製品開発プロセスの 6 つのステージ (実例付き)

Asana チーム 寄稿者の画像Team Asana2021年9月17日00
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概要

製品開発プロセスとは、製品が初期コンセプトから最終的に市場に投入されるまでの 6 段階で構成される計画です。このプロセスをとおして、タスクの分割や、部門間のコラボレーションの調整が行われます。この記事では、独自のプロセスを導入する方法をご紹介します。

新製品の開発は、期待と挑戦にあふれる取り組みです。第一段階のアイデア出しからリサーチ、プロトタイプの作成まで、製品がリリースされるまでの道のりに同じものはありません。とはいえ、製品開発プロセスをスタートさせるにあたって一般的なプロセスというのは存在します。 

製品開発プロセスとは、製品が初期コンセプトから最終的に市場に投入されるまでに必要な 6 つのステップのことです。このプロセスには、市場ニーズの特定、競合他社の調査、ソリューションのアイデア出し、製品ロードマップの作成、MVP (Minimum Viable Product) の開発などが含まれます。

製品開発プロセスは進化を続け、近年では、各ステップを 6 つのフェーズに分けて実施するのが一般的になっています。これにより、プロセスを体系的に整理することができ、個々の成果物をより小さなタスクに分割することができます。  

製品開発サイクルとは?

製品開発プロセスにより、製品リリースがシンプルになり、さらに、効果的なチームワークとコミュニケーションを行うことにより、複数チームのコラボレーションが実現します。 

ここでは、製品のライフサイクルを知り、製品の 6 つのフェーズを確認してみましょう。次の製品のリリースに、必ず役に立つはずです。 

1. アイデア出し

製品開発の第一段階では、まず、新製品のアイデアを創出します。最初のアイデアの段階では、お客様のニーズ、価格設定、市場調査の結果を基に、製品コンセプトについてブレインストーミングを行います。 

製品開発プロセスの 6 つのステージ

新製品のコンセプト設計では、以下のような要素を考慮にいれましょう。

  • ターゲット市場: ターゲット市場とは、作ろうとしている製品の消費者像のことです。製品コンセプトは、ターゲットとなる市場を軸に策定するので、最初に確定しておかなければなりません。  

  • 既存製品: 新製品のコンセプトが決まったら、既存製品のポートフォリオを評価することをおすすめします。既存の製品に、同じ問題を解決するものがありませんか?ある場合、新しいコンセプトに、商品として成立するだけの違いがありますか?これらの質問を考慮することで、新しいコンセプトが成功するかどうかを確認できます。

  • 機能: 製品の機能については、この時点で詳細に決定していなくてもかまいませんが、機能の概要は必要となります。製品のルックアンドフィールや、製品を購入したくなる理由を考えてみてください。

  • SWOT 分析: 製品の強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) を、プロセスの早い段階で分析することで、新しいコンセプトを最大限に改善することができます。この分析により、競合他社製品とは異なる、市場のギャップにある問題を解決する製品となるのです。

  • SCAMPER 法: アイデアを洗練させるには、SCAMPER のようなブレインストーミングの手法を用います。これは、製品コンセプトを代用する (Substitute)、組み合わせる (Combine)、適応させる (Adapt)、修正する (Modify)、別の用途に使う (Put to other uses)、省略する (Eliminate)、再調整する (Rearrange) 手法です。   

製品コンセプトを検証するために、アイデアをビジネスケースとして文書化することを検討しましょう。文書があれば、初期段階での製品の機能と新製品リリースの目的を、チームメンバー全員が明確に理解できます。 

2. 製品の定義

ビジネスケースを完成させ、ターゲットとなる市場や製品の機能に関する議論が終わったら、いよいよ製品を定義します。スコーピングやコンセプト開発とも呼ばれるこの段階では、重点的に製品戦略をブラッシュアップしていきます。 

この段階で重要な点は、以下のような具体的な内容を定義することです。

  • ビジネス分析: ビジネス分析では、流通戦略、e コマース戦略、そしてより詳細な競合分析の結果をマッピングします。このステップの目的は、製品ロードマップを明確に定義された内容に仕上げていくことです。

  • 顧客価値: 顧客価値 (バリュープロポジション) とは、その製品によって解決できる問題を指します。考えるべき点は、市場にある他製品との差です。それが、市場調査やマーケティング戦略の立案の際に、価値として役立ちます。

  • 成果指標: 製品のリリース後、いつでも成果を評価し、測定できるよう、早い段階で成果指標を明確にすることが不可欠です。追跡しておきたい重要な指標はありますか?たとえば、平均注文額のような基本的な KPI や、組織に関連した独自の目標などの具体的な指標が考えられます。

  • マーケティング戦略: 顧客価値と成果指標が定まったら、ニーズに合ったマーケティング戦略のブレインストーミングを始めましょう。SNS やブログなど、製品をアピールしていくチャンネルを選びます。この戦略は、最終製品の種類によっては修正が必要になる可能性もありますが、製品を定義する際に、あらかじめ考えて計画を立てておくとよいでしょう。

このようなアイデアが定まったら、MVP を開発する初回のプロトタイプ作成に進みましょう。

3. プロトタイプ作成

プロトタイプ作成の段階では、チームは、より詳細なビジネス計画を作成し、製品を構築するなど、集中的な調査や、文書化を行います。

初期段階のプロトタイプは、図案程度の簡単なものから、コンピューターでレンダリングした複雑なものまでさまざまです。作成したプロトタイプは、リスクとなりそうな要素を製造前に特定するのに役立ちます。

プロトタイピングの段階で行う具体的な作業を以下に紹介します。

  • 市場リスク調査: 実物の製造工程に進む前に、製造に伴う潜在的なリスクを分析することが重要です。これにより、今後発生しうる、製品リリースに影響する問題を回避します。また、リスク登録簿に記録することで、チームにリスクを伝えることができます。

  • 開発戦略: 次に、開発計画の策定に進みます。ここでは、タスクの割り当てと、タイムラインについて理解していなければなりません。タスクを計画し、タイムラインを見積もる方法として、クリティカルパス法があります。

  • フィージビリティースタディー: 次のステップでは、フィージビリティー (実行可能性) に基づいて製品戦略を評価します。作業量と、見積もったタイムラインが達成可能かどうかを判断します。達成が難しそうな場合は、必要なだけ日程を調整し、他の関係者にも協力を要請してください。

  • MVP: プロトタイプ作成段階の最終的な成果は、MVP (実用最小限の製品)、つまり、リリースに必要な機能と、製品として最低限の機能のみを備えた製品です。たとえば、MVP の自転車があるとすると、フレーム、車輪、サドルはありますが、かごやベルはありません。MVP を作成することで、理想的な機能をすべて搭載した場合よりも迅速に製品リリースを実行することができます。理想的な機能は、将来キャパシティが出てきたときに追加すればよいのです。

次は、市場投入に向けて製品の設計に進みます。

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4. 初期デザイン

初期デザインの段階では、プロジェクトの関係者が協力して、MVP プロトタイプをもとに製品のモックアップを作成します。デザインは、ターゲットを想定に入れて作成し、製品の柱となる機能を揃えたものでなければなりません。 

成功する製品デザインを完成させるには、イテレーションを行い、必要な材料を調達するためにサプライヤーとのやり取りも必要になります。 

初期デザインの制作に関わる作業を以下に紹介します。 

  • 材料を調達する: 材料の調達は、最初のモックアップのデザインにおいて重要なポイントとなります。素材を注文する際には複数の業者とのやり取りが発生しますし、自作する場合も考えられます。材料は複数の調達元から仕入れるので、共有スペースに材料の使用状況を記録し、必要に応じていつでも参照できるようにしておきましょう。  

  • 関係者と連携する: デザインの段階では、緊密なコミュニケーションをとり、初期のデザインが正しい方向に進んでいるかどうかを確認することが重要です。毎週または毎日のステータスレポートで、最新情報を共有し、必要に応じて承認を得ましょう。

  • 初回フィードバックを受けとる: デザインが完成したら、上級管理職やプロジェクトの関係者に、最初のフィードバックを依頼します。その後、必要に応じてプロダクトデザインを修正し、最終的なデザインに仕上げて実装します。

デザインが承認され、引き継ぎの準備ができたら、製品リリースの前に最終テストを行う検証段階に進みます。 

5. 検証とテスト

新製品をリリースするには、まず検証とテストを行う必要があります。これにより、製品の開発からマーケティングまでのすべての部分がきちんと機能していることが確認され、リリースに至ります。

製品の品質を確保するために実施すべき項目を以下に紹介します。

  • コンセプト開発およびテスト: プロトタイプのデザインは成功していても、コンセプトの開発中に発生した問題があれば解決する必要があります。これには、ソフトウェアの開発や初期プロトタイプの実物の製造が含まれます。開発の品質を保証できるよう、チームメンバーやベータ版テスターの協力を得て機能をテストします。

  • フロントエンドのテスト: この段階では、開発コードのリスクや消費者に関わるエラーがないか、フロントエンドの機能をテストします。e コマースの機能を確認し、リリースに必要な安定性を確保することも含まれます。

  • テストマーケティング: 最終製品の制作を始める前に、マーケティング計画の機能やエラーの有無をテストします。また、キャンペーンの設定がすべて正しくできており、リリース準備が整っていることも確認すべきタイミングです。

最初のテストが完了したら、最終的な製品コンセプトの制作を開始し、顧客ベースに向けてリリースする準備が整います。 

6. 商品化

とうとう、コンセプトを商品化する段階になりました。製品をリリースし、ウェブサイトに実装していきます。 

この段階までに、デザインを最終化し、開発やマーケティング戦略の品質テストも完了しました。最終イテレーションは手応えが感じられ、最終製品の製造準備が整っているはずです。 

この段階で、取り組むべき作業を以下に紹介します。

  • 製品開発: この場合、顧客にリリースされる製品の実物をつくることを意味します。実際の制作作業を行う場合もあれば、ソフトウェアのコンセプトを検討しなおすことが必要になる場合もあります。チームに最終プロトタイプと MVP インタラクションを渡して、製品を正しい仕様で製造してもらいます。

  • e コマース実装: 製品開発が完了し、リリースの準備が整ったら、開発チームは e コマース素材を本番環境に移行させます。この時、前段階のフロントエンドテストで意図したとおりに本番環境で機能するかどうかを確認するために、追加のテストが必要な場合があります。

いよいよ最終製品がリリースされました。あとは、最初に設定した成果指標で実績を測るだけです。 

製品開発プロセスの事例

製品ライフサイクルの 6 つのステージを理解いただけたと思います。ここでは、新進気鋭のスタートアップ企業が大成功を収めた製品開発戦略の事例から、製品開発のヒントを得ましょう。

事例 1: 製品機能を拡充する Figma

  • Figma は、制作者向けの UI デザインツールでは初となる完全ブラウザーベースのツールとして、2012年に登場しました。現在 Figma は、ウェブデザインアプリケーションの一流企業に成長しています。

同社の使命は、デザインを誰にとっても身近な存在とすること、人々が創造性を形にするきっかけを提供することです。この使命のもと、ソフトウェアのリリースでは、複数のフロー機能、ブレインストーミングタイマー、インタラクティブなホワイトボードなど、新機能を継続的に追加することで成功を収め、透明性の高さでも信頼を得てきました。

Figma が、開発におけるバックログ管理に Asana をどのように用いているのか、詳細は、ケーススタディをお読みください。

事例 2: 市場ギャップを解決した Uber の戦略

  • 今でこそライドシェアサービスの最大手となった Uber ですが、最初からそうだったわけではありません。同社もまた、創業以来の魅力的な製品戦略のおかげで、今日のような革新的な企業へと成長を遂げたのです。

Uber の戦略の原点は、既存のタクシー業界が抱えるギャップにありました。支払い処理を簡略化し、配車のプロセスをシンプルにすることでギャップを解決したのです。さらに、製品ポートフォリオの刷新を進め、高価格帯から低価格帯までの車両オプションを開発しました。 

個々に異なる状況においても、適切な製品戦略があれば、革新的なポートフォリオを作ることができます。 

製品開発チームを構成する人とは?

製品開発プロセスには、多くの関係者やチームが関わっています。主なリーダーはプロダクトマネージャーで、アイデア出し、リサーチ、開発、製品リリースに関わるあらゆる製品タスクを統括します。 

製品開発チームを構成する人とは?

その他、重要な関係者を以下に紹介します。

  • プロダクトマネジメント: プロダクトマネージャーは、製品のライフサイクルのすべての領域を監督し、社内外のさまざまなチーム間で発生するコミュニケーションのギャップを埋める役割を果たします。また、新製品のリリースを始動させ、製品のアイデア出しや市場調査を行います。

  • プロジェクト管理: 製品開発プロセスでは、プロジェクトマネージャーが部門間のコミュニケーションをサポートすることもあります。また、タスクの割り当てや目標の追跡のサポートにあたる場合もあります。

  • デザイン: デザインチームは、プロトタイプ作成とデザインの段階に参加し、製品のビジュアルコンセプトを提案します。製品のデザインは、ブランドのガイドラインや UX デザインのベストプラクティスに沿っていることが重要です。

  • 開発: 開発チームは、お客様のウェブサイトへの製品の実装を担当します。開発者がチームを構成し、コンセプトの複雑さに応じて、連携して新製品を展開して行くのが最も一般的です。

  • マーケティング: マーケティングチームは、マーケティング戦略の策定や、製品リリース前のテストを担当します。また、マーケティング施策の成果を測定します。

  • セールス: セールスチームはプロダクトマネージャーと協力して効果的な戦略を考え、製品の実装後に成果指標を報告します。

  • 上級管理職: 製品のリリースについて、上級管理職による最終承認が必要な場合があります。

上述の重要な役割に加え、関与する可能性があるのは、財務チーム、エンジニアリングチーム、その他の関係者などです。すべての関係者が、コンセプトの複雑さに応じて、プロセスでの役割を果たします。

記事: プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いとは?

製品開発でポートフォリオの質を高める

製品開発プロセスが適切であれば、系統的なタスクやチームのコラボレーションにより、各ステップの効率化が進みます。この記事で紹介した 6 つのステージには、最初のアイデアのスクリーニングから開発段階まで、チームが経験するすべてのステップが含まれています。 

Asana なら、タスクの調整から、製品開発プロセスの整理まで、プロダクトマネジメントのすべてが可能です。さらに、ワークロードの追跡機能や、シンプルな計画作成で、製品をいち早く市場に投入できます。

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