燃え尽き症候群とは何か?なりやすい人の特徴やチームでできる予防と対応方法を解説

Julia Martins 寄稿者の顔写真Julia Martins
2024年4月29日
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概要

燃え尽き症候群は、仕事によるストレスやプレッシャーが過剰になったり、長く続いたりして、限界に達したときに起こります。驚くほど一般的な症状ですが (ナレッジワーカーの 71% が 2020年の間に少なくとも一度は燃え尽き症候群を経験)、マネージャーはチーム内での発生を予防したり回復したりすることができます。この記事では、燃え尽き症候群の兆候、その原因、そして最も重要な予防法についてご紹介します。

更新: この記事は、燃え尽き症候群が提唱された背景に関する記述を含めて 2024年 4月に改訂されました。

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チームリーダーとして最も避けたいのは、チームメンバーが燃え尽きてしまうことです。しかし、燃え尽き症候群は誰にでも起こる可能性があり、時には発見するのが難しいケースもあります。

適切な予防策とサポートがあれば、チームの燃え尽きを未然に防ぐことができます。また、すでにチームメンバーが燃え尽きたと感じている場合は、バランスを取り戻せるようにサポートを提供することもできます。この記事ではその方法をご紹介します。

燃え尽き症候群とは?

燃え尽き症候群 (バーンアウト) とは、働き過ぎた結果として起こる、感情的、肉体的、精神的な疲労感のことです。働き過ぎは、一生懸命働き過ぎたり、仕事の量が多すぎたり、長時間労働をしたときに起こります。燃え尽き症候群は、世界保健機関 (WHO) によって、職場での慢性的なストレスに起因する職業上の現象として分類されています。

燃え尽き症候群 (バーンアウト) が提唱された背景

燃え尽き症候群は 1970 年代、アメリカの心理学者および医師のハーバート・フロイデンバーガーにより提唱されました。当時のアメリカは労働者の働き方や職場環境が大きく変化していた時代で、フロイデンバーガーが提唱したバーンアウトという概念は、個々の労働者のメンタル的および身体的な負担を理解し、労働者のストレスや過労が社会的な問題として認識される一助ともなりました。

燃え尽き症候群は誰にでも起こり得ます。「仕事の解剖学」インデックスによると、2020年に少なくとも一度は燃え尽き症候群を経験したというナレッジワーカーは 71% にものぼりました。そのうちおよそ半数 (46%) が、燃え尽き症候群の主な原因として「働き過ぎ」を挙げています。

記事: 働き過ぎの人やチーム必見、仕事とプライベートのバランスを取り戻すための戦略

燃え尽き症候群とストレスの違い

燃え尽き症候群とストレスは同じものではありません。その人の性格によっては、ストレスに対してポジティブに反応することもあります。実際、少々のストレスがあった方が、生産性やモチベーションが高まると感じる人もいます。

しかし、プレッシャーやストレスが大きすぎると、燃え尽き症候群になってしまいます。燃え尽き症候群とは、ストレスにさらされ消耗し、その名の通り「燃え尽きてしまった状態」を指します。多少のストレスの影響は人によって異なりますが、燃え尽き症候群はもっぱら悪影響を及ぼします。

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燃え尽き症候群の兆候と症状

燃え尽き症候群はストレスと同様、人によって症状が異なりますが、代表的なところでは「情緒的な消耗感」「脱人格化」「達成感の低下」が挙げられます。

一方、精神的な疲れが連想されやすいですが、実際には、身体的な健康を含めた人生のあらゆる面に影響を及ぼす可能性があります。

燃え尽き症候群には、以下のような具体的な症状があります。

  • 仕事が億劫になる

  • 仕事中に皮肉な考え方をする

  • 仕事中にイライラしたり、怒りっぽくなる

  • 仕事への興味ややる気、集中力の低下

  • 仕事への絶望感

  • 消耗感、疲労困憊

  • 慢性的なストレス

  • 不安定な睡眠習慣

  • 他人と関わらないべきだと感じる

  • どうしても先延ばしにしてしまう

  • 突然、すごく仕事が嫌いになる

  • 新しい課題に対処できないと感じる

  • 頭痛や風邪などの突然の体調不良や、うつ病や不安症などの精神疾患が頻繁に起こる

記事: 仕事を先延ばしにしないための秘訣

燃え尽き症候群の原因とは?

燃え尽き症候群の兆候と同様に燃え尽き症候群の原因もさまざまで、個人要因 (性別や年齢、性格など) と環境要因 (厳しいノルマ、職場の人間関係、長時間労働など) に大きく分類されます。

ここでは環境要因について詳しくまとめますが、特に以下のような環境に置かれている場合、燃え尽き症候群のリスクがあるかもしれません。

  • 自分のワークロードをほとんど、あるいはまったくコントロールできない

  • 仕事がうまくいってもほとんど評価されない

  • 不明確な仕事内容

  • 不合理な、または過酷すぎる仕事内容

  • プレッシャーの高い職場環境

  • 仕事量が多すぎる (特に、仕事以外の楽しみを持つ時間が減ってしまう場合)

燃え尽き症候群の一般的な原因の多くを防止したり、燃え尽きから回復させることは可能です。燃え尽き症候群を理解することは、問題解決につながる 1 つの手がかりに過ぎません。もしチームを率いる立場にあるなら、この理解を行動に移してみましょう。

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どのような人が燃え尽き症候群になるか?

実は、燃え尽き症候群は誰にでも起こる可能性があります。仕事が好きでも嫌いでも、オフィスで仕事をしていても自宅で仕事をしていても、一生懸命働き過ぎたり、働いている時間が長すぎたりすると、燃え尽き症候群になる可能性があります。

燃え尽き症候群の原因は、仕事だけではありません。燃え尽き症候群は、仕事だけでなく、人生のあらゆる場面で起こります。実際、親になったばかりの人や介護をしている人は、燃え尽き症候群を経験していることが多いようです。また、完璧主義であったり、まじめな人も、バーンアウトしやすいと言われます。この記事では職場での燃え尽きに焦点を当てていますが、これから挙げる戦略のいくつかは、個人的な生活での燃え尽き症候群を軽減するのにも役立ちます。

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残念ながら、2020年 5月以降、燃え尽き症候群は着実に増加しており、現在は限界点に達しています。現状では燃え尽き症候群は、士気の低下、ミスの増加、仕事に対するエンゲージメントの低下につながるため、結果的に人や組織が失敗することになってしまいます。”
Sahar Yousef 博士、カリフォルニア大学バークレー校、認知神経科学者
記事: 分散ワークの世界で燃え尽き症候群を乗り越える方法

上司のためのヒント: チームの燃え尽き症候群を防ぐ方法

マネージャーとしてできる最も重要なことの 1 つは、チームをサポートし、燃え尽き症候群を未然に防ぐことです。燃え尽き症候群の対策として活用できる、さまざまなツールや戦略、チームとのコミュニケーション方法など、効果的な取り組みをご紹介します。

1. 未然に行動する

燃え尽き症候群になった後に克服しようとするよりも、予防する方がはるかに簡単です。燃え尽き症候群になったと気づいてから、回復するのは難しいことです。チームのワークロードを積極的に把握し、頻繁にキャパシティをチェックするようにしましょう。キャパシティ計画リソース管理を活用すると、燃え尽き症候群を未然に防ぎ、チームメンバーが無理をしないように調節できるようになります。

記事: チームのインパクトを最大化したいなら、リソース配分をおすすめします。

2. ワークロード管理ツールを使う

従業員との対話は非常に重要ですが、従業員のワークロードを見ることで先手を打つこともできます。ワークロード管理ツールを使えば、全員のタスクを一度に把握することができます。そうすれば、仕事を抱えすぎている人がいるかどうかを把握し、必要に応じてその仕事を割り当て直すことができます。

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3. 1on1 ミーティングでキャパシティについて尋ねる

ワークロードを追跡することは重要ですが、定期的にミーティングをして、チームメンバーの様子を伺うようにしましょう。タスクに予想以上の時間がかかっていたり、私生活で悩んでいたりして、生産性が低下している場合があるかもしれません。

まだやっていないのであれば、週に一度、あるいは隔週でチームメンバーと 1on1 ミーティングを行い、優先順位や能力、その他の質問について話し合いましょう。このミーティングでは、個人の仕事が、チームや会社の大きな目標とどのように関連しているかを明確にすることも重要です。このように明確にすることで、チームメンバーが仕事の優先順位をつけやすくなります。また、自分の仕事が全体像の中でどのように位置づけられるかを理解することで、モチベーションの向上にもつながります。

記事: 1on1 ミーティングがチームの成功に不可欠な理由

個人のためのヒント: バランスの取り方

優れたマネージャーは、燃え尽き症候群に対処し、予防します。しかし、たとえ燃え尽き症候群に悩まされているのが自分だったとしても、「燃え尽き症候群の克服」と「レジリエンスの向上」という 2 つのステップを踏んで、その影響を軽減することができます。

まず、最も重要なステップは、燃え尽き症候群の症状から立ち直ることです。そして、回復後は燃え尽き症候群が再発しないように、レジリエンスを高めるための戦略を実行してください。

ステップ 1: 克服

燃え尽き症候群から立ち直るための戦略にはさまざまなものがありますが、自分に最も適したものは、その人の現状や性格によって異なります。しかし、1 つの戦略にこだわることはありません。ここで紹介する戦略を組み合わせて実行すると、効果が上がります。

燃え尽き症候群を克服するために、次のことを試してみてください。

休憩時間を設ける

燃え尽き症候群は、長い間ストレスを感じていると起こります。やらなければならない仕事がたくさんあり、プレッシャーを感じているのではないでしょうか。燃え尽き症候群を防ぐために、一日のうちに何度か休憩時間を設けましょう。たとえば、キッチンに行ってコーヒーを淹れるのに 5 分、近所を散歩して日光を浴びるのに 5 分、といった具合です。可能であれば、休憩中はテクノロジーに触れないことで、心をリラックスさせましょう。

境目を決める

燃え尽き症候群の原因には、すべて共通して「外圧」があります。燃え尽き症候群を改善する最善の方法の 1 つは、自分自身で線引きをすることです。できれば毎晩、仕事を終える時間を決めましょう。また、週末は通知をオフにして、メッセージに返信しないようにしましょう。

WhiteSpace at Work の CEO である Juliet Funt 氏は、物理的な境目を決めることもすすめています。たとえば、一日の終わりに仕事関連のものをすべて引き出しや箱に片づけることなどです。「そういうものを片付けて、あなたが休むあいだ、仕事道具も休ませてあげてください」。

休暇を取る

すぐにはできないかもしれませんが、休みを取ることは、リラックスしたり、充電したりするのに最適な方法です。たとえ一日や半日であっても、自分のために時間を割くチャンスです。休みを取る際には、必ず上司にオフラインになり、仕事ができないことを伝えましょう。また、休暇中に仕事をしなければならない場合は、どのような形で仕事をするか、境目を決めておきましょう。

自分自身を大切にする

多くの場合、燃え尽き症候群は、仕事に没頭しすぎていることが原因となります。それよりも、セルフケアの時間を作りましょう。自分の好きなことをして、一時間でも、夜でも、週末でも、仕事のことを考えないようにしましょう。十分な睡眠をとり、大切な人と過ごす時間も大切にしましょう。可能であれば、ヨガや瞑想など、日々の生活にマインドフルネスを取り入れてみてはいかがでしょうか。そうすることで、ストレスを解消し、健康的な生活を送ることができます。

記事: サバティカル休暇の仕組み、主なメリット、FAQ

ステップ 2: レジリエンスの向上

燃え尽き症候群の可能性は誰にでも潜んでいます。一度燃え尽き症候群を克服したからといって、再びそれが襲ってこないとは限りません。そうならないためにも、次のステップを試してみましょう。

職場で人間関係を築く

燃え尽き症候群は、多くの場合、職場で孤立し、同時に大きなプレッシャーにさらされることで起こります。燃え尽き症候群を未然に防ぐためにレジリエンスを高めるためには、職場で人間関係を築くことが大切です。そうすれば、プレッシャーに負けそうなときに、たとえば一緒にコーヒーを飲んで楽しくおしゃべりするだけで支えとなってくれる仲間ができるはずです。

仕事を目標に結び付ける

仕事と目標を結びつけることで、将来的に仕事量が減るとは限りませんが、自分の仕事がなぜ重要なのかを明確に理解することができます。自分の仕事が何に貢献しているのかを理解していれば、自分が取り組んでいる特定のタスクやプロジェクトが、組織の大きな計画の中でどのように位置づけられるのかを理解しやすくなります。さらに、プレッシャーが高まり、仕事を他の人に割り当て直さなければならなくなっても、目標を達成できない心配をすることなく、最も重要な仕事に効果的に優先順位をつけることができます。

仕事と私生活のバランスをとる

十分な睡眠と大切な人との交流に加えて、仕事以外のことにも時間を割くようにしましょう。本を読む、友人に会う、創作活動をする、スポーツをするなど、自分が楽しめることをしましょう。分散投資をするようなもので、この場合は自分の興味に投資するのです。

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燃え尽き症候群からバランスへ

燃え尽き症候群は、目に見えないものです。放置していると、症状が蓄積され、チームメンバーの健康に影響を与える可能性があります。同僚が燃え尽き症候群にならないようにするには、そうなる前に発見するのが一番です。そのためには、ワークロード管理が必要です。

ワークロード管理ツールは、チームのワークロードを把握する手がかりとなります。全員のキャパシティの全体像を把握し、必要に応じて仕事を割り当て直すことができます。ワークロード管理ツールを使って、燃え尽き症候群を防ぎ、適切な仕事を適切なタイミングで行えるようにしましょう。

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燃え尽き症候群に関するよくある質問

Q: 燃え尽き症候群とはどういう症状ですか?

A: 燃え尽き症候群とは、慢性的なストレスや過度の仕事負荷により、心身の疲労や消耗感、集中力やモチベーションの低下、うつ病などの精神疾患などが現れる状態です。詳しくは本記事の『燃え尽き症候群の兆候と症状』をご覧ください。

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