# バリューストリームとは？定義・種類・マッピング手順を解説

> バリューストリームとは、顧客に価値を届けるまでの一連のステップを可視化する手法です。本記事では、定義や種類、マッピングの手順、主要 KPI、DevOps での活用法を解説します。

Source: https://asana.com/ja/resources/value-streams

## バリューストリームとは？定義・種類・マッピング手順を解説

#### 概要

バリューストリームとは、顧客に価値を届けるために実行する一連のステップを可視化する手法です。原材料やアイデアから最終的な製品やサービスに至るまで、プロセス全体の「価値の流れ」を把握し、無駄を特定して改善につなげます。 この記事では、バリューストリームの定義や種類、マッピングの手順、主要メトリクス、DevOps やアジャイル開発での活用法、戦略計画への応用方法を解説します。 _最終更新日: 2026年6月。構成を見直し、リーン生産方式の歴史やマッピング手順、主要メトリクス、DevOps での活用法、FAQ を追加しました。_企業にとって一番重要なアセットは顧客です。顧客を満足させるには、価値を提供しなくてはいけません。

事業のさまざまな要素が顧客にどのような価値を提供するのかを理解することは、チームがより効率的なプロセスを構築するのに役立ちます。事業プロセスの各要素がどのような形で最終顧客に価値を提供するかを把握することを、バリューストリームといいます。

## バリューストリームとは？

バリューストリームとは、顧客がプロダクトやサービスを必要としてからそれを受け取るまでの間に起こるすべてのイベントのことです。この概念は元々リーン生産方式の一環として確立されたもので、チームや企業は、プロセスの可視化にバリューストリームを利用して、生産工程を効率化するための機会を特定します。

バリューストリームを使って事業プロセスを分析する際の最終目標は、プロセスを効率化し、無駄を省いてリードタイムを短縮することです。顧客のことを常に第一に考え、顧客に可能な限り最短で価値を提供することで、顧客の満足度を高めることにつながります。

### ビジネスバリューストリームとバリューストリームマッピングの違いとは？

ビジネスバリューストリームとバリューストリームマッピングの違いを理解しておくことは重要です。ビジネスバリューストリームとは、顧客がプロダクトやサービスを必要としてからそれを受け取るまでの実際のプロセスのことです。一方、[バリューストリームマッピング](/ja/resources/value-stream-mapping)とは、その実際のプロセスを視覚的に表現したものです。

バリューストリームマッピングとは、簡単に言えば、バリューストリームの可視化表現です。バリューストリームマップは、マッピングツールを用いて手軽に作成することができます。

## バリューストリームの種類

バリューストリームには、大きく分けて 2 つの種類があります。

### 運用バリューストリーム

運用バリューストリームは、最終顧客に価値を提供するために必要なアクションやステップのことです。このタイプのバリューストリームは事業プロセスのコアとなる部分であり、たとえば、エンドユーザーに最終的なプロダクトやサービスを提供するまでのフローのことです。

### 開発バリューストリーム

開発バリューストリームは、運用バリューストリームを生み出すために、バックグランドで行われるプロセスのことです。新しいプロダクトやサービスの開発に必要なすべてのステップに着目するバリューストリームです。

## リーン生産方式とバリューストリームの歴史

バリューストリームの概念は、トヨタ生産方式 (TPS) とリーン生産方式に深く根ざしています。ここでは、その歴史的背景と基本原則を解説します。

### トヨタ生産方式の起源

トヨタ生産方式は、1950 年代にトヨタ自動車の大野耐一氏らが確立した生産管理手法です。顧客に価値を届けるまでの流れ (価値の流れ) を可視化し、無駄を徹底的に排除する考え方を体系化しました。

この手法は後に「リーン生産方式」として欧米に広まり、製造業だけでなくサービス業やソフトウェア開発にも応用されるようになりました。

### 7 つの無駄 (ムダ)

リーン生産方式では、バリューストリーム上の非付加価値活動を「7 つの無駄」として分類します。
- **過剰生産**: 必要以上に作りすぎること
- **待ち時間 (待機時間)**: 次の工程を待つ間のアイドル状態
- **輸送**: 不必要な材料や製品の移動
- **過剰加工**: 顧客が求めていない付加価値のない加工
- **在庫**: 必要以上の仕掛品や完成品の保持
- **動作**: 作業者の不必要な動き
- **不良品**: 手直しや廃棄が必要な欠陥品の発生

バリューストリームマッピングを行う際は、これらの無駄を特定し、排除または最小化することが継続的改善の出発点となります。[リーンプロジェクト管理](/ja/resources/lean-project-management)の詳細については、関連記事をご覧ください。

## ビジネスバリューストリームの例

バリューストリームを理解する一番よい方法は、実際の例を見ることです。バリューストリームの一例として、ホテルのチェックインプロセスを見てみましょう。

以下は、ホテルの予約からチェックインまでの流れです。
- ホテルの予約
- 顧客の到着
- チェックイン手続き
- 部屋の割り当て
- 顧客が部屋に入る

上記の例にはわずか 5 つのステップしかありませんが、実際のバリューストリームでは、もっと多くのステップが含まれるのが普通です。バリューストリームの目的は、このような一連のステップをすべて洗い出して可視化し、どこに無駄があるか、どこを改善できるかを明らかにすることです。
- [Asana でワークフローの可視化と構築を行う](/features/workflow-automation)

## バリューストリームマッピングの手順

バリューストリームマッピング (VSM) は、プロセス全体を視覚的に把握し、ボトルネックや無駄を特定するための手法です。以下のステップに沿って進めます。

### ステップ 1: 対象プロセスの選定

改善対象とする製品やサービスのバリューストリームを選びます。顧客への価値提供に直結し、改善のインパクトが大きいプロセスを優先しましょう。

### ステップ 2: 現状のバリューストリームマップ作成

現在の業務フローをそのまま可視化します。各工程 (プロセスステップ) を記録し、以下の情報を収集します。
- 各工程のサイクルタイム
- 工程間の待ち時間 (待機時間)
- 仕掛品 (WIP) の量
- 担当者やシステムの情報

バリューストリームマップでは、標準的な記号を使って情報の流れ、材料の流れ、タイムラインを表現します。プロセスの可視化には[フローチャート](/ja/resources/what-is-a-flowchart)も活用できます。

### ステップ 3: 付加価値活動と非付加価値活動の分類

各工程を「付加価値活動」と「非付加価値活動」に分類します。顧客が対価を支払う価値を直接生み出す活動が付加価値活動です。それ以外はすべて非付加価値活動 (ムダ) となります。

### ステップ 4: ボトルネックと改善機会の特定

タイムライン上でリードタイムが長い箇所、待ち時間が集中する箇所、ダウンタイムが発生する箇所を特定します。これらがプロセス改善の優先対象となります。

### ステップ 5: 将来状態のバリューストリームマップ設計

ボトルネックを解消し、非付加価値活動を削減した理想的なプロセスフローを設計します。リードタイムの短縮目標やスループットの向上目標を数値で設定しましょう。

### ステップ 6: 改善計画の実行とモニタリング

将来状態に近づくための施策を優先度順に実行し、KPI をモニタリングしながら継続的改善を進めます。[業務改善](/ja/resources/business-improvement)の具体的な進め方については、関連記事も参考にしてください。

## バリューストリームの主要メトリクスと KPI

バリューストリームの健全性を測定し、改善の成果を追跡するためには、適切なメトリクス (指標) を設定する必要があります。以下は代表的な KPI です。

### リードタイム

顧客の要求が発生してから、価値が届けられるまでの総所要時間を指します。待ち時間や承認プロセスを含む端から端までの時間です。リードタイムが短いほど、顧客への価値提供が迅速であることを意味します。

### サイクルタイム

1 つの工程が 1 単位のアウトプットを完了するまでにかかる時間です。リードタイムとは異なり、待機時間を含まない実作業時間を測定します。

### スループット

一定期間にバリューストリームを通過するアウトプットの量です。生産性やキャパシティの指標として活用できます。

### フロー効率

リードタイム全体に占める付加価値活動時間の割合 (パーセンテージ) です。フロー効率が低い場合、待ち時間やダウンタイムが多いことを示します。

計算式: フロー効率 = (付加価値活動時間 / リードタイム) x 100

### 仕掛品 (WIP) 数

バリューストリーム上で同時に処理されている作業の数です。WIP が多すぎるとボトルネックや待ち時間の増加につながります。

これらのメトリクスを継続的に計測し、改善前後で比較することで、プロセス改善の効果を客観的に評価できます。

## DevOps・アジャイル開発におけるバリューストリーム

バリューストリームの概念は製造業に端を発しますが、現在ではソフトウェア開発や IT 運用の領域でも広く活用されています。

### ソフトウェア開発のバリューストリーム

ソフトウェア開発においては、アイデアの発案からコードの本番デプロイ、顧客へのリリースまでがバリューストリームとなります。

各工程 (要件定義、設計、開発、テスト、デプロイ、運用) のリードタイムやサイクルタイムを可視化することで、開発プロセスのボトルネックを特定できます。

### DevOps とバリューストリームマネジメント

DevOps は、開発 (Dev) と運用 (Ops) を統合し、ソフトウェアのバリューストリーム全体を最適化するアプローチです。バリューストリームマネジメント (VSM) ツールを用いることで、CI/CD パイプラインの各段階における待ち時間やフロー効率をリアルタイムに測定できます。

### アジャイルとの関係

[アジャイル開発](/ja/resources/agile-methodology)のスプリントやカンバンボードは、バリューストリームの一部を可視化する手段と捉えられます。アジャイルチームがバリューストリーム全体を意識することで、チーム単位の最適化にとどまらず、顧客価値のエンドツーエンドでのフロー改善が可能になります。

## ビジネスバリューストリームのメリット

バリューストリーム分析を行うと、以下のようなメリットがあります。
- **無駄の削減:** プロセスを可視化することで、非効率なステップや不要なステップを特定し、排除できます。
- **リードタイムの短縮:** 無駄を省くことで、顧客に価値を提供するまでの時間を短縮できます。
- **チームの連携強化:** バリューストリームマップをチームで共有することで、全員がプロセス全体を理解し、部門を超えたコラボレーションが促進されます。

## バリューストリームを戦略計画に使用する方法

バリューストリームは、[戦略計画](/ja/resources/strategic-planning)にも活用できます。以下の 3 つの方法で、バリューストリームを戦略計画に組み込むことができます。
- **ポートフォリオの優先順位付け:** バリューストリームを使って、どのプロダクトやサービスが顧客に最も大きな価値を提供しているかを特定し、リソースの配分を最適化できます。
- **継続的改善の推進:** バリューストリームマップを定期的に更新することで、新たな改善機会を発見し、プロセスを継続的に改善できます。
- **組織全体の整合性:** バリューストリームを組織全体で共有することで、チーム間の整合性を高め、共通の目標に向かって取り組むことができます。[OKR](/ja/resources/okr-meaning) を活用して目標を設定し、バリューストリームの改善と連動させることも効果的です。

## バリューを視覚的に理解する

バリューストリームを理解し、活用することは、事業プロセスを改善し、顧客により多くの価値を提供するための重要なステップです。バリューストリームマッピングを使って、プロセスを可視化し、無駄を特定し、効率化の機会を見つけましょう。

バリューストリームの管理と最適化を効率的に進めるには、チーム全体でプロセスを可視化し、タスクの流れを一元管理できるツールの活用が効果的です。[ワークフロー](/ja/resources/workflow-examples)の構築についても、あわせてご確認ください。

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- [Asana のデモを視聴](/demo/main-video)
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## よくある質問

#### バリューストリームとはどういう意味ですか？

バリューストリームとは、顧客に価値を届けるまでに必要なすべての活動 (付加価値活動と非付加価値活動の両方) の流れを指します。原材料やアイデアから最終的なアウトプットに至るプロセス全体を一つの「流れ」として捉え、無駄を特定し、継続的改善につなげるためのリーン生産方式の基本概念です。

#### バリューストリーム分析とは何ですか？

バリューストリーム分析は、バリューストリームマッピングを通じて現状のプロセスを可視化し、ボトルネック、待ち時間、非付加価値活動を特定する分析手法です。リードタイム、サイクルタイム、フロー効率などの KPI を測定し、改善機会を見つけ出すことを目的とします。

#### バリューストリームマネジメントとは何ですか？

バリューストリームマネジメント (VSM) は、バリューストリーム全体を継続的に管理・最適化する経営手法です。特にソフトウェア開発や DevOps の文脈では、アイデアからデリバリーまでの流れをリアルタイムで計測・改善するためのプラクティスやツールの総称として使われます。

#### ITIL のバリューストリームとは？

ITIL 4 フレームワークにおけるバリューストリームは、サービスバリューチェーンの中で特定の成果を生み出すために実行される一連の活動を指します。IT サービスマネジメントの文脈で、需要の発生からサービス提供・サポートに至るまでのフローを設計・最適化する際に用いられる概念です。

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