自動化、プロセスの統一、コンテキスト切り替えの削減などの効率化により、年間 133 週間の労働時間を短縮
技術チームとビジネスチームの仕事を 1 つのプラットフォームでつなぐ
IT 部門の「Bring Your Own Device (個人保有の IT 機器を業務で使う)」プログラム導入率が 90% 以上に達する
新型コロナウイルス (COVID-19) のパンデミックが始まった際に、企業から首相まで、さまざまな人々が Zoom のアカウントを作成しました。Zoom は、何百万もの企業や友人、家族を動画、音声、チャット、コンテンツ共有ツールでつなぐ大手コミュニケーション会社です。特に企業にとっては、顧客と直接会うことができない場合や、チームが物理的に同じオフィスで仕事ができない場合に、ビデオ会議が重要となります。
2020年 1月に従業員数が 2,400 人強だった Zoom は、2021年 6月時点で世界中に 5,700 人以上を抱えるまでに成長しました。その中で、すべてをつないでいるのは、ビジネスサービスと IT 部門です。テクノロジープログラムマネジメント部門でシニアマネージャーを務める Gregory Daniels 氏は、IT プロジェクトやプログラムの管理を担当するチームを率いており、Zoom の Okta 導入や会社規模の「Bring Your Own Device」プログラムなど、システムの変更や導入を監督しています。これらのグローバルな取り組みは、数百万ドル規模の予算で行われ、会社のすべての従業員に影響を与えます。
Greg 氏は、Zoom のプロジェクトマネジメント文化の発展にも尽力してきました。入社当時、スプレッドシート、メール、業務管理プラットフォームが混在する中で、チームは共同作業に苦労していました。さまざまな種類のツールの使用により、次のような問題が発生していました。
エンジニアや開発チームは Jira を使用していましたが、マーケティングやセールスチームは Jira を使用しておらず、今後リリースされる機能の視覚化が困難でした。
チームによっては、あらゆる方向から仕事の依頼があり、プロジェクトのスコープや優先順位を決めることが難しいものでした。
経営陣へのステータス更新はスライド資料で行われ、チームが手動で更新するという面倒な作業が行われていました。
Zoom の従業員は、会社の規模拡大に伴い、より効果的なコミュニケーション手段を必要としていました。
Greg 氏と IT 部門の同僚たちは、ワークマネジメントプラットフォームの評価を始めました。最優先事項は、Zoom の技術チームとビジネスチームを統合し、リリース直前の慌ただしさをなくすことでした。また、Jira との連携が可能で、部門ごとに異なるワークフローに対応できる柔軟性を備えたプラットフォームを必要としていました。
IT 部門の助けを借りずに、従業員が Asana を使い始められることも重要でした。実際、Zoom では数百人の社員がすでに個人的に Asana を使っていました。これに加えて、柔軟性、ネイティブな Jira との連携、市場をリードする地位などが評価され、IT チームは Asana を Zoom の標準プラットフォームとして選択することとなりました。
IT 部門は当初、5 つの部署に Asana を導入していましたが、マネージャーがプロジェクトをプラットフォームに導入すると、チームメイトもそれに続きました。仕事を一元化し、すべてを保持する Asana プロジェクトへのリンクを簡単に共有できることの価値を知り、さらに多くのグループが参加するようになりました。IT 部門はまた、毎月のビジネスレビューを Asana に移行することでリーダーシップの賛同を得ました。
Greg 氏は「Asana を公式に導入した途端、ワークマネジメントツールへの要望が高まり、時間の経過とともに多くの人が利用するようになりました」と語っています。Zoom の Asana での作業による時間短縮効果は、導入が進むにつれ、前年比で 200% 増加しました。
Greg 氏のチームは Asana の導入をきっかけに、一般的な組織運営のスキルや、「Zoom 流」で仕事を片付ける方法を教え始めました。「Asana は、新しいプロジェクト管理方法を学べる教室のようなものです。私たちは Asana を使って、基本的なプロジェクトマネジメントのスキルや、結果を出すために反復可能でスケールアップが可能な働き方をする方法を教えています」と Greg 氏は言います。
現在、Zoom では各部門に数名の Asana エキスパートを配置し、新入社員にそのグループのワークフローをトレーニングしています。そして、Greg 氏のチームは追加トレーニングや複雑なプロジェクト設計に対応しており、ポートフォリオの構成やプロジェクトの標準化の例として、セキュリティチームの Asana セットアップを紹介することもあります。
Zoom の各部署は、信頼できる情報源として Asana を利用しています。
エンジニアリングチームとビジネスチームの連携 エンジニアリングチームは、日々のタスクを Asana と同期した Jira で管理しているため、リリースのたびにマーケティングチームに報告する必要がありません。「このシステムのおかげで、私たちは混乱から完全に解放されました」と Greg 氏は語っています。
マーケティングチーム グローバルに展開するマーケティングチームは、キャンペーンやイベントの企画に加え、Zoom 社内の他のチームから送られてくるリクエストの管理にも Asana を使用しています。
ビジネスサービスと IT チーム IT 部門では、90% 以上の参加率を達成した「Bring Your Own Device」プログラムなど、グローバルなロールアウトやシステム変更の際に Asana を使用しています。「Asana のおかげでチェンジマネジメントは容易でした」と Greg 氏は語ります。「Asana を導入したことで、Zoom 社員がプログラムを理解するのに役立つ、細かいサブタスクをすべて記録できるようになりました。スプレッドシートでは、あまりにもやることが多すぎて、効果的ではありませんでした」
セキュリティチーム セキュリティチームは Asana を使って、プロジェクトをリアルタイムに更新し、誰もがそのステータスを確認できるようにしています。これは、チームが、最大 20 人のコラボレーターや多くの関係者が関わることもある、大規模な技術的実装や企業規模のロールアウトを行う際には不可欠です。チームでは、大規模で継続的な取り組みを整理するためにポートフォリオを使用し、その中のプロジェクトにはネストされたポートフォリオを使用しています。
チームは Asana の標準的な機能を利用していますが、それぞれのプロセスに合わせて柔軟に使い方を変えています。
プロジェクトは信頼できる情報源であり、プロジェクトの概要が、目標、スコープ、時間、コストに関するコンテキストを提供するため、誰もプロジェクトマネージャーに尋ねる必要がありません。
ポートフォリオでは、プロジェクトをプログラムごとにグループ化し、チームの作業量やキャパシティを明確にします。これにより、マネージャーはステータスを 1 か所で確認できるようになります。
Jira Cloud などの連携機能が、技術チームとビジネスチームをつなげます。Zoom と Asana の連携を利用すると、会議の出席者は、Zoom 会議中に Asana タスクにメモをとることができます。Zapier との連携は、ワークフローのステップを自動化するのに役立ち、Google ドライブとの連携では、ファイルを属するプロジェクトに結びつけることができます。
フォームは、チームが社内から受け取るリクエストを一か所に集めるのに役立ちます。たとえば、セールスオペレーションサポートのコンテンツ作成チームは、標準の Asana フォームを使ってすべての情報を前もって収集しています。Greg 氏は「初日からプロセスを徹底しました。フォームのリンクを共有し、セキュアなリクエストを受け取り、スコープを設定し、締め切りの見積もりを提示するのです」と語っています。
Asana のフォームのフィールドを変更することで、プロセスをすばやく反復できます。Zoom の従業員は毎月 900 回近くフォームを提出しており、効率化によって年間 335 日分の業務を削減しています。
テンプレートは、新しいプロジェクトの出発点となり、時間を節約し、手順を忘れることがないようにします。「Asana のテンプレートを使うことで、1 時間のプロジェクト計画が 15 分から 20 分になります。1 時間のキックオフミーティングは半分の時間で終わります。相当な時間を節約できています」
現在、Zoom はフォーム、コメント、テンプレートなどの Asana の機能の利用により、年間推定 667 日の作業日を節約しています。これは、通常の一週間 40 時間勤務の 2 年分以上に相当します。
一部のチームでは、手動でスライド資料を使った経営陣へのステータス更新を行うのをやめ、代わりにポートフォリオを使用して、リーダーたちがすべての取り組みの全体像をしっかりと俯瞰して把握できるようにしています。また、似たようなプロジェクトに取り組んでいるグループを簡単に見つけることができるので、業務を集約して労力を集中できます。
「仕事の解剖学」インデックスによると、このような重複作業は一般的であり、ナレッジワーカーは 13% の時間を、誰かがすでに完了した仕事に費やしているとのことです。この問題は、従業員が複数のアプリを使って仕事を進めている場合に発生しやすくなります。しかし Zoom では、プロジェクトの一元管理により、重複作業を見つけることができます。
すべてのスケジュール、タスク、コミュニケーションを 1 つの場所で管理することで、リモートチームのコラボレーションが容易になります。
Zoom のプロジェクト管理能力が成長を続けるにつれ、Greg 氏のチームのようなグループが社内に増えてきました。彼らは Zoom 流の仕事の進め方を主導し、革新し続けており、誰もが迅速にスケールアップして仕事をこなせる職場環境づくりをサポートしています。
Zoom の製品が同僚や恋人、さらには首相同士の距離を縮めるように、従業員たちが Asana で連携して仕事をすることで、Zoom のチーム間の距離も縮んでいます。
メンバーの意識をまとめ、チーム力を底上げしたSansanのイベント部門が挑むプロセス改革
チームを超えて業務スピードがアップ。 新組織が挑んだ時間価値の最大化
チームの目標と個人の業務を「Asana」でつなぐ チームラボの成長組織マネジメント
「マジカミ」開発会社が”隔週で約30件の施策をリリース”できる秘策
Asana を使えば組織全体で最高の成果を上げられます。