できるようになります。

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