プロジェクトを成功させるのに必要なすべての詳細を追跡するのは、大変な作業です。部品表 (BOM) のテンプレートを使用すると、プロジェクトを良い形で完了させるのに必要なすべての情報を一か所にまとめることができるため、仕事を整理しやすくなります。
テンプレートを作成する登録して独自のテンプレートを作成する
最後に手の込んだ料理を作ったときのことを思い出してみてください。まずは食料品の買い物リストを作ることから始めたのではないでしょうか。そうすることでレシピに必要な材料がすべて揃い、手早く料理を作り上げることができたことでしょう。
部品表 (BOM) テンプレートもそれに似ていますが、香辛料や野菜などをメモする代わりに、BOM には、製品の製造やキャンペーンの始動などといったプロジェクトをよい形で成功させるのに必要なすべての詳細や情報をリストアップします。
以下に、部品表テンプレートの作成方法と作成すべき理由を説明します。
部品表 とは、プロジェクトをよい形で完了させるのに必要なすべての詳細や情報を項目別にまとめたリストのことです。 従来より、自動車メーカーなど製造や製品開発に携わる企業は、BOM を使うことによって、特定の製品の作成に使用される部品やアセンブリを追跡してきました。しかし BOM は、SaaS 企業やクリエイティブエージェンシーの仕事など、製造業以外の仕事でも、クリエイティブアセットをはじめとしたプロジェクトを完了させるのに必要なすべての情報を揃えるために使用できます。
部品表テンプレートは、BOM をテンプレート化したものです。このテンプレートは、プロジェクトを成功させるために数多くの要素や情報を追跡する必要のあるプロジェクトに使える、再利用可能なフレームワークです。プロジェクトを開始するたびに新しい部品表を作成するといったことはせず、単純にテンプレートを複製して、プロジェクトの詳細を記入していけば、事前作業を行う手間が省け、重要なタスクに集中できます。
これまで、企業は Excel スプレッドシートや Google スプレッドシート、紙のログシートなどで部品表テンプレートを作成してきました。しかし、そうした古いやり方には欠点があります。たとえば、スプレッドシートでは変更内容などを管理しにくいほか、スプレッドシートを使った BOM だとチーム間のコミュニケーションがサイロ化する恐れがあります。
BOM の情報をすべて一か所にまとめられると同時に、チーム間のコラボレーション、アセット追跡プロセスの標準化、大きな損失の原因となる問題の削減も行えるツールが必要です。部品表のデジタルテンプレートを使えば、まさにそれが可能となります。
プロジェクト管理ツールで BOM テンプレートを作成すると、以下のことを行えます。
各プロジェクトにおいて部品表テンプレートを作成するための事前作業を減らす。
チームや部門でアセット作成プロセスを標準化することによって、どのプロジェクトでも同じ情報が集められるようにする。
チーム全体がプロジェクトを完了させるために必要な詳細情報を確認できるようにすることによって、コミュニケーションのサイロ化を防ぎ、BOM を使用しているすべてのチームが共有認識を持てるようにする。
一貫したアセット追跡プロセスを作成することによって、プロジェクトの遅延を最小限に抑える。
テンプレートにアクセスして編集できるメンバーを管理することによって、常に正しいバージョンが使用されるようにし、複数のバージョンが使用されることによってプロジェクトで問題や障害が発生するリスクを減らす。
設計図や発注書、クリエイティブアセット、指示書といった、参考資料を添付することによって、簡単に確認できるようにする。
部品表テンプレートは再利用可能なリソースであるため、ベースラインとする BOM テンプレートは、複数のプロジェクトに適用できるよう汎用的な内容にすることをおすすめします。BOM テンプレートを作成する際は、プロジェクトの目標を達成するのに必要なすべての情報を含めることが重要ですが、その内容は業界によって異なります。
たとえば、新しい物理的な製品を製造するのであれば、必要な部品、単価、総コストを知る必要があります。また、マーケティングキャンペーンを始動する場合は、すべてのクリエイティブアセットとそれらの制作を担当するチームを追跡する必要があるでしょう。
主な目標は、同じ種類のプロジェクトで複製できる BOM テンプレートを作成することです。そして、元となるテンプレートを作成したら、チームはそのコピーを作成して、それぞれのプロジェクトに合わせて情報を記入するだけで済みます。
部品表テンプレートを使って製造業特有の情報を追跡する場合は、ベーシックな BOM テンプレートに以下のような情報を含めます。
部品番号
部品名
部品またはコンポーネントの具体的な説明
調達のプロセスまたは調達元 (部品は社内で製造するのか、サプライヤーから購入するのか)
各部品の必要な数量
各部品の計測単位 (「個」、「インチ」、「キログラム」など)
単価
部品の単価や必要な数量を考慮した、部品の総コスト
マーケティングキャンペーンの始動や製品リリースといったクリエィティブプロジェクトでは、ベーシックな BOM テンプレートに以下の主要な要素を含めます。
アセット名
アセットカテゴリまたは主要チャネル
アセットの種類
担当者
期日
ステータス
カスタムフィールド: カスタムフィールドは、仕事のタグ付け、ソート、絞り込みにぴったりの方法です。優先度やステータス、メールや電話番号など、追跡が必要なあらゆる情報に対してそれぞれカスタムフィールドを作成できます。カスタムフィールドを使用して To-Do をソートし、スケジュールを組むことで、何から手を付けるべきかが瞬時にわかります。また、さまざまなタスクやプロジェクトを横断して同じカスタムフィールドを使用すれば、組織全体で一貫性のある管理ができます。
プロジェクトの概要: プロジェクトの概要は、プロジェクトの重要な背景状況をすべて一か所でまとめて把握できる場所です。プロジェクト作業の内容、理由、方法について、チームが俯瞰的に確認できます。プロジェクトの説明を追加し、Asana を使ってどう共同作業するか、方向性を決めます。次に、会議の詳細、コミュニケーションチャネル、プロジェクトの要旨などといった、重要なリソースや背景情報を一か所で共有します。
メッセージ: 具体的なアクションにつながらない情報を共有する必要がある場合は、Asana のメッセージ機能をおすすめします。メッセージを使用すると、アクションが不要な仕事について、Asana 内でコミュニケーションをとることができます。個人、チーム、プロジェクトを自由に組み合わせてメッセージを送れるので、メンバー全員で共通認識を持てます。また、Asana のタスク、プロジェクト、目標にリンクすることで、メッセージの受信者が簡単に背景情報を把握し、詳細を把握できるようになります。
モバイル: Asana は iOS と Android でも利用可能なため、外出先でも簡単に To-Do をチェックできます。受信トレイの新しい通知を確認したり、メッセージを送信したり、プロジェクトタスクにアクセスしたりできるため、常にプロジェクトの最新情報を把握できます。
Jira: 技術部門とビジネス部門をインタラクティブにつなぐワークフローを作成し、製品の開発状況をリアルタイムで見える化します。しかも Asana を離れる必要はありません。プロジェクトのコラボレーションと引き継ぎを合理化し、Asana 内ですばやく Jira の課題ログを作成することで、適切なタイミングで技術部門とビジネス部門の間で仕事をスムーズに引き渡せるようになります。
Microsoft Teams: Microsoft Teams と Asana を連携すると、必要な情報を Teams から直接検索して共有できます。Teams を離れることなく、Teams の会話を Asana の実行可能なアイテムに簡単につなげましょう。また、Teams 会議中に、ブラウザーで Asana タブを開く必要なく、タスクの作成、割り当て、表示ができます。
Figma: Figma ではユーザーフロー、ワイヤーフレーム、UI モックアップ、プロトタイプなどを作成できますが、Figma for Asana を使えば、こうしたデザインを Asana に埋め込み、関連のプロジェクト文書の文脈と合わせて最新のデザインワークを参照できます。さらに、スクリーンショットとは異なり、ライブの埋め込みオブジェクトであるため、デザインファイルで行われた変更がリアルタイムで反映され、該当のファイルを探して画像を更新する余分な手間を省けます。
GitHub: GitHub のプルリクエストのステータス更新を自動的に Asana のタスクに同期します。Asana を離れることなく、プルリクエストの進捗状況を追跡し、技術部門と非技術部門による部門間のコラボレーションを改善できます。
BOM テンプレートを作成してアセットの作成プロセスを合理化する方法をご紹介します。