このページでは、簡単にチームの力になれるツールをご紹介します。キャリア開発計画のテンプレートを使えば、キャリア目標を決め、それを実現するために必要なアクションプランを作成できます。
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マネージャーの仕事は、従業員の仕事をサポートすることです。しかし、その効果を最大限に発揮するためには、毎日のタスクにとどまらず、従業員の将来に向けた計画をサポートしなければなりません。
キャリア開発は、従業員一人ひとりの役にたつだけでなく、チームや会社全体にとっても重要な役割を果たし、従業員の定着率を高め、従業員エンゲージメントを向上させます。そのため、一貫性があり、会社の価値観に合ったキャリア開発計画を作成することがとても重要となるのです。そこで今回ご紹介するのが、キャリア開発計画のカスタムテンプレートです。
キャリア開発計画のテンプレートは、新しくキャリア開発計画を作成する際に、何度も繰り返し利用できるツールです。企業の規模にもよりますが、人事部が作成する場合もあれば、社内での人事異動や全体的なキャリア開発をサポートするために、それぞれのマネージャーが作成する場合もあります。
キャリア開発計画のテンプレートを使えば、キャリア開発計画 (PDP) を効率的に進め、従業員のアクションプランの策定をサポートできます。従業員のキャリア目標は人によってそれぞれ異なるため、キャリア開発計画も人それぞれでなければなりません。そのため、ステップが統一されたテンプレートを使用することで、目標がどんなに異なっていても、従業員全員に対していつでも同等のサポートを提供できます。また、測定可能なアクションアイテムを使用することで、チームメンバーが目標を達成できるようにサポートすることができます。
キャリア開発計画のテンプレートは、キャリアアップをサポートするために会社全体で活用できるツールです。それだけでなく、このテンプレートを使うと、次のようなさまざまな効果が期待できます。
チーム全体のサポート: 従業員一人ひとりのキャリアアップをサポートすることで、チーム全体、さらには会社全体のレベルアップにつながります。
偏見をなくす:一人ひとりの個性や職務、人間関係に関わらず、同じステップに沿ってチームをサポートするため、起こりうる無意識のバイアス (偏見) をなくすことができます。
一貫性を保つ: テンプレートを使用することで、パフォーマンスレビューのフレームワークを統一し、測定可能な形式に整えることができます。
キャリア開発計画のテンプレートには、従業員情報、現在持っているスキル、キャリア目標、不足しているスキルを伸ばすために行うべきこと (アクションアイテム) など、さまざまなセクションを含める必要があります。
たとえば、どのような人物なのか、チーム内でどのような役割を担っているのか、など、従業員に関する重要な情報を記載します。また、現在の役職や担当業務、氏名や入社日などの一般的な情報も盛り込みましょう。特に、非伝統的なキャリアを歩んできた従業員の場合は、これまでの職歴を記載すると効果的です。
この評価では、個人の現在のスキル (ハードスキル、ソフトスキルの両方) と、キャリア開発目標との間に生じるギャップを把握します。この評価の目的は、特定の従業員が今どの段階にいて、今後何を目指しているのかなど、キャリアパスの方向性を明らかにすることです。こうすることで、キャリア開発の機会を特定しやすくなります。目標を達成する上で、どのようなキャリア開発のサポートを必要としているのか、従業員自身が取り組むべきことは何か、などを検討します。こうした情報は、マネージャーと従業員の双方に向けたアクションアイテムに反映されます。
スキルギャップ評価で明らかになった内容を実際に行動に移しましょう。たとえば、従業員がチームを変えて新しい職務に就きたいと考えているなら、そのために講習会や研修を受ける必要があるかもしれません。また、その人がリーダー職への昇進を希望しているのであれば、メンターを確保するのもよいでしょう。同時に、マネージャー向けのアクションアイテムを考えることも大切です。たとえば、従業員を他のチームのマネージャーに紹介したり、従業員のスキルアップにつながるようなプロジェクトに割り当てたりすることが考えられます。
このテンプレートは、基本的に、チームメンバー全員のキャリア開発プロセスをサポートするツールです。ここでは、テンプレートの使い方と、最大限に活用する方法をご紹介します。
補助的なソフトウェアを使用する: プロジェクト管理ツールを使ってキャリア開発をコーディネートすると、チームメンバーが長期目標や短期目標をリアルタイムで簡単に把握できるようになります。そして、設定した目標に基づいてアクションアイテムを作成すれば、ツールを切り替えることなく、すべてを実行できます。
テンプレートを参照する: このテンプレートをベースラインとして使用し、重要なマイルストーンの期間中や終了後にフォローアップの状況確認を行う際に参考にします。目標が変更された場合は、必要に応じてテンプレートを新たに複製し、キャリア開発計画を編集、調整します。
キャリア開発プロセスを具体的なアクションにつなげる: このテンプレートを使って、従業員のパフォーマンスを評価し、重要なアクションアイテムと期限付きで、一人ひとりに合ったキャリア開発計画を作成します。これにより、いつ、どのように従業員が成果を上げるかというタイムフレームが設定され、従業員の全体的なパフォーマンス向上につながります。
人事部と連携する: キャリア開発計画のテンプレートは、チーム内にとどまらず、さまざまな目的で活用できるツールです。たとえば、人事チームは、このテンプレートを活用して、従業員にとって重要と思われるキャリア開発プログラムを検討し実現できます。そうすることで、新しいスキルや能力を身につけてパフォーマンスを改善することが、企業文化に根付くようになるのです。
リストビュー: リストビューは、プロジェクトの全情報を一目で確認できるグリッド形式のビューです。To-Do リストやスプレッドシートのように、リストビューではすべてのタスクが一度に表示されるので、タスクのタイトルや期日だけでなく、優先度やステータスなど、関連するカスタムフィールドも確認できます。チーム全体が、誰がいつまでに何をするのかを把握することで、コラボレーションをスムーズに行えるようになります。
目標: Asana では、目標がその達成のために行っている作業に直結しているため、チームメンバーは、何を目指しているのかを簡単に確認できます。目標は、その達成に向けた作業と切り離されていることも多いでしょう。チームや会社の目標と、それを支える作業を結びつけることで、チームメンバーは、自分の仕事がチームや会社の成功にどう直接貢献しているかをリアルタイムに把握し、明確にすることができます。結果としてチームメンバーは、よりよい意思決定が行えるのです。必要であれば、会社の戦略をサポートするプロジェクトを特定し、測定可能な結果をもたらすような仕事を優先することもできるようになります。
マイルストーン: マイルストーンは、プロジェクトの重要なチェックポイントを表すものです。プロジェクトにマイルストーンを設定することで、目標への進行のペースを、チームメンバーやプロジェクト関係者と共有できます。さらにマイルストーンは、プロジェクトの大きな目標に向かう過程で、小さな成果を一つ一つ祝う機会にもなります。
カスタムフィールド: カスタムフィールドは、仕事のタグ付け、ソート、絞り込みにぴったりの方法です。優先度やステータス、メールや電話番号など、追跡が必要なあらゆる情報に対してそれぞれカスタムフィールドを作成できます。カスタムフィールドを使用して To-Do をソートし、スケジュールを組むことで、何から手を付けるべきかが瞬時にわかります。また、さまざまなタスクやプロジェクトを横断して同じカスタムフィールドを使用すれば、組織全体で一貫性のある管理ができます。
Microsoft Teams: Microsoft Teams と Asana を連携すると、必要な情報を Teams から直接検索して共有できます。Teams を離れることなく、Teams の会話を Asana の実行可能なアイテムに簡単につなげましょう。また、Teams 会議中に、ブラウザーで Asana タブを開く必要なく、タスクの作成、割り当て、表示ができます。
Slack: Slack 上にあるアイデアや仕事のリクエスト、アクションアイテムを追跡可能な Asana のタスクやコメントに変換しましょう。ちょっとした質問やアクションアイテムが、期限と担当者つきのタスクに変わります。仕事を簡単に取り込めるので、やるべきことが Slack の中に埋もれ、流れることはありません。
Google Workspace: Asana タスクウィンドウに組み込まれた Google Workspace ファイル選択機能を使って、Asana でファイルをタスクに直接添付しましょう。マイドライブ内のファイルを、数クリックで簡単にタスクに添付できます。
OneDrive: Asana のタスクウィンドウには Microsoft OneDrive のファイル選択機能が組み込まれているため、Word や Excel、PowerPoint などのファイルを Asana のタスクに簡単に添付できます。
キャリア開発計画では、従業員が現在どのような状況にあり、今後どのような方向に進んでいきたいのかを見据えて、全体的な計画を立てます。一方、パフォーマンス評価では、これまで何をしてきたか、企業にどのように貢献してきたのか、という点だけを取り上げます。この 2 つの方法を併用することで、従業員がキャリアアップするために進むべき進路を明確に把握できます。たとえば、キャリア開発計画で掲げた目標に近づいているかどうかを、パフォーマンス評価で確認すると効果的です。
キャリア開発計画のテンプレートを使うと、キャリア開発計画のプロセスが効率化され、どの従業員に対しても同じ方法で計画を立てることができます。こうすることで、バイアスをなくし、測定可能なフレームワークを使って従業員レビューができます。また、マネージャーと従業員が互いに責任を持てる環境を整えることで、チームメンバー全員を効果的にサポートできるようになります。
Asana を使って、従業員のキャリアアップと定着率を促進するキャリア開発計画テンプレートを作成しましょう。