業務スケジュールを使って生産性と明確さを向上

寄稿者 Caeleigh MacNeil の顔写真Caeleigh MacNeil2021年11月17日00
facebooktwitterlinkedin
業務スケジュールを使って生産性と明確さを向上の記事用バナー画像

概要

業務スケジュールはチームのスケジュールを組み、管理するうえで役に立つツールです。業務スケジュールを適切に利用することで、チームの強みを活かし、各チームメンバーの生産性アップを実現するほか、リクエストや質問に対処可能なメンバーを容易に特定することが可能になります。この記事では業務スケジュールの種類とチーム用カレンダーの作り方を説明していきます。

いかなるプロジェクトにおいてもチームよりも大切なものはありません。プロジェクトの目標達成とビジネスの成長促進のカギを握るのがチームの仕事であり、そして、チームの時間なのです。つまりチームの時間を効果的に管理することで、各メンバーに自信をもたらし、最善の仕事を引き出すことができます。

ここで役に立つのが業務スケジュールです。適切に利用すれば、チームのキャパシティを最大限まで引き出し、成功するために必要なリソースを確保することができます。

業務スケジュールとは?

業務スケジュールはチームのスケジュールを組み、管理するうえで役に立つツールです。チームメンバーが業務を行う具体的な日時を詳しく明記することで、メンバーは作業の日程を把握でき、チームは誰が、いつ作業しているかを明確に理解できます。

チームのニーズによって使用する業務スケジュールの種類は異なります。たとえばウェブエンジニアリングチームの場合は、従業員が自由に時間を決められるフレキシブルなフルタイムのスケジュールが有効ですが、カスタマーサポートチームなら 24 時間体制でシフトを回すことになるでしょう。

Asana のカレンダーについて詳しく見る

業務スケジュールがチームにもたらすメリット

業務スケジュールはチームを支え、最善の仕事を引き出すことができます。その理由を挙げていきます。

生産性が上がる

メンバーによって生産性の高い時間は異なります。たとえば朝にフロー状態を迎えるメンバーもいれば、夜のほうが仕事が捗るメンバーもいることでしょう。業務スケジュール機能では、チームメンバーが希望する作業時間を活用して、最も生産性の高い時間に仕事に取り組んでもらえます。

チームの強みを活かせる

チームメンバーによってスキルは異なります。たとえば外向的で顧客とのコミュニケーションが得意なメンバーもいれば、舞台裏の調整に長けているメンバーもいます。こういった違いを考慮してスケジュールを組めば、各シフトにチームの強みをバランスよく分散させられます。

透明性が生まれる

チームで業務のスケジュールを共有すると、メンバー全員が誰が、いつ作業をするのかを知ることができます。そのためチームのメンバーは手を貸してくれるメンバーを常に把握できます。また勤務時間外のメンバーをチーム全体で認識できるため、従業員は業務から完全に解放されます。

時間の節約になる

業務スケジュールの作成には時間がかかりますが、後ほど作成した自分に感謝するはずです。一貫性のあるスケジュール作成プロセス (休みをリクエストする方法を含む) を確立したら、管理や最終調整に費やす時間を節約できるようになります。

コストを管理できる

時給制を採用している場合、業務スケジュールを使えばコストの無駄を省き、プロジェクトの予算内に収められます。また従業員や請負業者の勤務時間を管理し、過剰に従業員を動員してしまう事態を避けるうえでも、反対に従業員が足りなくなる事態を回避するうえでも有効です。

コンプライアンス違反を防げる

チームメンバーの労働時間によっては最低限の休憩、食事休憩、残業代など一定の手当てを支給する必要があります。業務スケジュール機能で従業員の勤務時間を管理すれば、労働基準法など、法令や条例の違反を未然に防げます。新しい業務スケジュールを提案する前に法務部に相談することを推奨します。 

業務スケジュールの種類

さまざまな方法で業務スケジュールを作成できます。チームのニーズ、プロジェクトと企業が掲げる目標組織の価値観に応じてスケジュールの種類を選びます。法令や条例の規制、手続きの条件などを考慮する必要があるため、業務スケジュール作成に変更を加える際は必ず社内の法務部や人事部に確認を取りましょう。以下に従業員のスケジュール作成の例を挙げていきますので参考にしてみてください。

基本的な業務スケジュール

基本のスケジュールは勤務時間によってのみ区別されます。以下のセクションでは、フルタイムまたはパートタイムのスケジュールをカスタマイズする方法を紹介します。柔軟に対応したり、特定の業務のニーズを満たしたりするうえで有効です。まずはそれらの基本となる 2 つを確認しましょう。

  • フルタイム用業務スケジュール: フルタイムのスケジュールは約 40 時間 /週を基準にしていますが、国によってフルタイムの概念が異なる可能性があります。

  • パートタイム用業務スケジュール: パートタイムのスケジュールは当然ですがフルタイムよりも勤務時間が短い従業員に利用します。パートタイムのスケジュールの幅は広く、2 時間 /週働く従業員もいれば、25 時間 /週勤務する従業員もいます。

フレキシブルな業務スケジュール

フレキシブルなスケジュールを採用すると、チームメンバーは最も生産性の高い時間に働くことができるほか、個人のスケジュールに勤務時間を合わせることができます。こうすることで仕事と生活のバランスの改善、フロー状態の促進が見込めるだけでなく、早朝や夜間に仕事が捗る従業員に対してフォーカスタイム (集中力が増す時間) を割り当てることが可能になります。フレキシブルな業務スケジュールは従業員との契約によっては利用できない可能性があるので、法務部および人事部に確認してから導入しましょう。

  • フレックスタイム: このオプションでは、たとえば午前 11時から午後 3時のようにチームメンバーがオフィスまたはオンラインで勤務することが求められる「コアタイム」を設定します。コアタイム以外はそれぞれのスケジュールで勤務します。たとえば午前 7時から午後 3時まで勤務することも、午前 10時から午後 6時まで勤務することもできます。

  • 年間勤務時間: 仕事量の変化が激しいチームに有効です。従業員に具体的な年間の総合勤務時間を割り当て、また各週のコアタイムも決定します。たとえばエンジニアリングチームなら、大規模なローンチ前の数週間は勤務時間を増やし、ローンチ後の 1 週間は勤務時間を減らすことが可能です。

  • コンプレスト業務スケジュール: コンプレスト業務スケジュールを採用すると、勤務時間を「圧縮」して勤務日数を減らせます。たとえば 8 時間勤務を 5 日間行う代わりに、1 日に 10 時間勤務して勤務日数を 4 日に減らせます。

  • フリーランス業務スケジュール: フリーランサーとは従業員としてではなく請負契約をもとに勤務する形態を指し、ニーズに合うスケジュールを組んで業務に従事します。フリーランサーは時給制ではなく、プロジェクト完了時に報酬を得ることが一般的です。

「仕事の解剖学」インデックスによると、フレキシブルな業務スケジュールはリモートチームに採用されることが多く、従業員の 35% はリモートワーク時の仕事と生活のバランスの改善においてフレキシブルな対応が重要だと考えています。

シフト業務スケジュール

シフト業務スケジュールはより体系的に業務スケジュールを定めます。24 時間体制でサポート業務を行うカスタマーサポートチームや早朝に料理の下準備をする必要がある飲食店など、変則的な勤務時間が求められるチームに採用されることが多いです。フレキシブルなスケジュールの利用時と同様に従業員の契約と現地の法律を順守するため、必ず社内の関係部署に相談しましょう。

  • 交代制シフトスケジュール: 交代制シフトスケジュールを採用すると従業員が交代で勤務し、24 時間にわたって事業を運営できます。たとえば日中勤務や早朝勤務、夜間勤務シフトを組むことが可能です。

  • 分割シフトスケジュール: 分割シフトスケジュールは従業員のシフトを 2 回に分割します。たとえば朝にシフトをこなした後一旦退勤し、再び夜に勤務します。

  • オンコール業務スケジュール: 必要時に要請を受けて勤務するスタイルです。一般的には通常のシフトを組みながら、シフト終了後も欠員や緊急時にオンコール対応します。普通はメンバー内でオンコールシフトを回し、1 人の従業員が常に待機しなければならない状態を回避します。

業務スケジュールの変更時には従業員と相談し、また事前に伝えるように心掛けましょう。実際にこの対応は多くの国々で義務づけられています。米国外では通常、雇用契約のなかでチームメンバーの勤務日数と時間が定められています。そのため変更を実施する前に必ず人事部と法務部に確認するようにしてください。

業務スケジュール作成の 8 ステップ

以下の手順に従い、チームを成功に導くカスタムメイドの業務スケジュールを作成しましょう。

1. 条件とリソースを特定する

スケジュールを組むまえに、チームが担当する業務範囲および必要なリソースを特定する必要があります。こうすることでプロジェクトの目標を達成するうえで現実的なスケジュールを決められるようになります。

チームメンバーが全員正社員の場合は、メンバーの人数、通常の勤務時間、今後の休職や休暇を把握しましょう。時給で勤務するメンバーが大勢所属するチームの場合はプロジェクトの予算を考慮して従業員や請負契約者の勤務時間を定めます。

2. チームの勤務時間を決める

ビジネスやプロジェクトのニーズに応じて、特定の時間にチームメンバーに働いてもらう必要があるかもしれません。以下の点を考慮して、どのような種類のスケジュールがチームにとって最も理にかなっているのか判断しましょう。

  • 営業時間は一つの時間帯で収まりますか?それとも複数の時間帯にまたがりますか?後者の場合は、時差を考慮してミーティングの予定を立てる必要があるかもしれません。たとえばアメリカの同僚とミーティングを実施するために、日本の従業員が午前 8時に勤務するスケジュールを組まなければならない可能性があります。

  • 通常の営業時間外でオンコール対応が可能なメンバーが必要ですか?たとえばソフトウェア開発者のチームの場合、ウェブサイトやサーバーのトラブルに備えてオンコールの従業員を 1 名指名しておくとよいでしょう。

  • 一般的な営業時間以外の勤務が必要ですか?たとえば 24 時間体制のカスタマーサービスチームなら、交代制のシフトスケジュールを用いて継続的なカスタマーサポートを提供できます。

  • 1 日、1 か月間、1 年間でどのように仕事量が変化しますか?たとえば B2B の企業なら、年末年始前後に売上が鈍化します。飲食店の場合は夕食時に需要が高まる可能性があります。

  • 業務遂行のために実際に顔を合わせる必要がありますか?それとも時間をずらした勤務形態が可能ですか?直接会う必要がある場合は、何時に会うのが理想的ですか?よりフレキシブルなスケジュールを求めているなら、このような問いかけがチームの「コアタイム」を特定する際に役立つでしょう。

記事: チームとリモートワークでコラボレーションする 3 つの方法

3. 各シフトの条件を挙げていく

チームの勤務時間を特定したら、つづいて各シフトの人材配置における条件について検討していきます。こうすることでリーダー職と専門職の理想的なバランスを保てるようになります。まずは以下の質問に答えていきましょう。

  • チームメンバーは個々で業務を遂行できますか?それともリーダー職による監督や疑問への回答が必要ですか?たとえば看護師のチームの場合は、より深刻な病状をトリアージするため医師の勤務が必要になります。

  • どのような種類の専門スキルが必要ですか?たとえば事務を担当する部署なら、午前 9時から午後 5時の間に受付、オフィスマネージャー、IT の専門家などの専門スキルを持つ人材が必要とされるかもしれません。

  • 特定の専門スキルを持つチームメンバーが異なる時間に勤務する必要がありますか?たとえば世界の複数の地域で顧客に対応するセールスチームです。早朝にオンラインでアメリカの顧客に対応するマネージャーもいれば、ヨーロッパのチームと連絡を取るために夜の時間帯に勤務するマネージャーもいるでしょう。

4. チームのことをよく知る

メンバー全員に勤務可能時間を尋ねるだけでは、効果的な業務スケジュールを組むことはできません。各メンバーに対して早朝や夜間など希望する勤務時間と最も作業が捗る時間を尋ねましょう。各メンバーの潜在能力をフル活用するため、そしてチームメンバーが集中しやすい時間にミーティングを入れてしまう事態を回避するためです。

さらに各メンバーが希望するコラボレーションの手段についても把握しておきましょう。顔を見ながらのミーティングを希望するものの、集中力の高い時間に作業を中断されたくないメンバーがいたら、フレキシブルなスケジュールを立て、コアタイムを設定するとよいでしょう。

記事: 今日から生産性を高めるための 12 のヒント

5. 変化に対する準備を進めておく

病気になったり、家族に緊急事態が発生したり、休暇を取ったりと、生きていればさまざまなことが起きます。したがって予期しない事態が発生した場合にチームの業務スケジュールをどのように変えるかについて、事前に計画を立てておくことが大切です。チームの業務スケジュールを作成するにあたって、次の点を考慮しましょう。

  • 病欠: メンバーが勤務直前に休みを求める状況への対応策を決めておく必要があります。代わりのメンバーを探したり、緊急の要望や質問に対応する連絡係を指名しておく必要があるかもしれません。または必要に応じてメンバー同士によるシフト交代を認める手もあります。

  • 休暇取得: 従業員が休暇をリクエストする方法を明確に定めておきましょう。休暇の何日前に知らせるべきなのか考えておく必要があります。たとえば 1 週間以上休む場合は、短期間の休暇よりも早い段階で知らせるルールを定めるとよいでしょう。

  • バックアップ体制: 事前に予備のメンバーを把握し、業務またはプロジェクトの特定のニーズに対応するバックアップのメンバーを指名しておきましょう。こうすることで病欠や事前に計画していた休暇による空きシフトを埋めやすくなります。事業継続計画のなかで継続的なシフトカバーを共有することができます。

事業継続計画のテンプレート

6. スケジュールを組む

条件とチームメンバーの希望を把握したらチームの業務スケジュールを作成していきます。スケジュールのフォーマットと記載する情報量は、たとえば交代制シフトなのか、あるいは一般的な午前 9時から午後 5時までのスケジュールなのかなど、選択したスケジュールの種類に左右されます。ただしすべての業務スケジュールに必要な大事な要素がいくつかあります。

  • チームメンバーの氏名

  • メンバーが働く予定の日時

  • 各メンバーが担当する業務の種類

  • 勤務場所 (たとえばオフィス勤務なのか、リモート勤務なのか)

エンジニアリングチームのスケジュール例

上の業務スケジュールはあくまでも例であり、Asana の業務スケジュールのポリシーを反映するものではありません。業務スケジュールの第一案を作成したら、法務部と人事部に相談し、国および地方自治体の規則を守るために何をするべきか話し合いましょう。

7. スケジュールをチームメンバーに知らせる

業務スケジュールを有効に活用するには、チームメンバー全員がスケジュールを確認できる状況を作り出す必要があります。チームの業務スケジュールを共有し、チームメンバーにわかりやすくスケジュールを伝えることができれば、メンバーは効率よく共同して業務に臨めます。さらに、リクエストや質問に対応できるメンバーを把握でき、勤務時間外のチームメンバーを区別できるようになります。

シンプルな Excel のテンプレートからより堅牢なプロジェクト管理ソフトウェアまで、さまざまなツールを使って業務スケジュールの作成と共有ができます。Asana をはじめとするツールを使えば簡単にスケジュールを共有でき、最新版のスケジュールを確実にチームに浸透させられます。Asana ではチームメンバーは容易に勤務可能日を更新し、リアルタイムで通知を共有できます。さらにリスト、ボード、カレンダー、タイムラインを含む各種のプロジェクトビューを介してチームの業務スケジュールを視覚化する機能も備わっています。

8. フィードバックを求める

初めて作成する業務スケジュールは完璧である必要はありません。調整と改善を繰り返し、フィードバックを集めることが大切です。月末や四半期末など、定期的にチームからのフィードバックを求めましょう。こうすることで継続してチームの業務スケジュールを調整し、各メンバーが仕事に集中して、能力を最大限発揮する環境を作り出すことができるのです。

記事: フィードバックをするのが苦手な人のためのヒント 20 選

自信を持ってスケジュールを作成する

業務スケジュールを適切に利用すれば、チームの強みを活かし、各メンバーにできる限り生産的に業務に励んでもらえるようになります。チーム全体で業務スケジュールを共有することで、勤務可能なチームメンバーは誰か、誰がどの業務を担当しているのか、誰が休んでいるのかを明確にメンバー全員が把握できます。また業務スケジュールの種類が多数用意されているため、チームに合ったスケジュールを作成できます。その結果明確さと自信が生まれ、チームはプロジェクトの目標達成に向かって突き進む力を得られるのです。

Asana のカレンダーについて詳しく見る

関連リソース

記事

How the sunk cost fallacy influences our decisions