プロジェクトトラッキングは初めてですか?ここから始めましょう。

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2024年2月27日
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仕事を円滑に進め、期日や予算内に収めることは、プロジェクト管理において最も難しい仕事のひとつです。プロジェクトの進捗に関するすべてを明確に把握できていなければ、何かの見落としにつながるかもしれません。もし、そうした経験があったとしても、それは何もあなただけに起こることではありません。実際、毎週、4 分の 1 以上 (26%) が仕事が期日までに間に合っていない現実があるのです。

しかし、すべてを自分一人で行う必要はありません。Asana のようなプロジェクトトラッキングツールを使えば、チームがプロジェクトのステータスを明確に把握し、リアルタイムの最新情報を簡単に入手できるようになるので、影響力の大きな仕事にもっと多くの時間を費やすことができます。ここでは、プロジェクトトラッキングを用いて、誰が、何を、いつまでにやるかをチーム全員で把握できるようにする方法を紹介していきます。

プロジェクトトラッキングとは?

プロジェクトトラッキングは、プロジェクトマネージャーがプロジェクトの進捗状況を把握するうえで役立つツールや手法の総称です。スプレッドシートやメール、あるいは記憶に頼って作業を追跡しようとするのではなく、プロジェクトトラッキングツールを使えば、プロジェクトデータのすべてを楽に把握することができます。プロジェクトトラッキングを使うことで、チームメンバーが、個人やプロジェクト、さらにはプログラムレベルでプロジェクトのステータスを把握できるようになります。

プロジェクトトラッキングツールとは?

プロジェクトトラッキングは、リアルタイムのダッシュボードやステータス更新などのプロジェクトトラッキングツールによって実現されます。プロジェクトの進捗状況を把握するために、毎週金曜日に 45 分もかけて、プロジェクトを一つひとつ開いたり閉じたりする必要はありません。これらのツールは、個人のタスクやチームのプロジェクト、また複数のプロジェクトにまたがって、チームが常に情報を共有できるように設計されています。

これらのツールは、次の点で役に立ちます。

  • リアルタイムでタスク情報を共有する

  • 「誰が、いつ、何を」を明確にする

  • 共有可能な進捗レポートを作成する

  • ステータス、期日、予算をチームで共有する

仕事をつなぎ、サイロを減らす

これらのツールをプロジェクトトラッキングツールと呼んでいますが、通常、ワークマネジメントソフトウェアの一部に過ぎません。というのも、プロジェクトトラッキングツールは、チームが行っている作業と連携して初めて効果を発揮するものだからです。

私たちはしばしば、ドキュメントで作業したり、メールでコミュニケーションをとったり、スプレッドシートで仕事を追跡したり、さまざまなツールにまたがって仕事を進めています。心当たりがありますか?それは、あなただけに限った話ではありません。「仕事の解剖学」インデックスによると、ナレッジワーカーは毎日 10 個のアプリを 25 回も切り替えながら仕事を進めていると言います。ですが、アプリが増えすぎると仕事の効率は低下し、業務の見落としにつながる危険が高まります。

サイロ化されたシステムでは、チームメンバーが情報を見つけるのに苦労する可能性があります。最新のドキュメントを見つけるには、チームメンバーにメールを送信するか、チャットメッセージをさかのぼらないといけません。もしスプレッドシートのようなシステムでプロジェクトデータを追跡しようとする場合、その情報は他のツールや情報元から手動で入力する必要があります。

プロジェクトトラッキング機能のあるワークマネジメントツールで、プロジェクトやタスクを管理して進捗を把握することができれば、チームはリアルタイムに情報を得ながら、重複する作業を減らすことができます。

[製品 UI] Asana のプロジェクト横断レポートのインタラクティブなダッシュボード (検索 & レポート)

情報を探したり、手作業でコピー & ペーストしたり、複数のスプレッドシートからデータを抽出したりする必要がなく、必要な情報を一か所で入手できます。最も避けるべきは、追跡するすべての情報を別のツールに入力することで手作業を増やすことです。

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3 つの主要なプロジェクトトラッキング機能

すでに述べた通り、プロジェクトトラッキングは仕事管理ソフトウェアという大きな集まりの一部に過ぎません。一口にプロジェクトトラッキングといっても、実際は 3 つの異なる意味で使っていることが考えられます。1 つは、個人レベルでの作業を追跡するときに使う場合。2 つめに、プロジェクトの最新情報を把握するときに使う場合。3 つめに、複数のプロジェクトにまたがって業務の進捗を確認するときに使う場合です。

個人レベルで仕事を追跡する

個人のタスクレベルでプロジェクトトラッキングツールを使うと、誰が何をいつまでに行うか全員で共有することが可能です。これにより、チームメンバーがタスクをスケジュール通りに進めているか、成果物に向かってプロジェクトがどのように進行しているか明確に把握できます。

個人のタスクレベルで仕事を追跡するメリットは、もうひとつあります。それは、仕事の重複を防いでくれることです。誰が何をいつまでにしているか全員が把握できれば、当て推量に頼らずに仕事へ取り掛かることができます。ナレッジワーカーは、時間の 13% をすでに完了済みの仕事に費やされていることを考慮すれば、これは重要な点です。

戦略的な取り組みに一人の責任者を割り当てるべき理由

個人レベルで仕事を追跡する際に最も大切なことは、それぞれのタスクに一人の担当責任者を立てることです。それぞれの戦略的な取り組みに一人の担当責任者を立てることで、チームメンバーはタスクのステータスを共有したり、他のチームメンバーからの質問に答える際に誰に連絡するべきか明確になるからです。

たとえば、チームメンバーと一緒にバーチャルイベントを計画しているとします。主催者が 2 人いるために、ゲストスピーカーはどちらに質問をしたらいいのかわかりません。イベント前日に、ゲストスピーカーに緊急の用事が発生し、チームメンバーの一人にキャンセルの連絡を入れたとします。しかし、うまく伝達されなかったことで、あなたはその情報を把握できませんでした。そして、イベント当日、スピーカーが現れないという事態にあなたはまったく備えることができませんでした。コミュニケーションをとる際に、担当となる窓口が明確にさえなっていれば、この種の問題は簡単に避けることができます。

プロジェクトレベルで仕事を追跡する

プロジェクトレベルで仕事を追跡し、部門を越えた利害関係者にプロジェクトの進捗概要を伝えることもできます。他部門の関係者や他のチームメンバーにとって、日々の更新通知を受け取るよりも、最も重要なプロジェクトデータがリアルタイムにひと目でわかるような更新情報が必要です。その結果、重要な情報が細かな情報に埋もれることなく、プロジェクト期間中を通じて最新情報を把握することができるのです。

プロジェクトレベルで仕事を追跡する 2 つの主な手法

  • ステータス更新: プロジェクトステータスレポートはプロジェクトのステータスに関する最新情報であり、関係者に情報を提供するのに役立ちます。進捗会議は視覚的なステータス更新に取って代わり、チームメンバーが好きなときにプロジェクトの最新情報を確認できます。最高の結果を生み出すためには、作業の実務を管理しているのと同じツールでステータスレポートを共有し、必要に応じて関係者が詳細を掘り下げて確認できるようにします。

  • ダッシュボード: ダッシュボードはプロジェクトの進捗ビューで、関係者がプロジェクトの詳細を確認するためにいつでもアクセスできます。ダッシュボードには、バーンダウンチャート、進行中の仕事、期限超過したタスクなどが含まれます。ステータス更新と同様に、実務を管理しているのと同じツールでダッシュボードを作成し、関係者がより詳細な情報を得られるようにしましょう。

[製品 UI] Asana のウェブサイトのリリースプロジェクトのダッシュボード (ダッシュボード)

複数のプロジェクトにまたがって仕事を追跡する

複数のプロジェクトにまたがって仕事を追跡している場合、ポートフォリオレベルで仕事を追跡することにより、メリットが得られやすくなります。プロジェクトポートフォリオ管理 (PPM) は、経営陣の関係者やプロジェクトのスポンサーが望む俯瞰した視点で情報を見ることができます。関係者は PPM によって、複数のプロジェクトの全体像や、それらのプロジェクトがビジネスゴールに対してどのように進んでいるのか確認できます。

ポートフォリオレベルでは、関係者が各プロジェクトのステータスを明確に把握し、ポートフォリオ全体の健全性とパフォーマンスを評価できるようにしておくことが重要です。

Asana のステータスと進捗バーを使って会社のポートフォリオを作成する

このレベルではワークロード管理を利用することで、チームの余力やキャパシティを追跡することもできます。ワークロード管理によって、各チームが複数のプロジェクトにまたがって何を作業しているのかわかるため、燃え尽き症候群や仕事量に圧倒される人が出ることを防げます。

Asana の調査によると、2020年、ナレッジワーカーの 71% が、少なくとも一度は燃え尽き症候群を経験しているといいます。ワークロード管理とプロジェクトトラッキングにより、今後数日あるいは数週間に予定されているすべてのタスクを表示することで、仕事量に関する問題が生じないように積極的に確認することができます。そうすることで、チームメンバーにいくつかの大きなタスクが発生するような場合には、小さなリクエストの優先度を下げて、よりキャパシティの空きがある他のチームメンバーに割り当てることが可能になります。

プロジェクトトラッキングを実現する 5 つの方法

これら 3 つのプロジェクトトラッキング機能は、個人、プロジェクト、ポートフォリオレベルでプロジェクトトラッキングを始めるのに役立ちます。プロジェクトトラッキングは、より大きなワークマネジメントプラットフォームの一部なので、プロジェクトのさまざまな段階で活用できる関連ツールが数多くあります。

プロジェクト計画の早い段階で詳細を共有する

プロジェクト計画は、プロジェクトが成功するために欠かせない重要な要素の青写真と言えます。プロジェクト計画は、プロジェクトトラッキングに入る前の段階で策定されるもので、通常はプロジェクトを開始するときに最初に立てるものです。

計画を立てることで、チームメンバーや関係者にプロジェクトタイムラインの大枠を伝えることができます。これにより、全員が同じ認識で始められます。プロジェクトが進行している間は、プロジェクトトラッキングツールを使って、進捗状況を明確に把握できるようにします。

記事: より効果的なプロジェクト計画をわずか 7 つのステップで作成

それぞれのプロジェクトにコミュニケーション計画を設定する

コミュニケーション計画は、プロジェクト進行中にあなたやプロジェクトチームがどのようにコミュニケーションをとるかを示した概要です。この計画は、チームが、いつ、どこで情報を見つけることができるかを明示してくれます。たとえば、コミュニケーション計画では、メール、メッセージ、もしくは対面での会議など、使用すべきさまざまなコミュニケーションチャンネルを定義することがよくあります。また、この計画を使用して、各チャンネルの使用頻度や、さまざまなチャンネルのコミュニケーションに誰を含めるかを説明することが可能です。

コミュニケーション計画により、チームは、いつ、どこでコミュニケーションをとるべきか明確に理解することができます。通常、この計画には、ステータス更新など、プロジェクトトラッキングの詳細をいつ共有するかといった情報も含める必要があります。

記事: 明確なコミュニケーションプランが意外なほど重要な理由

視覚的なプロジェクト管理でプロジェクトに命を吹き込む

実際にプロジェクトが動き出したら、視覚的なプロジェクト管理ツールを使用して、より効率的に仕事を追跡できます。視覚的なプロジェクト管理には 3 種類あります。

  1. ガントチャートは、タイムラインでプロジェクトを表示し、仕事の依存関係をすべて視覚化してくれます。ガントチャートの多くは、プロジェクトの主要なマイルストーンも表示してくれます。

  2. かんばんボードはタスクのステータスを効果的に追跡でき、それぞれのステージに仕事が移る様子を列で表示します。たとえば、実行前進行中完了の列をかんばんボードで作成できます。

  3. カレンダーは、チームがプロジェクトの成果物の締め切りを把握するのに役立ちます。

記事: プロジェクト計画を視覚化する 3 つの方法: タイムライン、カレンダー、ボード

ロードマップを作成し、プロジェクトを俯瞰する

複雑なプロジェクトでは、プロジェクト全体のスケジュールを簡単に視覚化するプロジェクトロードマップを作成し、チームメンバーと共有することもできます。プロジェクトロードマップは、俯瞰的なプロジェクトタイムラインになるので、関係者がプロジェクトの成果物、主要なマイルストーン、プロジェクト全体のゴールなどの概要を把握するうえで役立ちます。

記事: プロジェクトロードマップ: その概要とそれが必要な理由

時間追跡ツールでキャパシティを把握する

個人のタスクレベルではタスクを完了するまでに掛かる時間など、追加のプロジェクトの詳細を追跡すると便利です。多くのプロジェクトトラッキングツールでは時間追跡機能を連携できるので、プロジェクトやタスクに費やした時間をより少ない労力で正確に追跡するのに役立ちます。

リソース管理計画で仕事を円滑に進める

プロジェクト管理におけるリソースとは、チームメンバーや予算、利用可能なツールなど、プロジェクトを完了するために役立つすべてのものを指します。リソース管理計画は、プロジェクトのリソースとキャパシティを明確に定義するのに役立つので、全員がプロジェクトの作業にどのリソースを利用できるか理解することができます。

記事: 初めてのリソース管理ガイド

プロジェクトトラッキングで仕事を軌道に乗せる

優れたプロジェクトトラッキングは、チームのコラボレーションやコミュニケーションを容易にします。優れたワークフローとは常にそういうものです。プロジェクトトラッキングの詳細をスプレッドシートやスライド資料に手動で入力するのではなく、オンラインのプロジェクトトラッキングツールを使うことで、サイロ化を打ち破り、実際に作業する場所で作業を追跡できます。詳細、ドキュメント、フィードバックやメッセージなど、すべての重要な情報を 1 か所で共有しましょう。プロジェクトトラッキングにより、チームメンバー、関係者、複数部門のコラボレーターは、あらゆる角度から簡単に仕事を確認し追跡できるようになります。

興味がわきましたか?Asana を使って、プロジェクトに関するすべての情報を 1 か所に集めて追跡することで、チームがどのように仕事を整理し情報共有を行えるようになるのか見てみましょう。

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