実施計画とは?作成するための 6 つのステップ

Asana チーム 寄稿者の画像Team Asana2021年10月4日
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概要

実施計画 (戦略計画) とは、チームが共通の目標や目的を達成するために実行すべきステップをまとめたものです。戦略、プロセス、アクションを結び付け、スコープや予算などプロジェクトの構成要素がすべて含まれます。本ガイドでは、実施計画の定義と作成方法について解説します。

プロジェクトを成功させるには、計画が必要です。設計図なしに家を建てようとするでしょうか?そんなことはしないでしょう。設計図なしに木材を釘で打ち合わたりすると大失敗する可能性があるからです。同じコンセプトが企業についても言えます。実施計画は、共通の目標がある場合に青写真としての役割を果たします。同計画には、プロジェクト戦略から予算、プロジェクトに参加するメンバーの一覧にいたるすべてが含まれます。

本ガイドでは、実施計画の定義と作成方法について解説します。以下のステップを踏めば、プロジェクトの規模を問わず、チームはしっかりと準備を整えることができます。

実施計画を立てる目的とは?

実施計画は、共通の目標や取り組みを達成するために実行すべきステップをまとめた文書です。戦略計画のよきパートナーとなります。戦略計画が特定の目標を達成するために用いる戦略の詳細を示すのに対し、実施計画はその目標をどのように達成するのか、段階的に示したものです。

実施計画の目的は、チームが実行段階に入る前に、プロジェクトについて誰が何をいつまでに、どのようにして、またなぜそれを行うのかを答えられるようにすることです。簡単にいうと、戦略を具体的なタスクへと変える、アクションプランです。

実施計画とは?

実施計画の効果を知るには、ドキュメントをチーム外の誰かに渡し、対象のプロジェクトの内容を完全に理解してもらえるかどうか試してみるとよいでしょう。実施計画は疑問が残らないようにしなくてはいけません。

戦略実施とは?成功への 6 つのステップ

実施計画を作成する 6 つのステップ

実施計画をプロジェクトチームにとって包括的で、メリットのあるものにするには、具体的なステップに従い、適切な要素を含める必要があります。戦略に抜け漏れが生じるリスクを抑えるために、以下のステップで計画を作成しましょう。

実施計画を立てる方法

1. 目標を定義する

実施プロセスの最初のステップでは、目標を定義します。新しいマーケティングクライアントの獲得や社内のコンテンツ戦略の強化など、プロジェクトの完了時に達成したい目標を決定します。プロジェクト目標を意識しながらスタートすれば、プロジェクト計画を具体化しやすくなります。 

役に立つヒント:

  • 質問をする: 目標を定義する際、チームは「このプロジェクトでは何を達成しようとしているのか?」、「どのような成果物を制作するのか?」、「どの関係者とプロジェクトの成果物を共有するのか?」など、プロジェクトに関する質問をするとよいでしょう。

  • 潜在的なリスクについてブレインストーミングを行う: リスクアセスメントは、実施計画の後半に詳しく行いますが、早い段階で潜在的なリスクについてブレインストーミングを行っておけば、現実的に達成できそうな目標が見えてきます。 

記事: 効果的なプロジェクト目標の書き方 (実例付)

2. 調査を行う

達成を目指す大まかなプロジェクト目標が決まれば、インタビューやアンケート、フォーカスグループ、観察といった調査を行うことにより、目標を絞り込むことができます。調査は業界の主要な専門家によるものではくてはいけません。そうした専門家は、チームメンバーでも、外部の関係者でも構いません。調査結果には、想定されるプロジェクトのタイムライン、予算、人員の一覧を含めます。

役に立つヒント:

  • 共有ツールを使ってコラボレーションを行う: 適切なコミュニケーションツールがあれば、コラボレーションは簡単に行えます。チームコラボレーションツールを使用すれば、メンバーたちのロケーションを問わず、プロジェクト目標を共有し、他のメンバーからフィードバックを得ることができます。 

3. リスクを洗い出す

実施戦略の第一ステップでは潜在的なリスクのブレインストーミングを行いましたが、第三ステップではプロジェクトで直面しうる潜在的なリスクをすべて洗い出します。リスクには、有給休暇や祝日、予算の制約、メンバーの退職などが含まれます。

リスクを洗い出すには、リスク登録簿を使うと非常に便利です。このツールを使うと、プロジェクトのリスクに優先順位を付けられるため、対応する準備を適切に整えることができます。また、プロジェクトに影響をおぼよす欠点や懸念事項を特定する SWOT 分析を実施することもできます。 

役に立つヒント:

  • 柔軟に、未然に対応する: リスクの洗い出しは、単なる準備戦略ではありません。実施計画のこの段階で回避可能なリスクを特定できれば、何らかの行動を取ってリスクを回避できます。当初のプロジェクト目標を調整することなどが考えられます。 

記事: 6 つの明確なステップに分割したプロジェクトのリスク管理プロセス

4. マイルストーンのスケジュールを立てる

プロジェクトの進捗を追跡する上で便利なプロジェクトマイルストーンのスケジュールを立てることは、計画プロセスの中の重要なステップです。マイルストーンは指標として機能します。つまり、プロジェクトの作業がどれだけ完了しており、どれだけ残っているのかを見るための手段となります。 

プロジェクトマイルストーンを視覚化し、チーム全体の作業を順調に進めるには、ガントチャートを使います。ガントチャートを使えば、実施スケジュールを視覚的に展開し、各タスクのおおよその所要時間を示すことができます。

役に立つヒント:

  • ある程度の余裕を設ける: スケジュールに合わせてできる限りの努力をしても、物事が予定通りに進むとは限りません。スケジュールにある程度の余裕を持たせれば、マイルストーンのスケジュールをタイトに設定し、達成できなくなるという状況を避け、プロジェクトを予定どおりに進めることができます。

  • 依存関係を明確にする: 依存関係とは、他のタスクの完了に依存するタスクのことです。依存関係を明確にしておけば、プロジェクトを順調に進め、マイルストーンを達成することが容易になります。

5. 担当業務とタスクを割り当てる

どのアクションプランにも、各チームメンバーとそれぞれの担当業務をリストアップした一覧を明記する必要があります。担当業務を割り当てることで、各チームメンバーのパフォーマンスを評価し、進捗を綿密にモニタリングできます。役割と担当業務を明確にしたいときは、RACI チャートがプロジェクト管理ツールとして効果を発揮します。

担当業務を割り当てるのと、タスクを割り当てるのには違いがあります。たとえば、チームメンバーの 1 人がプロジェクトレビューの監督を担当する責任者である一方で、さまざまなチームへのコミュニケーションやプロジェクトの納品やレビューの依頼に他 3 人のチームメンバーを割り当てるという場合があります。担当業務とタスクを割り当てる際には、指示内容を明確にしましょう。 

役に立つヒント:

  • 大切なのはコミュニケーション: 役割や担当業務、タスクを割り当てるときは、他のメンバーではなくその担当者を選んだ理由をチームに伝えるべきです。チームメンバーたちが自分たちに特定の役割が与えられる理由について不思議に思うことがないように、計画プロセスのこのステップを使ってチームメンバーの強みをまとめておくとよいでしょう。

  • 共有ツールで担当業務を追跡する: プロジェクト管理ソフトウェアのような共有ツールがあると、チームメンバーは誰が何をいつまでに行うのかを明確に把握できます。

6. リソースを割り当てる

リソースを割り当てることは、リスクを軽減する最適な方法の 1 つです。プロジェクトに必要となるリソースを割り出し、そうしたリソースを確保できれば、プロジェクトの最中にリソースが不足するリスクを避けられます。実施プロセスのこのステップに達した段階で十分なリソースがないことに気付いたら、プロジェクトがスタートする前にプロジェクトを調整できます。 

リソースには、資金や人員、ソフトウェア、機器、物理的または専門的な資料などが含まれます。プロジェクトを完成させるのに必要なチームメンバーは他のプロジェクトにも取り組んでいる場合があるため、時間もリソースとして扱われる場合があります。

役に立つヒント: プロジェクトに利用できるリソースを割り出すときは、以下について考えましょう。 

  • プロジェクトの優先度は? 

  • このプロジェクトには誰が参加できるのか? 

  • どれくらいの予算があるのか?どのツールを使用できるのか? 

  • 他にはどのようなリソースが必要か? 

  • リソース割り当て計画の承認は誰から得る必要があるのか?

こうしたステップを踏みながら実施計画を立てると、プロジェクトの目標を達成できる可能性が高まります。また、実施計画に含める項目をまとめたチェックリストがあると、実施を成功させるのに役立ちます。 

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実施計画に含める項目

実施計画を立てる方法を知っておくことは非常に重要なことですが、その計画に何を含めるのかを知っておく必要もあります。以下のチェックリストは、プロジェクトをスムーズに進めたいという場合に考慮したい最も重要な 6 項目で構成されています。 

実施計画チェックリスト

1. 目標

実施プロセスの第 1 ステップでプロジェクトの目標をまとめます。目標を設定し、進捗を管理するために、どんな指標を使うのか決めます。プロジェクトの目標をはっきりと特定することで、あなたもチームも進捗やパフォーマンスを把握しながら前へと進むことができます。

2. スコープステートメント

第 2 ステップで調査を実施するときにプロジェクトのスコープを決定します。プロジェクトスコープのステートメントには、プロジェクトに設定した境界を記載し、プロジェクトで目指す目標、締め切り、結果を大まかに定義します。実施計画の段階でプロジェクトスコープを決めておくことで、その後のスコープクリープの発生を防ぐことができます。

3. 成果物の要約

成果物は、プロジェクトの具体的な目標です。制作したい成果物を要約することは、期間を管理し、タスクを割り振り、リソースを割り当てる際にリソースとして機能します。 

4. タスクの期日

プロジェクトタイムラインは、プロジェクトが進行するにつれて変更される場合がありますが、実施計画の最中に予期される期日をはっきりさせておくことは重要です。タスクの期日を見積もっておけば、それを基準にマイルストーンのスケジュールを立て、プロジェクトを完了させる計画を立てることができます。また、戦略計画や実施計画の際には、ガントチャートというグラフがよく使われます。ガントチャートを使えば、タイムラインのように直線的な経路をたどって情報を示すことができるためです。

5. リスクアセスメント

実施プロセスの第 3 ステップでは、リスクアセスメントを行います。リスクを特定するのにリスク登録簿を使う場合も、SWOT 分析を使う場合も、コンティンジェンシープランを使う場合も、そうしたドキュメントを計画に含めておく必要があります。そうすれば、プロジェクトの他のメンバーがその内容に目を通し、リスクを避けることに貢献できるかもしれません。 

6. チームメンバーの役割と担当業務

実施計画の第 5 ステップでは、チームメンバーに役割と担当業務を割り当てます。その内容を詳しく記録しておけば、メンバー全員の責任を明確にできます。チームメンバーの役割を明確にするために RACI チャートを使うにしろ、別のツールを使うにしろ、実施計画には疑問が生じたときにメンバー全員が参照できる箇所を設ける必要があります。

実施計画の内容は、実行するプロジェクトごとに異なる可能性が高いため、上述のリストにない要素が含まれる場合もあると思います。しかし、上の 6 つの項目を基準とすれば、包括的な計画であることは間違いありません。

プロジェクトの実施には、戦略計画と重なる部分が多くあります。プロジェクトマネージャーとして、戦略計画に取り組みながらプロジェクト実施計画にも同時に取り組むことで、計画にかかる時間を最小限に抑えられます。

計画プロセスにかかる時間を短縮するもう一つの方法として、すべての計画をワークマネジメントプラットフォームに集めることがあります。プロジェクトチームが実施プロセスに取り組む準備が整ったとき、すべての情報が 1 か所にまとまっていると便利です。

実施計画を立てるメリット

実施計画には多くのメリットがありますが、その中でも一番のメリットは、プロジェクトが成功するチャンスが高まるという点です。プロジェクト計画を実施すると、プロジェクトを実行するためのロードマップが出来上がるため、問題の発生を防げます。 

実施計画を立てることには以下のようなメリットもあります。

実施計画なしに実行フェーズに突入するのは、何を話すのかを決めずにステージに上がり演説をするようなものです。最高のパフォーマンスをするには、準備が欠かせません。 

プロジェクト管理ソフトウェアを使って簡単に実施計画を立てましょう

実施計画の各ステップを知ることは、プロジェクト管理の土台となります。きちんと計画されたプロジェクトは、成功をもたらします。

プロジェクト管理ソフトウェアを使うと、すべてのチームメンバーと関係者が実施計画にアクセスできるようになるため、実施計画そのものが合理化されます。また、オンラインのソフトウェアを使って計画を立てるということは、リアルタイムに編集ができるということであり、プロセスを改善する余地が生まれます。 

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