新たな資金源を探し、予期される現金収益を報告
組織全体の仕事に対する可視性を改善されたほか、プロジェクトの実行を加速させるためにコミュニケーションが一元化
すべてのタッチポイントと情報を 1 か所で追跡することで、寄付者の体験が改善
ドミニカ共和国と同じ島に共存し、豊かな文化を持つカリブ海の国、ハイチは、今までたくさんの自然災害にさらされてきました。その中でも一番大きな災害の 1 つとして、2010年には首都から 20 マイル圏内でマグニチュード 7.0 の地震が発生しています。死者数の推定には幅があるものの、多くの人々は 200,000 人を超える人々が命を落としたと考えています。そして、2016年に国土全体を襲ったハリケーンマシューでは、500 人を超える人々が命を落とし、100 万人以上が住む場所を失っています。
ハイチの人々の生活、特に子供たちの生活の改善に取り組む非営利団体 Hope for Haiti は、こういった災害が発生する前からその後まで、常時現場で活動してきました。同組織は、教育、ヘルスケア、インフラ、飲み水の確保、ハイチのビジネスや起業家を対象としたローンや補助金の提供に重点を置くプログラムを通じて、ハイチの人々を貧困生活から救い出すための支援を行っています。
Skyler Badenoch 氏が Hope for Haiti の CEO に就任してから 3 年が経ちますが、彼のハイチに対する愛情が芽生えたのは 13 年以上も前の話です。彼は 2010年の地震に対する Hope for Haiti の対応を実際に目にして、自らも活動に参加しています。今日、彼はハイチと米国で 65 人からなるチームの指揮を取っています。このうち 10 人は米国で資金調達、マーケティング、管理サポート、財務、およびガバナンスに焦点を置いた活動を行い、残りの 55 人 (全員がハイチ人) は、ハイチを拠点に医師、看護師、教育者、管理者として活躍しています。2 か国をまたいで活動する同組織は透明性、説明責任、および優秀なガバナンスの実現に専念しています。同組織は、Charity Navigator や Guidestar といったサードパーティの評価プラットフォームから最も高い評価を受ける非営利団体の 1 つでもあります。ベストプラクティスに沿った働き方をすることで、同組織はハイチと慈善活動全般に対する信頼を促進しています。
2007年、Hope for Haiti は 100 万ドルの年間予算とハイチで活動する 4 人のメンバーを管理していました。それ以来、メンバーの数は 15 倍に、予算は 4 倍に増加しましたが、110 万ドル (10 倍超) にまで増加した現物寄付プログラムはこれに含まれていません。組織の成長は、ハイチ国内でより大きなインパクトを生み出しましたが、不十分なコミュニケーションや寄付者との関係、報告などの課題も浮上しました。
同組織は数年に一度 SWOT 分析を行っていますが、最近の分析において、複数のメンバーはプロジェクトおよび寄付者とのコミュニケーションを組織の改善すべき領域として指摘しています。この結果、Skyler 氏はコミュニケーションと仕事の管理を 1 か所で行えるプラットフォームを調査することにしました。
SWOT 分析の結果を基に、Skyler 氏はワークマネジメントによって障害を取り除くことが可能な領域をすぐに 4 つ特定しました。彼は以下を必要としていました。
可能な限り危機対応、緊急事態のプロトコル、補助金の申請と管理、報告などのプロセスを合理化し、自動化する。
組織全体の仕事の可視性を向上することで、チームメイトがお互いに更新情報を尋ね合う必要性を取り除く。
チームのディスカッションや進捗確認、寄付者との関係構築や報告まで、コミュニケーションを一元管理する。
プロジェクト管理と報告を改善することで、プロジェクトをスムーズに実行し、報告プロセスを簡単に行い、寄付者から組織に対する信頼を得られるようにする。
別の軽量ワークマネジメントツールを試した後、Skyler 氏はがっかりしていました。チームのニーズを満たせるほど直感的でも、堅牢でもなかったのです。自身のエグゼクティブコーチ、同僚、そして業界の仲間たち全員から Asana をすすめられた彼は、組織のニーズに対応できるものかどうかを見ようと Asana の無料バージョンを試しました。
自身が行った調査を基に、Skyler 氏は Asana を導入するにはエグゼクティブの同意が必要になると考えました。彼は、まず最初に主要な幹部陣に Asana を使い慣れてもらい、それから組織内の他のメンバーの仕事に導入する決断をしました。そうして、彼はチームと一緒に Asana を使って、週間目標の設定と進捗確認会議を追跡し始めました。毎週月曜の朝になると、各メンバーは Asana の共有プロジェクトに仕事の目標を 3 つ、そして個人的な目標を 1 つずつ追加しました。一週間を通じて、チームメイトたちは、コメントを使ってお互いの進捗を確認し合いました。
チームはすぐに自然と Asana を使ってこういった週間目標を追跡するようになりました。各目標のステータスを確認できた上に、タスクは週 1 回の定例会議の議題として機能し、さらにはチームのコミュニケーション能力もすぐに改善されました。
Hope for Haiti は Asana の無料プランから始めましたが、有料機能を使用すればより効果的に活動できるとわかっていました。従い、2020年の 3月中旬、Asana が新型コロナウイルス (COVID-19) に関する医学研究と救済の最前線で活動する非営利団体を対象に Asana Business プランを無料で提供すると発表したとき、Skyler 氏はそれに申請しました。それを受けた Asana は 12 か月間有効の無料 Business プランを提供しました。
Asana Business の機能を手にした Skyler 氏は、組織全体の仕事を Asana に移行させる方法を探し始めました。最も大きく、重要なイニシアチブである年間戦略計画を最初に移行させる必要があった Skyler 氏は、Asana アドバイザーに助けを求めました。アドバイザーのガイダンスを基に、Skyler 氏とチームは複数の目標、戦略、手段からなる複雑な計画を Asana プロジェクトに変換しました。現在、Hope for Haiti は、ポートフォリオを使って戦略計画の達成に向けた組織全体の仕事を追跡しているほか、プロジェクトタイムラインを使って進捗を確認し、ステータスレポートを作成しています。組織の土台を Asana に置いた Skyler 氏は、Asana がチームにぴったりのソリューションであることを再確認しました。
Asana で週間目標と戦略計画のプロジェクトを作成することで基盤を固めた Skyler 氏と同組織は、Asana の使用を広げて以下のようなワークフローを含めました。
補助金の申請と管理: 米国を拠点に活動するチームは、ギリギリになって慌てることがないよう、Asana を使って資金調達活動を管理しています。また、SWOT 分析により補助金の確保と報告における効率の悪さが浮き彫りになったとき、同組織はこういったプロセスを Asana に移動させました。現在、チームは Asana を使って補助金申請、報告、および補助金から得られる予定の現金収益を管理しています。
プロトコルのコンプライアンス: ハイチを拠点に活動するチームは組織内のコミュニケーションから報告、新型コロナウイルス (COVID-19) 対応手順にいたるすべてに Asana を使用しています。新型コロナウイルスのような緊急事態が発生すると、チームは Asana を使ってレスポンスプロトコルを作成し、ロールアウトします。たとえば、診療所に患者を受け入れて治療する際の洗練された手順を確立しており、それには患者の体温を測る、手を洗う (その場所が設けられている)、マスクを渡すといった手順が含まれています。同チームは Asana プロジェクトでプロトコルを記録し、それを組織内で伝達することで、すべての従業員が必要な手順に従って作業するようにしています。
現物ギフトの追跡: プログラムの今年の目標は、通常の 110 万ドルのほぼ 2 倍となる 200 万ドルに相当する寄付を得ることです。これには、ハイチでひどく困窮するパートナーや人々のために輸入し、届ける必要がある薬、医療用品、そして機器が含まれます。今や、このプロセスは Excel のスプレッドシートを使わずに、Asana で追跡されています。
Asana Business のおかげで、Hope for Haiti は以前よりもすばやく寄付者とのやり取りができるようになりました。最近では、新型コロナウイルスの救済活動が目的のオンラインゲームトーナメントに参加したプロテニスプレーヤーの大阪なおみ選手に寄付先として選ばれ、$25,000 の寄付金を受領しました。Hope for Haiti のチームは、Asana を使って大阪なおみ選手のペアとの関係を築き、確実に適切な物資を送り、連絡を 1 つも見落とさないようにしました。
そして、Hope for Haiti は寄付金を受け取ったとき、そのインパクトを大阪なおみ選手に報告しようと考えました。Asana を使い始める前は、このプロセスには複数のファイルや長いメールスレッドが必要でしたが、寄付金のインパクトを Asana で追跡していたことで、チームはわずか数週間でレポートを作成し、大阪なおみ選手と共有することができました。
新型コロナウイルスの発生は、Hope for Haiti のフォーカスをシフトさせました。そして、Asana を使えば緊急事態にもスピーディに対応できるという実例を立証することになりました。Skyler 氏のチームは、質の高い教育、ヘルスケア、清潔な飲み水、医療用品の寄付、そして経済面での機会へのアクセスを改善するという主要なイニシアチブを、状況に応じて変化させることに断固としてコミットしています。Asana を使えば、効率とプロセスが改善されるため、同組織がこういったイニシアチブに与えるインパクトは改善の一途をたどる、と Skyler 氏は確信しています。
組織のコアバリューと、組織が目標を達成する方法とが新たにつながったことで、Hope for Haiti は、目標を突破し続ける態勢が今まで以上に整いました。たとえば、チームは Hike for Haiti と題した毎年恒例の資金調達イベントを Asana で計画することを予定しています。このイベントでは、ハイチで途方もない長距離を歩いて通学する児童たちとのハイキングに世界中の人々が一致団結して挑みます。Skyler 氏とチームが実現を目指す変化は、巨大な山をよじ登るほど大変なことですが、Asana を使うようになった彼のチームは、そのジャーニーを乗り切り、愛するハイチによいインパクトをもたらす準備が今までにはないほど万全に整っています。
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