CRM 戦略の策定方法: 6 つのステップ (実例付)

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2023年8月23日
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概要

CRM (顧客関係管理) 戦略とは、具体的なアクションやテクノロジーを使って、収益の向上や顧客との関係改善を図る全社的な計画のことです。この記事では、CRM ソフトウェアを使った CRM 戦略の策定方法をご紹介します。CRM ソフトウェアは、データをまとめることによって、チームが戦略を実行に移す際に役に立ちます。また、チームが既存の CRM 戦略を改善し、顧客ニーズへの対応を改善できるようにサポートします。

更新: この記事は、CRM 戦略を立てるときのコツに関する記述を含めて 2023年 8月に改訂されました。

B2C (一般消費者向け) 企業にとって、バイヤージャーニーの重要性は計り知れません。顧客満足度の向上がもたらされれば、ブランドロイヤリティも高まるので、セールス担当でも、マーケティング担当でも、カスタマーサービス担当でも、顧客のニーズに焦点を当てたビジネスプロセスを活用する必要があります。

ブランドロイヤリティを構築するには、効果的な CRM (顧客関係管理) 戦略が必要です。セールスファネルを作成し、顧客データを活用してそのファネルを改善していくことで、強力な CRM 戦略を構築できます。

この循環プロセスにより、潜在的なリードを常に意識しながら、顧客維持率を高められます。この記事では、ビジネス目標を設定し達成するために CRM 戦略を一から構築する方法をご紹介します。これは、新規事業を立ち上げる場合にも、既存企業が新しい取り組みのために CRM 戦略を策定する場合にも役立ちます。

CRM 戦略とは何か?

CRM とは、英語の Customer Relationship Management の頭文字を取ったビジネス用語で、具体的なアクションや技術を使って、収益の向上や顧客との関係性の維持もしくは改善を図る全社的な戦略のことをいいます。日本語では顧客関係管理と呼ばれます。

CRM ソフトウェアを使うと、データをまとめ、顧客のインターネット上での行動を理解することで、チームが戦略を実行に移しやすくなります。

CRM システム

効果的な CRM 戦略には、それぞれ独自の方法で顧客をターゲットにするさまざまなタッチポイント (顧客にアプローチするための接点) があります。タッチポイントは、見込み客をセールスパイプラインに導くものでなければなりません。タッチポイントには、以下のようなものがあります。

  • オンラインショッピング

  • メール登録フォーム

  • SNS プラットフォーム

  • カスタマーサポートチャット

これらのタッチポイントは、見込み客をウェブサイト内に誘導し、製品購入へと導くものです。CRM ソフトウェアやウェブサイトのデータと組み合わせることで、これらの情報をもとに顧客の行動を分析し、消費者のニーズに合ったタッチポイントを追加で作成できます。

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CRM 戦略策定の 6 つのステップ

CRM 戦略を一から構築する場合、CRM ソフトウェアには参考にできる過去のファネルのデータはありません。しかし、市場調査や昔ながらの批判的思考を駆使して、顧客ベースを構築できます。

1. ビジネス目標を明確にする

明確なビジネス目標があれば、CRM 戦略の構築は容易になります。目標がなければ、どのような CRM 戦略を構築しても、顧客を正しい方向へ導くことは難しいでしょう。

たとえば、次の四半期の売上を 2 倍にすることがビジネス目標である場合は、次のような質問に回答できるような CRM 戦略を練るようにします。

  • 売上を 2 倍にするには何が必要か?

  • 顧客ベースを拡大するために、何をするべきか?

  • 既存の顧客をリピーターにするためには、何をしなければならないか?

  • 既存の顧客に、友人などを紹介してもらえるか?

【ヒント】

顧客とは関係ない売上目標が設定されていることもあります。たとえば、製品を改良したり、ウェブサイトのバックエンドを刷新したりすることで、次の四半期に売上を 2 倍にできる場合もあります。しかし、今回紹介する CRM 戦略は、顧客を中心とした手法です。

記事: S&OP (販売操業計画): プロジェクトマネージャー向けガイド

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2. カスタマージャーニーの概要をまとめる

顧客満足を実現するためには、市場のどのような人をターゲットとするかを理解することが一番です。これはバイヤーペルソナと呼ばれ、通常、複数存在します。異なるタイプの顧客には、それぞれペルソナを設定する必要があります。そして、この情報をもとに、セールスファネルをさらにカスタマイズしていきましょう。

理想的なペルソナを特定するには、市場調査を活用して、過去に自社製品や競合他社の製品を購入した人を分析します。年齢、性別、人種、居住地、テクノロジーの使用頻度、好みの SNS プラットフォーム、社会的経済地位などの指標を収集し、すべての顧客の具体的なタッチポイントをマッピングしましょう。これらの情報をまとめると、理想の販売先顧客像ができあがります。

[インラインのイラスト] バイヤーペルソナ (例)

理想の顧客層を特定したら、そのデータを使って、その人たちがオンライン上でどのようにして時間を費やしているかを把握しましょう。たとえば、どの SNS アプリをよく使うか、オンライン上でどのようにブランドと関わっているのかなど、オンラインでの習慣を理解することで、理想の顧客層とどこでどのようにつながるべきかを特定できます。

【ヒント】

バイヤーペルソナチャートを活用すると、見込み客の詳細なプロフィールを作成できます。顧客プロフィールを細かく把握することで、顧客の立場に立ち、セールスジャーニーを通じて顧客を誘導する方法を見つけられます。ただし、各ペルソナは、ターゲットとする消費者のグループ全体を表していることを忘れないようにしましょう。

3. セールスパイプラインをマッピングする

ターゲット市場がわかれば、顧客との最初の接点、つまり顧客とのつながりの瞬間を作り出せます。セールスパイプラインと CRM 戦略を連動させることで、問題が発生したときにどこでアクションを起こせばよいかを可視化できます。

一般的なセールスパイプラインのステージは以下のとおりです。

  1. リードジェネレーション

  2. リードクオリフィケーション

  3. 最初の接触

  4. 提案

  5. 交渉

  6. 成約

CRM 戦略とセールスパイプラインの比較

たとえば、CRM システムの指標で、ウェブサイトの訪問者数と直帰率の両方が高い場合、見込み客がウェブサイトに来訪したものの、購入に至る前に離脱していることを示します。このデータをセールスパイプラインと比較すると、最初の接触から成約までのどこかに問題があることがわかります。

【ヒント】

CRM 戦略は、従来のセールスファネルの改良版です。従来のセールスファネルも CRM 戦略も、見込み客を引きつけて顧客化することを目的としていますが、CRM 戦略は顧客の特定の興味やニーズまでを考慮しています。

セールスパイプライン用の無料テンプレート

4. 社内プロセスを整理する

チームメンバーが CRM テクノロジーを理解し、管理する方法を把握していなければ、CRM 戦略は実行できません。CRM ソフトウェアは、カスタマーサービス、セールス、マーケティングなどのチームメンバーが、次のような部門目標を達成できるようサポートします。

また、CRM ツールを使用することで、部門間のデータを合理化できます。これにより、顧客ベースの全体像が明確になり、部門間のコラボレーションも促進されます。

【ヒント】

チームメンバーに、CRM 戦略に沿った SMART な目標を設定してもらいましょう。測定可能で期限のある目標を設定することで、CRM ソフトウェアの指標と照らし合わせて、それぞれの目標の進捗を追跡できます。

たとえば、あるセールスチームのメンバーの目標が、次の四半期に月 20 件のリードを生み出すことであった場合、CRM ツールはこの目標達成にどれだけ近づいたかを示します。

毎日の仕事につながるチーム目標・企業目標は何かを明確にし、パフォーマンス向上を目指しましょう。Asana なら、各指標の達成度や達成状況を一目で把握し、チーム全体でシェアできます。

効果的な目標を設定する方法

5. CRM の構成要素を定義する

CRM の構成要素を定義し、整理することで、いつ、誰をターゲットにする予定なのか、具体的な答えを導き出せます。CRM ソフトウェアを使うと、見込み客を連絡先、リード、見込み客、オポチュニティ (商談) などのカテゴリに整理できます。

  • 連絡先: 以前に取引をしたことのある人。

  • リード: まだ取引はないが、ビジネスの可能性を持っている人。

  • 見込み客: ターゲット層に合致し、購入を始める力を持つ人。

  • オポチュニティ: 製品に興味を示し、購入の意思を示した見込み客。

SNS、メールリスト、e コマースプラットフォームなどを通じて連絡先リストを作成すると、CRM ソフトウェアはそれらの連絡先を取り込み、どのカテゴリに分類すべきかが特定できます。

【ヒント】

使用する CRM ツールによっては、より具体的な連絡先カテゴリを設定できます。「育成したリード」とは、ターゲット市場に合致しているが、まだ購入の意思を示していない人を指し、「マーケティングクオリファイドリード (MQL)」とは、ある程度の購入の意思を示している人を指します。そして、「セールスクオリファイドリード (SQL)」は、セールスチームが積極的に顧客化しようとしている人たちのことを言います。

6. CRM ソフトウェアに投資する

CRM ソフトウェアでは、既存の顧客が循環し、新しい顧客が流れ込んでくるセールスパイプラインの流れを管理できます。また、さまざまなプラットフォームと連携し、ウェブサイトやメール管理ツールから分析情報を取り込み、次のステップを指し示すので、最高のカスタマージャーニーを実現できます。

特に、適切な CRM ソフトウェアを採用すると、プロジェクト管理ソフトウェアと連携させることができます。そうすることで、別々の環境で働くすべてのチームメンバーが、日々のプロジェクトの意思決定において、最新の顧客情報を活用できるようになります。

【ヒント】

カスタマージャーニーは、セールスチームだけで提供するものではありません。そのため、テクノロジーも、セールスチームにとどまらず、他のチームと連携する必要があります。

Asana のワークマネジメントツールは、SalesforceZendeskHubSpot など、最高の CRM ソフトウェアとの強力なクロスプラットフォームの連携を実現しています。組織全体のワークマネジメントに役立つ Asana を、お気に入りの CRM ツールと組み合わせると、すべてのチームのメンバーが、取引を成立させ、購入後の顧客の満足度を維持するために何をすべきかを明確に把握できるようになりますます。

ツールやデータをすべて 1 つのプラットフォームにまとめることで、情報が整理整頓されます。Asana は 200 以上の外部アプリと連携することが可能なので、いつも使っているアプリやツールと組み合わせて使いましょう。情報が整理されると、仕事ははかどります。

外部アプリと連携する

CRM 戦略を立てるときのコツ

前項でご紹介した 6 つのステップを効率的に実行するためには、どうすればいいのでしょうか?CRM 戦略を策定するときにおすすめの 3 つのコツをまとめます。

【KPI を設定する】

CRM 戦略の第 1 のステップに、目標設定項目がありました。目標が定まったら、測定可能な KPI も設定します。KPI は目標達成への目安となる、非常に重要なポイントです。KPI の例としては、次のようなものが挙げられます。

  • 受注件数

  • 継続率

  • 顧客数

  • 顧客単価

【PDCA を回し改善する】

CRM 戦略は、”一度立てて終わり” ではありません。常に改善することを念頭に、PDCA を回して見直しの必要性を考えましょう。当初の考え方が必ず成果につながるとは言いきれません。定期的に CRM の戦略の見直しを行い、修正する点があるならば修正し、改善するようにします。

【適切な CRM ツールを導入する】

CRM 戦略のメリットを最大化するためには、チームが必要とする CRM 施策をしっかりと管理できるツールを導入することが不可欠です。そのためには、以下のようなポイントを考慮して、適切な CRM ツールを導入しましょう。

  • 導入は簡単か?わかりやすい UI や直感的な操作が可能なツールなら、導入後すぐに活用することができます。

  • チームが必要とする機能は備わっているか?他で成功しているツールだからと言って、自分たちのケースで機能するとは限りません。実際に必要としている機能が搭載されているかどうかをしっかりと見極めましょう。

  • 他システムと連携できるか?業務を効率化するためには、仕事を一元管理することがおすすめです。チームが普段から使っているアプリやツールと連携できれば理想的と言えるでしょう。

CRM 戦略の例

CRM ソフトウェアを使用することで、顧客に優れたサービスを提供するために役立つインサイトを得られます。提供する製品やターゲットオーディエンスによっては、対象とする消費者が、ブログ記事から情報収集することや、SNS を長時間利用することがわかるかもしれません。

これらのインサイトを活用することで、新規顧客と既存顧客の両方に対するマーケティング戦術を向上させることができます。ここからは、さまざまな CRM 戦略の例をご紹介します。

【付加価値を持ったコンテンツ】

Google 検索は、質問に対する回答や、問題を解決する製品を検索する際の第一の手段として利用されています。特定のキーワードや質問で Google の上位に表示されるサイトは、高い確率でユーザーに訪問されます。Google で上位に表示されるために一番効果的な方法は、製品に関連する、SEO に最適化された価値あるコンテンツを作成することです。見込み客がセールスパイプラインの次のステップへと進めるように、セールスジャーニーのさまざまな段階にいる人に向けてコンテンツを書いてみましょう。

たとえば、購入を決める前に、製品に関連する疑問を解消したい人もいれば、製品の違いについてもっと知りたいという人もいるでしょう。このような見込み客は、セールスジャーニーの中で購入に近い段階にありますので、必要とされている情報を提供し、購入をあと一歩後押ししましょう。

【ロイヤリティとリワードプログラム】

カスタマーロイヤルティプログラムやリワードプログラムは、初回購入者をリピーターにします。これらのプログラムを自社製品に合わせてカスタマイズし、購入や友人紹介のインセンティブとして、割引やプレゼント、その他のボーナスを提供できます。

クレジットカードの利用でマイルが貯まる、航空券が割引になる、優先搭乗ができるなど、複雑なポイントプログラムを持つ航空会社を見てみましょう。このような特典があれば、たとえ他の航空会社の料金の方が時々安くなるとしても、乗客は同じ航空会社を利用し続けるでしょう。

効果的な CRM 戦略を立ててカスタマーエクスペリエンスを向上

CRM 戦略を策定するための 6 つのステップを中心にまとめました。

CRM はマーケティング戦略だけでなく、セールスやカスタマーサクセスなど、さまざまな場面で必要となる戦略です。顧客満足を最優先することで、利益成長の可能性が高まり、長期的な市場での地位を確保できます。個別の購入よりも顧客との関係が重要な理由は、信頼関係の構築が、金額に代えがたい知名度の向上やリードジェネレーションにつながるからです。

CRM ソフトウェアは、さまざまな顧客とそのニーズを把握することで、カスタマーエクスペリエンスをレベルアップさせます。顧客を一人ひとりに合わせてサポートするのは難しいものですが、販売管理ソフトウェアを使用すれば、サポート担当者は顧客の理解を深められるので、顧客に適切にサポートされていると実感してもらえます。

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