# 社会的手抜きは実は問題の原因ではない

> パフォーマンスが低いチームメンバーは、社会的手抜きをしているのではなく、苦労しているのです。彼らがよりよい仕事ができるように、明確な情報を提供しましょう。その方法をご覧ください。

Source: https://asana.com/ja/resources/social-loafing

## 社会的手抜きが生産性の問題というよりも明確さの問題である理由

#### 概要

社会的手抜きとは、グループの一員として見なされると、いい加減に仕事をしてしまうことを言います。実際のところ、誰もわざと質の悪い仕事をしたいとは思っていません。この記事では、社会的手抜きだと思われることは、実は透明性の欠如という別の問題による症状であることについて解説するほか、職場で透明性を高め、チームメンバーが最高の仕事をできるようにする方法について説明します。私たちは皆、学生時代の面倒なグループプロジェクトを覚えていることでしょう。誰がグループにいるときも、何のプロジェクトであろうと、いつも誰かが他の人よりサボっているように感じなかったでしょうか。しかし、プロジェクトの終わりには、全員がグループワークに対して同じ成績を得て、何のマイナスもありません。

チームのメンバーが自分よりも仕事をしていないのに同じ成績や単位をもらっているように感じると、イライラすることもありますね。集団の中で努力を怠る人がいるというこの考え方や現象は「社会的手抜き」と呼ばれています。社会心理学によると、[社会的手抜き](https://liberal-arts-guide.com/social-loafing/)とは、責任が分散され、個人のパフォーマンスからグループのパフォーマンスへと焦点が移されたときに起こるとされています。

学校のグループプロジェクトでの社会的手抜きは一つの問題です。しかし、大きな疑問は、職場では本当に社会的手抜きが起こるのか、ということです。もしそうである場合、グループで仕事をしていても、チームメンバーが最高の仕事ができるようにするにはどうしたらよいでしょうか？

## 社会的手抜きとは

社会的手抜きとは、グループの中ではチームメンバーの仕事量が減るという心理現象を指します。これは、グループの一員と見なされるとき、個人が自分の力を発揮しなくなるという効果です。

### 社会的手抜きの歴史

Max Ringelmann (リンゲルマン) 氏が[社会的手抜き現象](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E6%89%8B%E6%8A%9C%E3%81%8D)を初めて発表したのは 1913年のことです。フランスの農業工学士だった Ringelmann 氏は、何人かの人に綱引きをしてもらうことで社会的手抜きを発見しました。Ringelmann 氏の測定の結果、集団で引っ張るよりも個人で引っ張る方が力が入ることがわかりました。最初にリンゲルマン効果と呼ばれたものは、後に社会的手抜きと呼ばれるようになりました。

社会的手抜きは広く研究されています。論文 [Many Hands Make Light the Work: The Causes and Consequences of Social Loafing](https://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.1015.5811&amp;rep=rep1&amp;type=pdf) (人手が多いと仕事が軽くなる: 社会的手抜きの原因と結果) では、Bibb Latané 氏、Kipling Williams 氏、Stephen Harkins 氏が、一人でいるときとグループでいるときの、拍手や叫び声の音量を測定しました。彼らの研究によると、グループの規模が大きくなるほど、各メンバーの努力量が減ることがわかりました。これは、グループの規模が大きいほど、各メンバーにかかる社会的プレッシャーが小さくなるからだと彼らは考えました。その後、1993年に Steven Karau 氏と Kipling Williams 氏は、社会的手抜きは、プロジェクトの終わりに得られる報酬や評価との関連性が薄いと感じることが原因であると[提唱](https://en.wikipedia.org/wiki/Social_loafing#Meta-analysis_study_and_the_Collective_Effort_Model_(CEM)) (英語) しました。

## 社会的手抜きに関する誤った通念

集団で綱引きをしたり大声で叫ぶことは、実際に個人の努力を減らすことになります。しかし、これらの研究は現代の職場にそのまま当てはまるものではありません。単純なエクササイズと私たちの常に集中力を求められる職場環境を比較しても、現代のナレッジワーカーが実際に経験していることを完全に説明することはできません。

個人の貢献度が下がる原因は、チームワークやグループワークではありません。本当の原因は何でしょうか？それは「明確さの欠如」です。ナレッジワーカーは、自分が何に取り組んでいるのか、その仕事が会社にどのような影響を与えているのかが明確でないと、インパクトのある仕事に効果的に優先順位をつけて実行することができません。これはバーンアウトの大きな原因となり、2020年には[世界のナレッジワーカーの 71%](https://asana.com/resources/anatomy-of-work) が少なくとも一度は経験したと報告しています。これらのナレッジワーカーのうち、[3 人に 1 人](https://asana.com/resources/anatomy-of-work)は、タスクや役割が明確でないことから、バーンアウトや過労を感じていると報告しています。

もし、あなたのチームメンバーがパフォーマンスを落としていたり、あまり積極的に関与していないようであれば、それは社交的手抜きではなく、実は苦労しているのかもしれません。彼らの生産性やモチベーションに何が影響しているのかを把握することで、よりよい仕事ができるようになります。最終的には、個人が職場でより快適に過ごせて、そしてサポートされていると感じられるようになるでしょう。

## 仕事で明確さを提供するための 4 つのステップ

実際のところ、誰もわざと質の悪い仕事をしたいとは思っていません。私たちが社会的手抜きだと思っていることは、実は明確さやモチベーションの欠如による症状なのです。チームメンバーが成功し、最高の仕事ができるようにするために、職場で明確さを確立して背景情報を提供する 4 つの方法を紹介します。

### 1. 誰が、いつまでに、何をするのかを明確にする

チーム内で明確な意思疎通を図るためにまずできることは、すべてのプロジェクトやタスクについて、誰が、いつまでに、何をするのかを明確にすることです。チーム内のタスクやプロジェクトに目を通してみてください。複数の担当者がいる仕事はありませんか？それぞれの仕事に明確なオーナーがいないと、チームメンバーは誰がその仕事に責任を持つのかわからず、混乱してしまいます。

この明確さの欠如は、仕事の遅れや未完成に直結することがあります。[「仕事の解剖学」インデックス](https://asana.com/resources/anatomy-of-work)によると、期日に間に合わない原因の 27% はプロセスが不明確であることです。実際、Asana では、各タスクは 1 人にしか割り当てられないようにすべきだと強く考えており、それを製品にも組み込んでいます。

たとえば、あなたがコンテンツチームに所属していて、同僚と一緒に電子書籍を書いていたとします。誰がどの仕事を担当しているのかを明確に理解していないと、実質的にどちらもその仕事を担当していないことになってしまうため、作業が遅れたり、デザイナーにそのコピーのステージングの準備ができていることを伝えられなかったりすることがあります。逆に、二人ともデザイナーに連絡を取ろうとしてしまい、混乱が生じ、状況が明確にならないこともあります。

役割、担当、成果物が明確でないことが、重複作業の増加に拍車をかけています。チームは、すでに完了した作業に重複して取り組むことに勤務時間の [13%](https://asana.com/resources/anatomy-of-work) (年間 236 時間) を費やしています。プロセスと担当が明確であれば、このような事態を避け、代わりにユニークでインパクトのあるプロジェクトに多くの時間を割くことができます。

### 2. ー元化されたツールで仕事を管理する

誰が、いつまでに、何をするのかを明確にするだけでなく、その情報をすべて追跡する方法も必要です。チームメンバーがそれぞれ別のツールで仕事を管理していたら、全員が何に取り組んでいるのかを明確に知ることはほぼ不可能です。

ですから、チームが 1 つの一元化されたツールで仕事を管理するようにしましょう。もちろん、そのためには Asana のような[ワークマネジメントツール](https://asana.com/uses/work-management)を使うことをおすすめします。ワークマネジメントとは、進行中のプロセス、プロジェクト、タスクを追跡し、チーム全体に明確に知らせる方法です。当社の調査によると、[ナレッジワーカーの約 70%](https://asana.com/resources/anatomy-of-work) が、仕事を管理するための明確なプロセスがあれば、個人的な目標を達成するための能力が高まると感じています。部門をまたぐ業務を調整し、進捗状況をリアルタイムに把握することで、チームに明確なプロセスを作り出すことができます。
- [記事: ワークマネジメントの紹介](/resources/introduction-to-work-management)

### 3. 仕事のための仕事を減らす

重複した手作業は、ストレスやバーンアウトの原因になります。しかし、私たちの 1 日の大半はこうした作業に費やされています。平均的なナレッジワーカーは、承認を求めたり、ドキュメントを探したり、ステータスミーティングに出席するといった、仕事のための仕事に [60% の時間](https://asana.com/resources/anatomy-of-work)を費やしています。

仕事のための仕事を減らすことで、チームはインパクトのある仕事、スキルの必要な仕事、戦略的な仕事を優先できます。仕事のための仕事を減らすためには、いくつかの戦略があります。
- **ステータスミーティングを廃止**し、代わりにワークマネジメントツールで[プロジェクトのステータス更新](https://asana.com/resources/how-project-status-reports)を共有するようにしましょう。
- **手作業やルーチン作業**を[自動化](https://asana.com/product/automation)することで、チームはインパクトのある仕事に集中する時間を確保することができます。
- **お気に入りのビジネスツールと**[連携](https://asana.com/apps)すれば、アプリを切り替える手間や疲労感が減ります。

### 4. 日々の仕事を会社の目標につなげる

自分の仕事が会社の目標にどのように関連し、貢献しているのかを明確に理解していないと、優先順位をつけることが難しく、全力で取り組んでいても空回りしているように感じてしまいます。しかし、このような明確さを手に入れることは困難です。実際、個々の仕事が会社の目標達成にどう貢献しているのかを明確に把握しているナレッジワーカーはわずか [26%](https://blog.asana.com/2020/07/ja-goals/) しかいません。

日々の仕事と組織の優先順位とのギャップを埋めるためには、チームメンバーが自分の仕事が会社の重要な目標にどのようにつながっているかを理解できるようにします。これは、モチベーションを高めるためだけでなく、必要に応じて仕事の優先順位を変更したり、期日を遅らせたりするのにも役立ちます。どの仕事がビジネスクリティカルなのかを理解していれば、チームメンバーは[厳しいスケジュールと変化する優先順位](https://blog.asana.com/2020/08/ja-asana-tips-tight-schedules-shifting-priorities/)にもうまく対処できます。

日々の仕事を会社の目標に結びつけることで、チーム全体が同じ方向に前進できます。また、優先順位が曖昧になることもなく、各チームメンバーがどのように貢献しているかを明確に把握できます。これにより、自分が優先している仕事が同僚の優先順位とも合致していると、グループのメンバー全員が確信できます。

## 問題は社会的手抜きではなく、明確さである

チームが最高の仕事をするためには、社会的手抜きを減らすのではなく、明確さを高めることに焦点を当てます。プロセスを明確にし、同じ優先事項に基づいて仕事を調整し、作業を一つのツールに集中させることで、チームメンバーをサポートします。これにより、チームが成功するために必要なすべてのものを手に入れ、同じ方向に進むことができるのです。

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