マネジメントスタイルを活用してチームをサポートする方法

寄稿者 Julia Martins の顔写真Julia Martins2021年4月16日00
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マネージャーは、チームメンバーが最高の仕事ができるように、明確さと文脈を提供する責任があります。優れたマネージャーとは、全体像をつなげる「ドットコネクター」、背景情報の提供者、そして透明性の創造者です。しかし、それを行う方法は、マネージャーによってアプローチが異なります。

どのようなアプローチをとるかによって、あなたのマネジメントスタイルが決まります。どのようなチーム作りのアクティビティを計画するか、チームメンバーとの 1on1 ミーティングでどのような会話をするかなど、あなたのマネジメントスタイルは、気づいていなくてもあなたがチームと接するすべての場面で指針となります。

自分のマネジメントスタイルを自覚していない人もいるかもしれませんが、自分のスタイルを把握することは、マネジメントスキルを磨き、向上させるのに役立ちます。初めてマネージャーになる人も、経験豊富な人も、さまざまなマネジメントスタイルを理解し、自分のスタイルを確認することで、チームを最大限にサポートするために自分のスタイルを意識的に調整できます。

マネジメントの資質と責任

マネジメントスタイルについて説明する前に、まずマネージャーとは何か、チームを支えるためにはどのような資質が必要かを理解することが大切です。これには次のようなものがあります。

  • 日々のタスクを会社の目標につなげる。 あなたがチームのためにできる最も重要なことの一つは、チームが成功するために必要な背景情報を確保することです。個々の仕事が会社の目標達成にどう貢献しているのかを明確に把握しているナレッジワーカーはわずか 26% しかいません。このような状況では、チームメンバーは何を優先すべきか、最も影響力の大きい仕事は何かをよく理解できません。

  • 仕事の割り当てと委任。 マネージャーであることは、常に自分で仕事をするのではなく、その仕事に最も適した人に仕事を割り当てることです。優れたマネージャーは、「私ができます」と言うよりも、「その仕事に最適な人を知っています」という意識で仕事やプロジェクトに取り組みます。マネージャーとしての責任は、チームメンバーが興味を持ち、やりがいのある仕事を与えながらも、過労やバーンアウトを感じることがないようにすることです。

  • フィードバックと人材育成の提供。 優れたマネージャーは、未来を見据え、チームのメンバーが次のレベルへと成長するためにサポートしたいと考えています。そのためには、チームメンバーが自分の弱点を強みに変えられるよう、明確で建設的なフィードバックを提供することです。また、人材育成やコーチングのセッションを開催することで、チームメンバーが自分のキャリアで進みたい方向を見極め、その方向に向かって進み始めるのに役立ちます。

  • チーム作りとコラボレーションの促進。 最高のチームとは、共に仕事をするチームであり、最高のマネージャーとは、チームがそのように仕事をするためにサポートを提供する人です。優れたマネージャーは、チーム作りの機会を作ります。また、チームメンバーが安心して自分らしさを発揮できるように、チームでのコラボレーションとオープンなコミュニケーションを重視しています。

マネジメントスタイルとは?

マネジメントスタイルとは、職場でチームをサポートして導くためにマネージャーがとるそれぞれのアプローチのことです。すべてのマネージャーは同じ責任を負っていますが、マネジメントスタイルの違いは、マネージャーがチームメンバーのモチベーションを高めるために、自分のマネジメントツールキットをどのように使用するかを示します。

一口にマネジメントスタイルといっても、実にさまざまなものがあります。自分では気づいていなくても、すべてのマネージャーは自然と一つのマネジメントスタイルに傾いています。私たちのマネジメントスタイルは、コミュニケーションの好み、性格のタイプ、そして職場での態度などとして現れます。重要なのは、自分が自然に使っているマネジメントスタイルを知ることです。自分に合ったマネジメントスタイルを見極めることで、自分がどのようにコミュニケーションをとり、チームをサポートしているのかを、自分では気づいていないことも含めてより深く理解できます。

マネジメントスタイル vs. リーダーシップスタイル

マネジメントスタイルとリーダーシップスタイルの違いを理解するためには、まずリーダーシップとマネジメントの違いを理解する必要があります。

「マネージャーとは、優先順位の設定、優先順位の評価、雇用や解雇の決定、報酬の決定などのオペレーションを担当する人を指します。リーダーは、どちらかと言えばコーチ、時には精神的なガイドでもある存在です。彼らは、エネルギーを維持してチームの全員が刺激を受けて成長できるようにし、全員が確実に同じ方向に前進できるようにする責任があります。リーダーは、変化の中で強さと安定性を保つ役目を果たさなればなりません。」 —Dustin Moskovitz、Asana、共同創業者兼 CEO

マネジメントスタイルとは、マネージャーが仕事においてチームをサポートして導く方法です。マネージャーは実行、整理、計画に重点を置くので、マネジメントスタイルは主にプロジェクトでの明確な指示の出し方や、チームレベルでの従業員のサポート方法に影響を与えます。

リーダーシップスタイルとは、リーダーがチームや会社のモチベーションを高め、インスピレーションを与える方法のことです。リーダーは大局的に物事を考える傾向があるため、リーダーシップスタイルは主にチームメンバーのモチベーションを高め、企業文化や創造的な問題解決をリードすることに集中します。

記事: リーダーシップとマネジメントの違いとは?

3 種類のマネジメントスタイル

マネジメントスタイルにはさまざまなものがあり、日々その数は増え続けています。チームを指導して仕事を計画したり、全体像をつなげる方法を定義するものはすべてマネジメントスタイルと考えることができます。これらのスタイルには、トップダウン型のものもあれば、もっと干渉の少ないものもあります。マネジメントスタイルにはさまざまなものがありますが、一般的には「専制型マネジメント」「放任型 (レッセフェール) マネジメント」「民主的マネジメント」の 3 つに分類されます。

それぞれのマネジメントスタイルを説明するために、これらのスタイルを持つマネージャーが同じ状況でどのように対応するかについて例を示します。この例では、あなたの会社が年間目標を設定したところで、今度はあなたのチームがその年間目標を達成するための四半期ごとの優先事項を設定する番だとします。

専制型マネジメントスタイル

専制型のマネージャーは、意思決定プロセスを一元化します。このようなチームでは、チームが何に重点を置くべきか、どのような短期および長期の目標に向けて取り組むべきか、そのイニシアチブにどのようなタスクやプロジェクトを関連付けるかなど、大半の決定をマネージャーが行うのが一般的です。専制型マネジメントスタイルのマネージャーは、その仕事に最も適していると思われるチームメンバーに仕事を任せます。これは、最もトップダウン型なマネジメント方法です。

四半期ごとの優先事項を設定するために、専制型のマネージャーはチームの四半期ごとの優先事項をすべて設定し、確定次第チームと優先事項を共有します。

専制型マネジメントスタイルの利点:

  • 意思決定者が一人なので、迅速な意思決定がしやすい。

専制型マネジメントスタイルの欠点:

  • 専制型マネジメントは、すぐマイクロマネジメントになりがちである。

  • 専制型のマネージャーの下では、意思決定者が一人だけのため、チームメンバーは提案をしにくくなる。

  • チームメンバーは、創造性の面で阻害されていると感じることがある。

放任型 (レッセフェール) マネジメントスタイル

放任型 (レッセフェール) のマネージャーは、最も無干渉主義のマネージャーです。レッセフェールはフランス語で「なすがまま」という意味ですが、このマネジメントスタイルはこのようなリラックスした、手放しのアプローチに傾いています。放任型のマネージャーは、チームメンバーにほぼ完全な自主性を与えることを好み、通常はチームから求められた場合にのみ、チームメンバーと会ったり、チームミーティングを開催したりします。何もなければ、放任型のマネージャーは何か問題があったときに進捗確認するだけです。

チームが四半期ごとに優先順位を決める必要がある場合、放任型スタイルのマネージャーは、どの優先順位が自分たちにとって最も意味があるかを各チームメンバーに決めさせます。放任型のマネージャーは、チームメンバーに頼まれない限り、目標作成のプロセスで彼らをサポートしたり、チームの目標が会社の目標につながっているかどうかを確認することはありません。

放任型マネジメントスタイルの利点:

  • チームメンバーは、クリエイティブに発想し、自分のアイデアを出しやすくなる。

  • 自発的な従業員は、自律性が高まることで恩恵を受けられる。

放任型マネジメントスタイルの欠点:

  • チームメンバーが経験豊富でない限り、自分の仕事に優先順位をつけるのに苦労する場合がある。

  • 放任型のマネージャーは、仕事の背景を説明したり、日々の仕事を会社の目標に結びつけることを積極的に行わない傾向がある。

  • このようなマネジメントスタイルは、従業員がサポートされていないと感じたり、途方に暮れることにつながる場合がある。

  • 放任型のマネジメントスタイルをとるマネージャーは、コラボレーションのベストプラクティスをモデル化したり、手本を示すことをしない。

民主的マネジメントスタイル

マネージャーは、チームメンバーとコラボレーションを行い、意思決定プロセスを分担します。彼らはチームの幸福とキャリア開発に投資します。このマネジメントスタイルは、チーム全体の創造性と参加を促します。民主的なマネジメントスタイルを採用しているマネージャーは、最終的な意思決定者であることに変わりはありませんが、チームメンバー全員の貢献を促します。

四半期ごとの優先順位を決める前に、民主的なマネージャーはチームメンバー全員が会社の目標を理解し、自分たちのチームのイニシアチブが会社の年間目標にどのように貢献しているかも理解していることを確認します。そして、このタイプのマネージャーは、チームメンバーに自分自身の目標を提案するように促します。必要であれば、民主的なマネージャーは、各チームメンバーが四半期ごとに最も重要な優先事項に向かって努力できるよう、目標設定についてもサポートします。

民主的マネジメントスタイルの利点:

  • チームメンバーは、成功するために必要な背景情報を得られる。

  • 民主的なマネージャーがいるチームは、全員でブレインストーミングをするので、よりクリエイティブなアイデアが生まれることが多い。

  • このマネジメントスタイルは、メンバーのモチベーションと納得感を促進する。

  • チームメンバーは仕事で自分の能力を最大限に発揮できる。

民主的マネジメントスタイルの欠点:

  • このコラボレーション型のマネジメントスタイルでは、マネージャーの出番が多いため、他のスタイルよりも時間がかかる。

あなたのチームにとって最適なマネジメントスタイル

上記のように 3 つのマネジメントスタイルはそれぞれ異なります。専制型や放任型のマネジメントスタイルが役に立つ場面もありますが、最良のマネジメントスタイルはどれかと聞かれたら、それは民主的なマネジメントです。

民主的なマネージャーは、つながりと共同作業を重視します。オープンなコミュニケーションの重要性を示し、チームメンバー全員に意思決定プロセスへの参加を促すことで、民主的なマネージャーは従業員のエンゲージメントを高めることができます。その結果、マネージャーとチームメンバーの間の信頼関係が高まります。

「私にとってマネージャーとは、私の役割を果たしてインパクトを与えるために必要なサポートやメンターシップを与えてくれる人のことです。彼らは、チームのビジョンを理解し、そのビジョンを実現するためのサポートを提供します。」 —Jenny Thai、Asana、コンテンツ部門長

民主的なマネージャーになるには

民主的なマネジメントとは幅広いマネジメントスタイルであり、そのため民主的なマネージャーになるための「唯一の方法」や「正しい方法」はありません。意思決定プロセスを分散させ、コラボレーションを増やすことから始めてみましょう。まずは、以下の 3 つのヒントを参考にして、民主的なマネジメントスタイルを微調整しながら実践してみてください。

1. コラボレーションとコミュニケーション

よりよいコラボレーションとコミュニケーションのための最初のステップは、「共創」です。共創とは、共に何かを創り出すプロセスであり、Asana が企業として大切にする価値観の一つです。共創を取り入れるマネージャーは、全体で創り上げるものが部分的な仕事の総和よりも大きいことを認識しています。

共創のためには、オープンなコミュニケーションが必要です。チームメンバーには、たとえそのアイデアが採用されなくても、アイデアを共有することを奨励してください。ブレインストーミングの際には、会話やアイデアを求め、意見の相違を恐れてはいけません。多くの場合、意見の相違があるということは、チームが現状維持に甘んじるのではなく、コラボレーションや話し合いにより事態を進展させたがっているということです。

チームのコラボレーションがうまくいかない場合は、チームの慣習を確立し、コミュニケーション計画を共有してみてください。コミュニケーションの慣習とは、チームがどこで、どのようにコミュニケーションをとるかを定義するものです。たとえば、メールとビデオ会議の使い分けなどです。また、同期型 (ライブ型) のコミュニケーションのオプションを盛り込み、非同期型 (オフライン型) のコミュニケーションについてもベストプラクティスを提示しましょう。

記事: 明確なコミュニケーション計画が意外なほど重要な理由

2. 整理と明確さ

民主的なマネージャーは、チームと積極的に情報を共有し、チームが成功するために必要なすべてのものを確保します。あなたがチームに提供できる整理と明確さには、さまざまなレベルがあります。

チームの全員が、誰が、いつまでに、何をするのかを明確に理解できるようにしましょう。これが把握できていないと、重複した仕事に時間が無駄になってしまいます。実際、平均的なナレッジワーカーは、すでに完了している仕事に年間 236 時間を費やしています。まだ行っていなければ、ワークマネジメントツールのような一元化されたツールでチームの仕事を追跡しましょう。

日々の仕事を整理することに加えて、チームメンバーが日々の仕事が会社の優先事項とどのように関連しているかを理解できるようにします。会社の優先事項が何らかの形で変更された場合は、その最新情報をチームメンバーと共有し、それが現在の仕事にどのような影響を与えるのかについて、メンバーが疑問を持たないようにします。

「優れたマネージャーは、チームが日々の仕事をこなすのに必要な能力やスキルを身につけられるよう、明確な指示やフィードバックを与えます。」 —Bill Thanhouser、Asana、ウェブエクスペリエンスマネージャー

3. ワークロードマネジメント

残念ながら、バーンアウト (燃え尽き症候群) が増加傾向にあります。2019年、世界保健機関は、バーンアウトを慢性的な職場のストレスに起因する職業上の現象に分類しました。その一年後、ナレッジワーカーの 71% が 2020年の間に少なくとも一度はバーンアウトを経験しており、うち 46% がその主な要因として過労を挙げています。

バーンアウトを防ぐためには、ワークロードマネジメントのためのツールを積極的に導入し、チームのキャパシティとワークロードを把握することが大切です。ワークロードマネジメントツールを使えば、各チームメンバーに何が割り当てられているかを明確に把握することができ、必要に応じて仕事を再割り当てできます。

記事: チームの仕事量を管理するための効果的な方法

チームをサポートし、力を与える

優れたマネジメントには多くの要素がありますが、民主的なマネジメントスタイルはその始まりに過ぎません。自分のマネジメントスタイルを継続的に改善していくために、チームからのフィードバックを積極的に得て、マネージャーとして成長しながらメンバーをサポートしていきましょう。

そのためには、率直で正直なコミュニケーションをとることが重要です。たとえ建設的な批判をする場合でも同様です。オープンで正直なコミュニケーションを積極的に奨励することで、チームが仕事で能力を最大限に発揮できる舞台が整います。

チームのコミュニケーション能力を高め続けるために、職場で効果的にコミュニケーションをとる 12 のコツをご覧ください。

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