プロジェクトマネジメントのプロセスで問題が発生すると、がっかりします。しかし、このような問題を記録しておくことで、問題が再び発生する事態を防ぎやすくなります。
このシナリオで大活躍するのが課題ログです。課題ログは、問題発生時の追跡と解決に有効です。課題ログテンプレートを作成する方法を学ぶことで、プロジェクトの開始時から終了時まで、チームが迅速に問題を記録し、解決する上でプラスに働きます。
課題ログテンプレートとは、問題の概要を記載するログであり、プロジェクトで問題が発生した際に、問題や課題を追跡するために使用します。このツールを使えば、プロジェクト実行中の問題を記録し、経過を追跡する方法に関するプロセスを確立できます。また、テンプレートであるため、今後のプロジェクトで再利用できます。
課題ログの利用は、問題が発生した時点で、問題、およびその解決策を 1 か所で記録できるため、プロジェクトマネジメントにおいて重要です。また、問題の解決方法を証拠として記録することになるため、課題ログはチームにとって有益な参考資料になります。今後、プロジェクトマネージャーが同様の問題に遭遇した際に、課題ログを参考にして、問題解決を進められます。
課題ログ (または課題記録) とは、プロジェクトマネージャーが、プロジェクトにネガティブな影響を与えるすべての問題を追跡確認するために使用する記録ツールです。プロジェクトマネージャーは、このツールを介して、問題の経過を記録して、解決策を記載することができます。
課題ログテンプレートには、さまざな形式やサイズがあり、ビジネスの運用の特徴に合わせて異なる方法で利用できます。たとえば、マーケティングエージェンシーなら、ウェブサイトの移行中に発生した問題を記録するため、IT 部門なら技術的な問題をモニタリングするために課題ログを使用することができます。
課題ログテンプレートをどのような用途で使うのであれ、次の 5 つの主な要素を必ず盛り込みましょう。
記録したメンバーの名前
記録した日の日付
問題の説明
問題の優先度
問題の重大度、または影響
また、次のような詳細な情報を含めることもできます。
問題の種類
問題解決を担当するチームメンバー、またはプロジェクトチーム
問題解決のステータス
解決の目標期限
問題解決日
課題ログの使い方はいたってシンプルであり、簡単ですが、プロジェクトの課題ログを最大限活用する上で、いくつかおすすめの使い方があります。
誰でもログにアクセスできるようにする。今後のプロジェクトで複製することを考慮して課題ログを提供するべきです。このアプローチを介して、チームメンバー全員が課題ログテンプレートに容易にアクセスできる環境を簡単に用意できます。デジタルプロジェクト管理ソフトウェアを使って、チームメンバーが必要時に課題ログにいつでもアクセスできる環境を作るとよいでしょう。
解決担当者をチームメンバーに割り当てる。問題をチームメンバーに具体的に割り当てることで、問題に関する連絡窓口を用意することができます。当該のメンバーは問題の記録、解決策の特定、それぞれの解決策の成果の記録を担当します。
優先度を色で識別する。問題を色で識別することで、チームは一目で特に重要な問題を特定できます。赤、黄、緑の信号の色で優先度を表す方法が最も一般的です。
スプレッドシート形式や印刷可能な PDF など、さまざまな種類の課題ログを利用できます。これらの課題ログは部門を横断するコラボレーションを必要としない一度限りのプロジェクトにおいては有効ですが、複雑なプロジェクトや複数のチームが参加するプロジェクトには向いていません。
デジタルコラボレーションを可能にする課題ログテンプレートを使用することで、チームはリアルタイムで情報を更新できます。コラボレーションに重点を置くソフトウェアで課題ログテンプレートを保管すれば、チームは今後のプロジェクトで課題ログテンプレートを容易に複製することができる他、このテンプレートの使用方法を会社全体で統一できます。
フォーム: メンバーがフォームに入力すると、Asana のプロジェクト内に新しいタスクとして表示されます。フォームを介して情報を取り入れることで、仕事を開始する方法や必要な情報を集める方法を統一し、仕事の見落としを防ぐことができます。リクエストをその場限りのプロセスとして処理するのではなく、標準のシステムやメンバー全員が回答しなければならない一連の質問を作成するとよいでしょう。あるいは、ブランチ機能を用いて、ユーザーの過去の回答に基づいて質問を調整する手もあります。フォームは、入ってくるリクエストを管理するために費やす時間と手間を省く効果があり、チームはより多くの時間を重要な仕事に使えるようになります。
オートメーション: 手作業を自動化することで、チームは忙しいだけの無駄な作業に費やす時間を減らし、本来の業務に専念できるようになります。Asana のルールは、トリガーとアクション、つまり「X が発生したら Y を行う」という基本的な仕組みに基づいて機能します。ルールを使用して、作業の自動割り当て、期日の調整、カスタムフィールドの設定、関係者への通知などを行います。単発のオートメーションからワークフロー全体まで、ルールを活用することで、チームはスキルを要する仕事や戦略的な作業に取り組む時間を確保できます。
カスタムフィールド: カスタムフィールドは、仕事のタグ付け、ソート、絞り込みにぴったりの方法です。優先度やステータス、メールや電話番号など、追跡が必要なあらゆる情報に対してそれぞれカスタムフィールドを作成できます。カスタムフィールドを使用して To-Do をソートし、スケジュールを組むことで、何から手を付けるべきかが瞬時にわかります。また、さまざまなタスクやプロジェクトを横断して同じカスタムフィールドを使用すれば、組織全体で一貫性のある管理ができます。
プロジェクトステータスの更新: 複数のツールを切り替えて、プロジェクトのステータスに関する情報を探したり、メールで済むような内容のミーティングに参加したりする状況に別れを告げましょう。Asana のプロジェクトステータスの更新は使い方が簡単なだけでなく、チームが実行する仕事に直接つながっています。そのため、チームメンバーは、プロジェクト計画やコミュニケーション計画、目標、マイルストーン、成果物などのプロジェクトに関連する情報に容易にアクセスできます。プロジェクトステータスレポートを介して、手動の作業を減らし、情報を一元管理して、最新の情報をメンバーに伝えられます。
Slack: Slack 上にあるアイデアや仕事のリクエスト、アクションアイテムを追跡可能な Asana のタスクやコメントに変換しましょう。ちょっとした質問やアクションアイテムが、期限と担当者つきのタスクに変わります。仕事を簡単に取り込めるので、やるべきことが Slack の中に埋もれることはありません。
GitHub: GitHub のプルリクエストのステータス更新を自動的に Asana のタスクに同期します。Asana を離れることなく、プルリクエストの進捗状況を追跡し、技術部門と非技術部門による部門間のコラボレーションを改善できます。
Zendesk: Asana と Zendesk を連携させることで、ユーザーは Zendesk のチケットから直接 Asana のタスクをすばやく、簡単に作れるようになります。コンテキストの追加やファイルの添付、既存のタスクへのリンクを介して、チケットをクローズする上で必要な作業を追跡します。この連携により、両システム間でシームレスな可視性が生まれるため、メンバー全員が最新情報をリクエストしなくても、進捗を把握できます。
Jira: 技術部門とビジネス部門の間で、インタラクティブで、つながりのあるワークフローを作成し、製品の開発状況をリアルタイムで見える化します。すべて Asana を離れることなく実現できます。プロジェクトのコラボレーションと引き継ぎを合理化し、Asana 内ですばやく Jira の課題ログを作成することで、適切なタイミングで技術部門とビジネス部門の間で仕事をスムーズに引き渡せるようになります。
複数のプロジェクトで一貫性のあるログを作成する上で Asana がどのように役立つのかをご説明します。