日報の書き方のポイントは?効率的に作成する方法

古田 弓恵の顔写真古田 弓恵
2022年7月19日
facebookx-twitterlinkedin
日報 記事ヘッダー画像
テンプレートを表示

概要

この記事では、効率的な日報の書き方とポイントを紹介します。日々の業務の中に「日報作成」がある人も多いのではないでしょうか?しかし毎日行っていると、単調化し本来の目的が見えにくくなっているかもしれません。日報を作ることは自分にとってもチームにとってもメリットのある作業です。その目的とメリット、運用時のポイントを今一度チェックして、これからの日報作りを有益なものにしましょう。

一日の終わりに直面する日報作成というタスクを前に、「面倒だな」と思ったことはありませんか?毎日提出することに対して疑問に思ったことはありませんか?一見単なる反復タスクのように思える日報の作成は、それを共有する人たちにとってはとても重要な情報リソースです。もしかしたら「日報は毎日なんとなく作っている」という人もいるかもしれません。しかし重要な反復タスクであるからこそ、その内容に不備がないように心がけ、また効率的に行えるようにすることが大切です。この記事では、価値ある日報の書き方と効率的に作成するポイントを解説します。紹介する内容を参考に、日々の日報作成業務を効率的に行いましょう。

Asana でチームやプロジェクトを横断するレポートを作成する

Asana については『1 分でわかる Asana』動画をご覧ください。

日報とは?

そもそも日報とは、その日の業務内容や成果についてまとめた報告書のことを言います。業種や部署によって日報のフォーマットは異なる可能性はありますが、日報作成そのものは多くの組織やチームで日々の業務の中に取り入れられている重要タスクです。「業務日報」や「作業日報」「営業日報」など呼び方はさまざまありますが、盛り込んである基本的な内容はほぼ同じと考えてよいでしょう。作成された日報は上司やマネージャーリーダー、チームメンバーと共有し、フィードバックをもらうのが一般的です。

記事: フィードバックをするのが苦手な人のためのヒント 20 選

日報を作成する目的とそのメリット

では、日報を作成する意味、目的とは何でしょうか?目的を明確に知ってこそ、その作業の重要性がよりはっきりしてくるものです。日報の目的を把握して、より価値のある日報を作成しましょう。

進捗状況をリアルタイムに共有

日報を作成するまずひとつ目の目的は、進捗状況に関する情報共有です。その時に行っている業務の進捗をシェアし、もし問題点や疑問点、リスクなどが判明したらその都度メンバーとシェアします。自分が責任者である業務ならば、そのステータスを報告するのは義務とも言える作業です。毎日更新されていく日報は、そういった重要事項をメンバーとリアルタイムに共有する最適の場所と言えるでしょう。

業務の見える化

日報は業務の見える化にもつながります。チームリーダーやマネージャーは、どのメンバーが今どの業務を抱え、そしてその進捗状況はどうかを逐一把握している必要があります。また、その業務がもしプロジェクトの一部であれば、その業務に依存している他のタスクが存在するかもしれません。いくつもの業務が連結しているようなプロジェクトであれば、ひとつひとつの業務の見える化は、スムーズなプロジェクト進行に必要不可欠となります。

一方、リモートワークをする人が増えた昨今、実際に対面で仕事をしているときは把握できていた他の人の作業が、見えにくくなっているのも事実です。だからこそ、業務が滞りなく進んでいるのか、トラブルが発生していないかなどの進捗がしっかりとシェアされていることはとても重要なことと言えるでしょう。

業務の生産性と効率性の向上

日報は、作成した本人にとってももちろん意味があります。一日の業務を振り返りまとめることで、客観的に自分の行った作業を見ることができます。そうすると、それまで見えなかった改善点や反省点が浮き彫りになることもあるでしょう。そういった気付きは、翌日以降の作業に反映し、パフォーマンスの向上や生産性、効率性の向上につなげることができます。

チーム内コミュニケーションの活性化

先述の内容と関連して、日報は一方的に提出して完了する作業ではありません。受け取る側はその内容に目を通し、フィードバックやアドバイス、意見をすることが非常に重要です。それが結果的に業務の生産性を高めることにつながる可能性もあるでしょう。日報はチーム内のコミュニケーションを活性化していくためにも役立ちます。プロジェクトやビジネスを円滑に運営するために必要不可欠なチーム内コミュニケーションの一部として、日報は重要な役目を担っているのです。

Asana でチームのコミュニケーションを改善

日報の構成要素

では実際に日報にはどのような内容を盛り込めばいいのか、日報の書き方についてまとめます。先述のとおり、部署や業務内容によって、日報の細かな内容は変える必要があります。例えば、事務業務が中心のメンバーが作成する日報と、営業担当者が作成する日報のコンテンツは異なる要素が多くあるでしょう。しかし、日報を全体的に見たとき、日報で必ず書くべき点は大きく 2 つにわけることができます。それぞれの構成要素に関する日報の書き方のコツもご紹介するので、参考にしてみてください。

業務内容の記述

日報はその日の業務内容を振り返ってまとめるものですから、業務内容とその成果を記すことは必須です。ここで言う業務内容または成果とは、実際に行ったこと、つまり事実の描写です。具体的な数字や成果物がある場合は、正確に記入します。時系列で書く必要性があるなら、時系列にまとめるのもよいでしょう。重要なのは、その日に行った作業 (何をどのくらいの時間をかけて行ったのか) を記入することです。このとき、ていねいに書くことに気をとられ、回りくどい言い回しになってしまうこともあるかもしれません。しかし、箇条書きにしたほうが効率的なのでおすすめです。

所感

日報に盛り込むべきもうひとつのポイントが、所感です。業務を行う上で気付いた点や問題点、改善点、今後の注意点などを書き出します。このとき、問題点を挙げるだけでなく、できるだけ自分で解決策を考えることも重要です。そしてそれを踏まえて、マネージャーやメンバーがフィードバックを行うようにします。また、チームメンバーと共有したいアイデアなども盛り込むといいでしょう。

日報を運用するときのポイント

どれだけ優れた日報を作っていても、正しく運用されていなければその恩恵を受けることはできません。運用するときにどのようなポイントに注意すればいいのかをまとめます。

日報のテンプレートを活用する

毎日行う作業だからこそ、日報はテンプレート化されているべきです。社内ですでに共有されている日報フォーマットがあるなら、それを使用することが一般的ですが、固定された書式だとすべての業務やプロジェクトに適していない場合もあることに注意しましょう。また、インターネット上でダウンロードできる Excel テンプレートも存在しますが、場合によっては不十分に感じるかもしれません。ケースバイケースで盛り込むべき情報を変更できるような、フレキシブルに応用できるテンプレートを使うことをおすすめします。

Asana の無料テンプレートを検索する

フィードバックを忘れない

日報のメリットを最大限に生かすのに欠かせないのが、フィードバックです。一方通行の作業にならないよう、受け取る側も日報にしっかりと目を通し、分析、フィードバックをするよう心がけましょう。具体的なコメントやフィードバックをもらえれば、作成する側の意欲もわき、モチベーションが上がるなど、気持ちの面でもポジティブに作用するはずです。

昨今では多くの企業がビジネスチャットツールを社内に導入にしています。ただ日報のフィードバックは、チャットでやり取りしてしまうとあとで見返しづらくなり、また他のメンバーとの共有もしにくいというデメリットがあります。一人ひとりのノウハウを確実にチーム全体で共有するためには、プロジェクトマネジメントツールなどの管理ツールの利用がおすすめです。

日報を共有するワークスペースを確保する

これまで述べてきたとおり、毎日の単調作業に見える日報は、個人やグループの仕事を円滑にするために必要不可欠なアイテムです。その日報は、メンバー全員がいつでも見えるところで共有するのが理想的と言えます。たとえば紙媒体で上司に提出していては、他のメンバーはその情報に行き届くのが難しいかもしれません。メール添付して共有していては、他のメールに埋もれて必要なときに見つからなくなってしまうかもしれません。誰でもすぐにアクセス可能で、かつ整理された場所で共有したいなら、オンラインマネジメントツールを使用しましょう。適切なシステム上で管理することで、別のデータやファイルに埋もれることなく、日報管理ができるようになります。

Asana なら、必要に応じた項目を自由に追加しながら日報を作成でき、しかも共有もフィードバックのやりとりも、すべての作業をひとつの場所で行うことが可能です。「見える化」のためだけでなく、仕事の効率化、生産性の向上、チーム内コミュニケーションの活性化など、あらゆるメリットがあります。

Asana のワークマネジメント機能を試す

時間を無駄にせずに価値ある日報を作成する

日報とは何か、その目的と中に盛り込むべき内容、運用時のポイントをご紹介しました。作業日報や業務日報など呼ばれ方は複数ある日報ですが、その基本的な要素は「業務進捗」と「所感」の共有です。業務の見える化にもつながる優れた日報作成を心がけるようにしましょう。また、受け取る側から承認やフィードバックをもらうことも日報の目的のひとつなので、一方通行にならない日報の運用を目指しましょう。

関連リソース

記事

生産性向上のためにできること: 職場で実施できる取り組みとヒントを紹介