ウェルビーイング (Well-being) とは?ビジネスにおける “従業員の幸福度” の重要性

寄稿者 Alicia Raeburn の顔写真Alicia Raeburn
2024年2月8日
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概要

従業員のウェルビーイング (Well-being, 幸福度) は、従業員の身体的、精神的、経済的、社会的な健康全般を対象とするものです。従業員のウェルビーイングを優先することで、組織全体の文化が変わり、幸せで健康的な従業員が集まるチームを築けます。この記事では、ウェルビーイングとは何か、その定義とメリットをまとめ、ウェルビーイングを向上するためのプログラムの作り方をご紹介します。

更新: この記事は、ウェルビーイングの定義とメリットに関するさらに詳しい記述を含めて 2022年 9月に改訂されました。

一日の終わりにノートパソコンを閉じ、仕事を切り上げ、ストレスを持ち越さずに日常生活に戻る自分を想像してみてください。もし、それが想像しにくいのであれば、ウェルビーイング (Well-being, 幸福度) の低さに悩んでいるのかもしれません。ビジネスシーンにおけるウェルビーイングは、従業員の健康面だけでなく、コミュニティ意識など、あまり意識されていない面も含めたあらゆる要素で構成されています。それを改善することで、仕事だけでなく、プライベートにも大きな影響を与えることができるのです。

この記事ではウェルビーイングの意味を解説し、もたらすメリットと注目すべき要素についてまとめます。また、従業員のウェルビーイングを高めるためのプログラム作成時に役立つヒントも紹介するので、参考にしてみてください。

ウェルビーイングとは何か?

ウェルビーイング (Well-bieng) はしばしば「健康」「幸福」などの日本語に訳される言葉です。ここ数年でよく聞かれる単語ですが、そもそもウェルビーイングの起源はいつに遡るのでしょうか?この用語が注目され始めたのは、1947年に採択された世界保健機関 (WHO) 憲章でした。

“Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.”

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」 (日本 WHO 協会訳)

つまり一時的な「幸福 (Happiness)」とも、狭義での心身の “健康” を意味する「健康 (Health)」とも異なる「ウェルビーイング」は、広い意味での健康を意味し、身体的、精神的、社会的、すべての面において満たされた状態であることを指す言葉です。

一方、ウェルビーイングは 2015年に国連サミットで採択された SDGs の目標のひとつとしても掲げられています。2030年までにより良い世界を目指す SDGs は、多くの日本企業が積極的に取り組んでいるのが現状で、ウェルビーイングもその活動の一部なのです。

従業員のウェルビーイングとは?

厚生労働省は、ウェルビーイングを「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精 神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」と定義しています。

従業員のウェルビーイングはしばしば社内環境、従業員のエンパワーメント、従業員のメンタルヘルスと並行して話題になります。これらの用語は重なる面もありますが、ウェルビーイングとの違いは、この用語が以下 7 つのポイントすべてを包括している点です。

  1. 健康面

  2. 感情面

  3. 経済面

  4. 社交面

  5. 仕事面

  6. コミュニティ

  7. 目的

従業員のウェルビーイングは、長い間見過ごされてきました。しかし、多くの企業が従業員のウェルビーイングを優先させることのメリットに気付き始めています。従業員ウェルビーイングを向上させることは、従業員の定着率と全体的な仕事への満足度も高める効果があるからです。

また、本格的なウェルビーイングプログラムを開始する準備ができていない場合でも、従業員のウェルビーイングを向上させるために、さまざまな取り組みを始められます。たとえば Asana では、水準以上の給与で社員の経済的な健康を、無料のセラピーセッションで心の健康を、ハイブリッドな職場でコミュニティの健康を、それぞれ優先的に実現しています。

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日本でウェルビーイングが注目される背景

日本では近年、ウェルビーイングへの注目度がますます高まっています。その大きな理由のひとつが、働き方改革の推進です。とくに長時間労働や雇用問題といった課題を抱える日本社会においては、この改革が推進されることによって、働き方に対する考え方も多様性あるものとなりつつあります。自分のライフワークに合った働き方を選択できることは、社員一人ひとりのウェルビーイング向上につながるのです。

ウェルビーイングのメリット

従業員ウェルビーイングの向上には、さまざまなメリットがあります。たとえば、従業員の健康が心身ともに管理されていれば、医療費などの総費用の削減につながるでしょう。欠勤やイベントなどへの欠席も減少します。その他に、ウェルビーイングにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

燃え尽き症候群の回避

社会的健康に配慮するウェルビーイングによって、結果的に従業員の燃え尽き症候群 (バーンアウト) を避けることができます。Asana の調査によると、42% の従業員が燃え尽き症候群インポスター症候群の両方に同時に悩まされていることが判明しました。また、4 人に 1 人が 1 年に 4 回以上燃え尽き症候群を経験し、40% が燃え尽き症候群は成功するために避けられないものだと考えているようです。

燃え尽き症候群を軽減し、抱え切れない仕事に押しつぶされることを減らすためには、職場でどのように働き、どのように感じるかについて、優先順位を見直す必要があります。従業員のウェルビーイングを優先することで、組織文化が変わり、ビジネスがスムーズに回るようになるのです。

従業員エンゲージメントの向上

仕事に関する従業員の全体的な健康状態を指すウェルビーイングは、従業員のエンゲージメントにも影響を与えます。従業員のウェルビーイングがきちんとケアされていれば、従業員は自分の仕事に意欲的に取り組み、仕事をすることに前向きな姿勢でいられます。

しかし、”仕事に熱心な従業員 = 幸せで健康な従業員” とは限りません。スケジュールが過密であったり、抱え切れない量の仕事があったり、給料に満足していなかったりしても、仕事に打ち込むことは可能です。しかし、従業員が職場で自分の幸福度について前向きに感じていれば、ほとんどの場合、エンゲージメントは向上します。だからこそ、従業員のウェルビーイングを優先することはとても重要なのです。

記事: 従業員エンゲージメント: チームに成功をもたらす切り札

仕事の生産性の向上

ウェルビーイング向上を推進することで、仕事の生産性が上がることも大きなメリットです。たとえば、マインドフルネスやエクササイズなど、脳を活性化させるアクティビティを会社がサポートすることで、従業員は高い集中力を持って仕事に取り組むことができ、結果的に仕事の生産性が高まるでしょう。

また、ウェルビーイング満たされた従業員は、落ち着いて芯の通ったビジネスパーソンとなることができます。こういった従業員は適応力に優れており、変化に対しても客観的かつ生産的に対応できるでしょう。

チームの士気の向上

前述したさまざまなメリットを総合すると、従業員のウェルビーイングを高めることにより、チーム全体の士気が向上します。基本的なニーズが満たされていれば、従業員は互いに連携し、つながり、サポートし合うようになるのです。こういったコラボレーションの強化は、最終的にプロジェクトやビジネス全体の成功につながり、会社の利益となります。

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従業員の定着率の向上

従業員が身体的、精神的、社会的に満足している状態を意味するウェルビーイングは、社員にとっては “会社が自分を大切にしてくれている”、”自分の健康を最優先事項として扱ってくれている” と感じることができる取り組みです。 そしてそう感じる従業員ほど、その会社で働き続ける傾向があります。従業員のウェルビーイングを向上させることは結果的に、従業員の離職率の低下、つまり定着率の向上も期待することができます。

一方で、ウェルビーイングに配慮された環境で働く従業員は、自然と会社を盛り上げたり、売り込んだりするようになり、売上も増加します。そして、採用やオンボーディングにかかるコストも削減できます。

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ウェルビーイングの課題

従業員のウェルビーイングに配慮することは多くのメリットにつながる一方、ウェルビーイングに投資するときには課題もいくつか存在します。次のようなポイントも考慮しながらウェルビーイングを向上するようにしましょう。

  • 未定義: 従業員のウェルビーイングには個人差があるものです。人によって感覚が異なるため、統一するのは困難です。

  • 境界を決める: ウェルビーイングの向上を最も効果的に行うには、境界の線引きが必要です。たとえば、職場で心のウェルビーイングについて話し合う時間を、チーム内で決めておくとよいでしょう。こうすることで、チームメンバーにとって安心して心を打ち明けられる空間が生まれ、こうしたコミュニケーションを職場で当たり前のものにする環境を整えられます。

  • 報告: 従業員が上司や同僚に自分のウェルビーイングについて正直に話すとは限らないので、目標や測定基準を設定するのが難しい場合もあります。

従業員のウェルビーイングを高める 7 つの重要な要素

従業員のウェルビーイング向上のためには、適切なウェルネスプログラムを作成することがおすすめです。ではその際、考慮すべき点にはどのようなものがあるのでしょうか?ここでは、ウェルビーイングの要素は何か?その点を考えながら、ウェルビーイングを構成する 7 つの要素を挙げてみます。以下を参考に、充実したウェルビーイング向上プログラムを作りましょう。

1. 身体面のウェルビーイング

従業員の身体的なウェルビーイングは、従業員の身体の健康に関するものです。運動と栄養だけが身体の健康を維持する要素だと思われがちですが、現在では、睡眠と休息も身体の健康にとって同じくらい重要であり、総合的な身体的なウェルビーイングの一部と考える必要があることがわかっています。

健康上のメリットや医療費の削減はもちろんですが、職場で身体の健康を促進することは、従業員が仕事をしやすくなり、自然に体力が向上することにもつながります。簡単に言えば、身体がケアされていなければ、仕事に集中することは難しいということです。

身体的なウェルビーイングの例

ジム会員料金を補助すれば、チームの運動不足を解消できますが、もっとクリエイティブに身体的ウェルビーイングを増進することもできます。たとえば、植物由来の食品を食べる月を設け、組織内の全員がレシピを共有し、互いにサポートし合うというのはどうでしょうか。また、競争心の強いチームなら、1 か月間にチームで 10 万歩を達成するなどのチャレンジも、体を動かしながらコミュニティ意識を高めるにはうってつけの方法です。

2. 精神面のウェルビーイング

近年、感情のジェットコースターに乗っているような感覚に陥っている人は多いのではないしょうか。ストレッサー (ストレスの原因となる刺激) の多くは自分ではコントロールできないものですが、今からでも同僚やチームをサポートできる方法があります。ストレスレベルが高すぎると、注意力が散漫になったり、不安になったり、体調不良に悩まされたりすることもあります。

チームリーダーや管理職がまず行うべきことは、従業員の心の健康がいかに重要であるかを伝えることです。たとえば、Asana ではマインドフルネスをコアバリューの 1 つに掲げていますが、これはマインドフルネスの効果を信じているからだけでなく、心の余裕と幸福度をサポートすることが当社の最優先事項であることを明確にするためでもあります。ストレスマネジメントをサポートする際には、ワークライフバランスについて考えてみましょう。たとえば、休憩時間を確保したり、有給休暇を取得しやすくしたり、瞑想室を設けたりしましょう。こうすることで、会社が従業員の心の健康を大切にしていることを伝えられます。

精神的なウェルビーイングの例

充実した心の健康プログラムを通じて、従業員が職場に関連するメンタルヘルスの問題に対処するのを支援できます。プログラムの内容は、健康保険による医療費補助や常駐カウンセラーなど、さまざまな方法が考えられます。しかし、アプリを使ったセラピーやグループでの瞑想など、他にもさまざまな選択肢を取り入れれば、従業員の心のウェルビーイングがより短期間で改善するかもしれません。

3. 経済面のウェルビーイング

自分に合った仕事を見つけることにはたくさんのメリットがありますが、私たちは皆、生きていくためにお金を稼がなければなりません。経済的動機づけは外発的動機づけの一種であるため、しばしば悪いイメージを持たれがちですが、従業員に正当な報酬を支払うことは、従業員のウェルビーイングにとって重要なポイントなのです。また、経済面の「健康状態」が良好であれば、ストレスが軽減され、精神的および身体的なサポートを受けやすくなります。

雇用主は、給与や賞与などのインセンティブを通じて、従業員が経済面のウェルビーイングを実感できる環境を整えるようにします。これだけでも効果的な手段ですが、従業員が収入をうまく活用できるように、金融教育やトレーニングを提供することも検討してみてください。また、職場における経済的格差を適切に把握し、対処し、解決するよう努めましょう。

経済的なウェルビーイングの例

雇用主は通常、報酬による経済面のウェルビーイングを優先します。その例が、企業年金、株式、給与、ボーナスなどです。しかし、それ以外にも、福利厚生を充実させる方法はあります。通勤手当、転勤手当、あるいはネットを使いオンラインで仕事ができるリモートワークのオプションなどを提供することで、従業員が自分の財政をうまく管理できるようになり、経済的なウェルビーイングを高められます。

4. 社交面のウェルビーイング

一日の中で、仕事をする時間は大きな割合を占めます。新型コロナウイルス感染症の流行によって、突然、日常の風景から同僚がいなくなったことに戸惑いを覚えた方もいるのではないでしょうか。職場はもちろんのこと、世界では今さまざまな変化が起きているのです。そして、私たちは普段から頼りにしていた社交的な仕事のつながりからサポートを受けられなくなりました。

人間関係が深まれば、信頼関係が生まれ、コラボレーションが促進され、仕事が一段と楽しくなります。さらに、社会的なつながりを促進することで、個人的にも仕事面でも、チームが一丸となって強く、打たれ強くなれるようサポートできます。

社会的なウェルビーイングの例

企業はしばしば、勤務時間後または週末に従業員が任意で参加できる親睦イベントを開催します。こうしたイベントを通じ、同僚の友人や家族と交流するのも効果的ですが、オフィス内でのつながりを深めるために、就業時間中に社交的な「ミーティング」を取り入れるとよいでしょう。毎月 1 回、短く気軽な交流会を行い、仕事以外のことを話し合いましょう。また、チームミーティングの冒頭に、持ち回りで個人の近況や気になるニュースを伝え合う時間を設け、お互いを知るきっかけにするのもおすすめです。

5. 仕事面のウェルビーイング

仕事における従業員のウェルビーイングを高めるには、キャリア開発に重点を置く必要があります。大多数の人にとって、現在の仕事はキャリアの道のりの通過点に過ぎません。その人が組織に所属しているあいだに、従業員のキャリア目標や意欲に前向きな影響を与えましょう。従業員が仕事面でのウェルビーイングを得るには、キャリアアップへの道筋が明確で、支援的な職場環境が不可欠です。

キャリア開発は、従業員の士気と仕事への満足度を高めます。また先述のとおり、サポートされていると感じる従業員ほど長く在籍する傾向があるため、ビジネスにとってもメリットがあります。その結果、従業員は企業外に成長の機会を求めなくなるのです。定期的なトレーニングやスキル開発に投資することで、従業員をエキスパート集団へと成長させ、生産性の高いチームとビジネス収益の向上を実現できます。

仕事面のウェルビーイングの例

多くの企業にとって、キャリア開発プログラムや社内求人掲示板を活用することは、従業員の仕事上のウェルビーイングを向上させる第一歩ですが、さらに充実させる方法もあります。従業員のスキルアップを促すために、福利厚生に教育関連の特典や補助金を追加することも一案です。そのような予算が取れない場合は、社内のさまざまなチームに社内研修の開催を依頼することもできます。たとえば、マーケティングチームに、会社の重要な情報を顧客に伝える方法について、営業チーム向けのトレーニングを開催するよう依頼するといったことが考えられます。

6. コミュニティに関連するウェルビーイング

コミュニティは、従業員の社会的な健康状態と連動して構築されますが、他の個人とのつながりを感じられるかどうかに限定されるものではありません。つまり、コミュニティとは、集団の一員であることを実感することなのです。近所付き合いを例にとると、社会的なつながりは、自宅の玄関先で隣人とおしゃべりをするだけで築けます。しかし、自宅でのコミュニティ意識は、近所の人々や企業、周囲の環境の集合体である「町」から生まれるものです。仕事においても、多くの企業がフレックスタイム制を導入したハイブリッドワークに移行しており、仕事場でのコミュニティの作り方も変わっていくでしょう。

コミュニティ作りに効果的なのは、一緒に何かをすることです。在宅勤務でさまざまなスケジュールで働く従業員もいるこの時代、商談成立を祝うために急きょハッピーアワーを開催することは、もはや不可能な話となっています。そのため、コミュニティを作るために、前もってイベントを計画しなければならないこともあるでしょう。大変なことのように感じられるかもしれませんが、職場文化を形作るものであり、重要視する価値があることなのです。

コミュニティでのウェルビーイングの例

チームビルディングゲームも効果的ですが、グループで課題に取り組むボランティアデーもおすすめです。普段の仕事とはまったく違うことをすることで、脳のさまざまな部分が鍛えられ、新しい方法で問題を解決することで、クリエイティブなチームワークを促進できます。たとえば、エンジニアリングチームが近隣に家を建てるプロジェクトに 1 日参加すれば、チームメンバー同士の仲間意識や、自分たちが働く地域への愛着を育みながら、視野を広げられるはずです。

7. 目的に関連するウェルビーイング

目的のある仕事をしていると、やりがいを感じ、夢中で取り組め、満足感を味わえます。もし、日々の仕事が単なる仕事のための仕事であり、本物の価値がないと感じているなら、職場でウェルビーイングを実感することは難しいでしょう。また、従業員は個々のキャリアパスに目的を見出す一方、自分の価値観に合った人や組織で働きたいと思うものです。

これは組織にとってもメリットがあることです。会社のミッションやビジョンステートメントは、組織の方向性を決める「北極星」のようなもので、何をするかだけでなく、組織としてどのような存在であるかを定義するものです。このようなステートメントは、時に漠然としたものに感じられますが、実は、個々の仕事を企業全体の目的に結びつけるために非常に重要なものなのです。

記事: 効果的なミッションステートメントを書く方法

目的のあるウェルビーイングの例

Asana では、AoR (Area of Responsibility、責任範囲) を通じて、目的意識を作り出しています。従業員はそれぞれ 1 つまたは複数の責任範囲を担当しており、これは役職名よりも具体的な内容になっています。それぞれの AoR では、担当する従業員がリーダー的立場であり、最終的な意思決定者でもあります。たとえば、「コンテンツマネージャー」という役職のチームメンバーは「ブログリーダー」など、さらに具体的な AoR を担当しています。つまり、その人はブログリーダーの役割を担う間、会社のブログで起こるあらゆることを管理し、決定権を持つことになるのです。

記事: 組織図を見直す: 責任範囲 (AoR)

効果的な従業員ウェルビーイングプログラムの作り方

従業員のウェルビーイングプログラムは、多くの場合、人事部のリーダーによって作られます。しかし、このプログラムを効果的なものにするには、従業員ウェルビーイングを企業のカルチャー (文化) の一部として認識しなければなりません。自動販売機にスナックを置いても、チームが会社全体のミッションとつながる機会がなければ、あまり意味がありません。ウェルビーイングプログラムは、総合的なものである必要があります。実際に、次のようなベストプラクティスを実践し、プログラムをスタートさせましょう。

  • 現在提供している従業員ウェルビーイングプログラムについて調査し、評価する。従業員の意見を聞きましょう。従業員が何を必要としているか、最もよく知っているのは従業員自身です。

  • 会社のミッションと価値観について考える。どのような職場でありたいと考えているのでしょうか。その中心となるのは従業員です。

  • 経営陣の賛同を得る。従業員ウェルビーイングプログラムを設けるメリットや価値を、組織のトップ層に説明しましょう。

  • ウェルビーイング戦略を構築する。人事部 = ウェルビーイングプログラムではありません。プログラムの内容は、あなたの会社に合わせた、戦略的なものであるべきです。

  • 目標を設定する。そして、定期的な評価によって、それを追跡し、測定します。

  • 従業員ウェルビーイング戦略を共有する。従業員、関係者、そして顧客にも、どのように職場を変えようとしているのかを伝えましょう。

従業員のウェルビーイングを向上する

ウェルビーイングの意味とメリット、具体的に取り組むべき要素についてまとめ、効果的なウェルビーイングプログラムを作成するときのヒントをご紹介しました。従業員のウェルビーイングに配慮することは、従業員にとっても、また組織にとっても価値のあることです。従業員に充実した支援を行うほど、従業員の仕事ぶりも職場の雰囲気もいっそう改善されることを忘れないようにしましょう。

従業員ウェルビーイングプログラムは、時間をかけてじっくりと検討して開発しましょう。特に、このプログラムを導入する際には、チームや会社全体と連携を調節できる環境やシステムが必要です。プロジェクト管理ツールを使用すれば、チーム全体との連携を調整でき、最も重要なこと、つまりチーム全員のウェルビーイングに集中して取り組めます。

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