# ピボットとは？経営戦略としての意味や事例を解説

> ピボットとは、事業がうまくいかないときに方向転換する経営戦略上の判断です。撤退との違い、Instagramなどスタートアップの事例、実践的な進め方や注意点までわかりやすく解説します。

Source: https://asana.com/resources/pivot

## ピボットとは？意味やビジネスでの使い方、事例、進め方を解説

## ピボットとは

ピボットの語源は「回転軸」を意味する英単語 pivot です。バスケットボールで片足を軸にして体の向きを変える動作を指す言葉としても使われており、そこから転じて、ビジネスの世界では事業戦略やビジネスモデルの方向転換、路線変更を意味する言葉として定着しました。

具体的には、既存の事業がうまくいかなくなったときや市場ニーズとのズレが明らかになったときに、企業が軸となる強みや技術は残しながら、顧客層や提供する価値、収益モデルを大きく変える経営判断を「ピボットする」と表現します。

似た言葉に方向転換や路線変更、軌道修正がありますが、ピボットは特にスタートアップやベンチャー企業が事業の再構築を行う場面で使われることが多く、単なる微調整ではなく事業の根幹に関わる大胆な意思決定を指すニュアンスを含んでいます。個人のキャリアの方向転換を指して「キャリアピボット」と呼ばれることもあります。

なお、Excel のピボットテーブルや、株式投資のテクニカル分析で使われるピボットポイントも同じ pivot という単語に由来しています。ピボットポイントは前日の高値・安値・終値などから算出される基準線のことで、サポートラインやレジスタンスライン、移動平均線とあわせて上昇トレンドやレンジ相場を判断し、順張り・逆張りの材料として使われる指標です。

これらはビジネス用語としてのピボットとは意味が異なるため、本記事ではビジネスにおけるピボットについて解説します。

## ピボットと撤退の違い

ピボットとよく混同される言葉に「撤退」があります。どちらも既存事業がうまくいっていないときに検討される選択肢ですが、目的と方向性は異なります。

ピボットは、これまでの仮説検証で得た学びを生かし、顧客や課題、ソリューションといった要素を見直して事業の継続を前提に方向転換することです。蓄積してきたチームやリソースは維持したまま、新しい方向に軸足を移します。

一方、撤退は、これ以上リソースや時間を費やすべきではないと判断し、事業そのものを終了する意思決定です。損失の拡大を防ぐための防衛的な選択という位置づけになります。

どちらを選ぶべきかは、資金や体制が新しい方向性を検証できるだけ残っているか、仮説検証を尽くしたうえでの判断かどうかで見極めます。感覚的な判断で継続と撤退を決めてしまうと、限られたリソースをさらに失うリスクがあるため、客観的な指標にもとづいて検討することが重要です。

## なぜピボットが必要になるのか

ピボットは思いつきで行うものではなく、事業と市場の間にズレが生じたときに検討される経営判断です。代表的なきっかけとしては、次のようなものが挙げられます。
- 想定していた市場ニーズが実際には存在しなかった、または規模が小さすぎた
- プロダクトやサービスがプロダクトマーケットフィット (PMF) に到達できていない
- 競合の増加や技術の変化により、既存のビジネスモデルの優位性が失われた
- 一部の機能や顧客層に、想定外の強い反応があった

シリコンバレーのスタートアップ文化では、こうした兆候をいち早くつかみ、積極的にピボットを行うことが成功への近道と考えられています。

リーンスタートアップの考え方でも、最小限の機能でリリースし、顧客の反応を検証しながら意思決定を行うプロセスの中で、ピボットは「失敗」ではなく「学習した結果としての軌道修正」と位置づけられています。

## ピボットの種類: ピボットピラミッド

一口にピボットといっても、何を変えるかによっていくつかの階層に整理できます。ここでは、ピボットピラミッドと呼ばれる考え方を紹介します。

ピラミッドと呼ばれるのは、5 つの要素が土台から積み上がる構造になっているためです。一番下の「顧客」が土台となり、その上に「課題」「ソリューション」「テクノロジー」と積み重なり、頂点に「グロース」が位置します。下層の要素を変えると、その上に積み上がっているすべての要素も見直しが必要になる、という点がこのフレームワークの核心です。

下から順に並べると、次のようになります。
- 顧客のピボット (最下層): 提供する価値はそのままに、ターゲットとする顧客層を変える
- 課題のピボット: 同じ顧客に対して、解決する課題そのものを変える
- ソリューションのピボット: 課題は変えず、解決手段や製品の仕様を変える
- テクノロジーのピボット: 同じソリューションを、異なる技術で実現する
- グロースのピボット (最上層): 事業の中身は変えず、成長のためのチャネルや手法を変える

たとえば「顧客」を変えると、その上にある課題・ソリューション・テクノロジー・グロースの 4 つすべてを見直す必要が生じます。逆に、頂点の「グロース」だけを変える場合は、その下の 4 層に手を加える必要はありません。自社がどの階層でつまずいているのかを把握することが、ピボットの方向性を決めるうえで重要です。

## 企業のピボット事例

実際に大きな成功を収めた企業の中にも、創業当初とは全く異なる事業でピボットを経験したケースが数多くあります。
- 位置情報共有アプリとして始まった Burbn は、写真共有機能に特化する形でピボットし、Instagram として社会的な存在感を持つサービスへと成長しました([TechCrunch の記事](https://techcrunch.com/?p=241149)に詳しい経緯があります)。
- マルチプレイヤーゲームの開発会社として設立された企業は、社内で使っていたコミュニケーションツールに着目してピボットし、ビジネスチャットの Slack を生み出しました([Slack 社による回顧録](https://buildingslack.com/the-death-of-glitch-the-birth-of-slack/)にこの経緯がまとめられています)。
- 玩具の製造販売から出発した任天堂は、家庭用ゲーム機の開発へとピボットし、世界的な娯楽企業へと発展しました([任天堂公式サイトの沿革](https://www.nintendo.co.jp/corporate/history/index.html)で確認できます)。

これらの事例に共通するのは、既存事業のすべてを捨てるのではなく、蓄積してきた技術やチームの強みを生かしながら、提供する価値の方向を変えている点です。

#### より効率的な働き方へ

「もっと効率よくプロジェクトを進めたい」「無駄な作業をしている気がする」「チームメンバーの足並みが揃わない」 。そんな悩みを Asana のプロジェクトマネジメント機能で解決しましょう。まずは無料でお試しください。
- [無料で Asana を試す](/pricing)
- [無料で Asana を試す](/pricing)

## ピボットを成功させるための進め方

ピボットは「なんとなく方向を変える」ものではなく、検証にもとづいた意思決定と、その後の実行体制づくりがセットで必要です。

### ステップ 1: 仮説と検証結果を振り返る

これまでの事業戦略が想定通りに機能しなかった原因を、仮説、実行、検証のプロセスに沿って洗い出します。感覚的な判断でピボットに踏み切ると同じ失敗を繰り返すリスクがあるため、何が市場ニーズとズレていたのかを具体的な指標で確認することが欠かせません。

### ステップ 2: 変えるものと変えないものを決める

ピボットピラミッドを参考にしながら、自社のミッションやビジョンなど変えるべきではない軸と、顧客、課題、ソリューションなど見直す対象を切り分けます。

### ステップ 3: 新しいロードマップに落とし込む

方向性が固まったら、新しい事業計画を関係者が実行できる形に落とし込みます。

[Asana のロードマップ機能](https://asana.com/ja/uses/timeline)を使えば、ピボット後の新しい事業計画をタイムラインで可視化し、既存タスクとの依存関係も含めて整理できます。ゼロから作成する場合は、[戦略ロードマップテンプレート](https://asana.com/ja/templates/strategic-roadmap)や[製品ロードマップテンプレート](https://asana.com/ja/templates/product-roadmap) を使うと、関係者の認識をすばやく揃えられます。

ロードマップの基本的な考え方については、[プロジェクトロードマップとは何か](https://asana.com/ja/resources/project-roadmap)で詳しく解説しています。

### ステップ 4: 目標を再設定し、チームに共有する

ピボット後は、これまでの目標や KPI もあわせて見直す必要があります。

[Asana のゴール機能](https://asana.com/ja/features/goals-reporting/goals)を使うと、新しい目標を日々のタスクと直接結びつけて管理できるため、チームメンバーは「なぜこの作業をしているのか」を見失わずに済みます。[OKR テンプレート](https://asana.com/ja/templates/okr-objectives-key-results)や[年次計画テンプレート](https://asana.com/ja/templates/annual-planning)、[戦略計画テンプレート](https://asana.com/ja/templates/strategic-planning) も、目標設定プロセスを標準化するのに役立ちます。

新規事業としてピボットする場合は、[ビジネス計画テンプレート](https://asana.com/ja/templates/business-plan) から必要なセクションを取り入れるのもおすすめです。

### ステップ 5: リソースを再配分する

ピボットにともなって、これまで注力していたプロジェクトを縮小し、新しい取り組みに人員を振り向ける場面も出てきます。

[Asana のワークロード管理](https://asana.com/ja/features/resource-management/workload)機能を使えば、メンバーごとの仕事量を可視化しながら、ドラッグ &amp; ドロップでタスクの再割り当てができます。複数プロジェクトを横断して状況を把握したい場合は、[ポートフォリオ機能](https://asana.com/ja/features/goals-reporting/portfolios)が役立ちます。

営業、分析、開発、カスタマーサクセスの各部門を 1 つに統合する組織改革を Asana を活用して進めた[トランスコスモス・アナリティクスの事例](https://asana.com/ja/case-study/transcosmos-analytics) もあわせてお読みください。

## ピボットのタイミングと注意点

ピボットは事業を立て直すための有効な手段ですが、次のような点には注意が必要です。

タイミングを見極める目安の 1 つに、営業活動の反応があります。ターゲットを絞って一定数の商談を重ねても、購入の意思表示や前向きな反応がまったく得られない場合は、仮説そのものを見直すべきサインと考えられます。
- 仮説検証を十分に行わないまま、うまくいかない現状から逃れるためだけにピボットしない
- 変えてはいけないミッションやビジョンまで見失わない
- ピボット後の計画を全社に共有せず、一部の経営層だけで意思決定を進めない

特に3つ目は見落とされがちですが、ピボットの理由や新しい方向性がチームに正しく伝わっていないと現場の混乱を招き、せっかくの方向転換が形骸化してしまいます。

計画と進捗をオープンにしておくことが、ピボットを機能させるための土台になります。[テンプレート一覧](https://asana.com/ja/templates)から、自社の状況に合ったテンプレートを探してみてください。

#### あらゆる仕事の課題解決に、Asana。

仕事を最大限効率化し、チームの生産性を上げるためには、Asana のプロジェクトマネジメント機能をお試しください。日々の業務と目標をつなげ、「誰が・何を・いつまでに行うのか」を可視化します。
- [Asana とは？](/demo/main)
- [Asana とは？](/demo/main)

## まとめ

ピボットとは、事業がうまくいかなくなったときや市場ニーズとのズレが明らかになったときに、蓄積してきた強みを生かしながら事業の方向性を大きく転換する経営判断です。何を変え、何を変えないのかを整理し、新しいロードマップと目標をチーム全体に共有しながら実行することが、ピボットを成功させるポイントです。

Asana では、ロードマップ、ゴール、ワークロード管理、ポートフォリオといった機能を組み合わせて、ピボット後の事業計画をチーム全体で実行に移せます。[無料で始める](https://asana.com/ja)か、[デモ](https://asana.com/ja/go/demo)をご確認ください。

## よくある質問

#### Q. ピボットとはどういう意味ですか？

ピボットとは、もともと「回転軸」を意味する英単語 pivot に由来する言葉です。ビジネスの世界では、企業が既存の強みや技術を残しながら、事業の方向性を大きく転換することを指します。単なる小さな軌道修正ではなく、顧客層やビジネスモデルといった事業の根幹に関わる意思決定を指す点が特徴です。

#### 会社が「ピボットします」と発表したら、社員や取引先にとって何が変わりますか？

会社がピボットを発表した場合、多くは事業が終了するわけではなく、これまでのチームや技術、顧客基盤を維持したまま、担当するプロジェクトや優先順位が変わることを意味します。社員にとっては、新しい目標やロードマップに沿って担当業務が見直される可能性があり、取引先にとっては、提供されるサービスの範囲や条件が変わる場合があります。撤退とは異なり、関係が完全に終わるわけではない点が実務上の大きな違いです。

#### ピボットと撤退の違いは何ですか？

ピボットは、これまでの仮説検証で得た学びを生かし、事業の継続を前提に顧客や課題、ソリューションなどの方向性を転換することです。一方、撤退はこれ以上リソースを費やすべきではないと判断し、事業そのものを終了する意思決定を指します。資金や体制が新しい方向性を検証できるだけ残っているかどうかが、両者を見極める 1 つの判断材料になります。

#### Q. ビジネスでピボットするとはどういう意味ですか？

ビジネスでピボットするとは、市場ニーズとのズレやプロダクトマーケットフィットの未達などを踏まえ、顧客、課題、ソリューションといった要素のいずれかを見直し、事業を再構築することです。何をピボットするかによって影響範囲は異なり、本記事で紹介したピボットピラミッドの考え方を使うと、自社がどの階層を見直すべきかを整理しやすくなります。

- [戦略プランニング](/resources/category/strategic-planning)

- [パレートの法則を理解する: メリットや活用方法を具体例付きで解説](/ja/resources/pareto-principle-80-20-rule)

戦略プランニング

#### ライター

朝、オフィスに着いたら、まず何をしますか？コーヒーを片手にメールをチェックし、その日のタスクに優先順位をつける人が多いのではないでしょうか。作業優先順位をつけるために、あなたはどのようなテクニックを使っていますか？仕事の優先順位を見極めるために使われる一般的な手法として、パレートの法則 (80 対 20 の法則、2:8 の法則) というものがあります。この ...

- [チームに力を与えるビジネス名言 39 選](/ja/resources/business-quotes)

戦略プランニング

ビジネス戦略

#### コンテンツライター

仕事をしていると、誰でもちょっとしたインスピレーションが必要になることがあります。リーダーの役目は、力を引き出す行動と発言で、チームメンバーのモチベーションを高めることです。ブレインストーミングの会議に活力を与えたいとき、ポジティブなメッセージで 1 週間をスタートさせたいときなど、この記事で紹介する、世界中の成功したリーダーたちが残したビジネス名言を参考 ...

- [BCP とは何か？策定の流れやポイントを解説 (実践例付き)](/ja/resources/what-is-bcp)

戦略プランニング

#### コンテンツライター

大地震や台風、サイバー攻撃、サプライチェーンの寸断。こうした事態は突然やってきます。事前の準備がなければ、事業は長期間止まり、顧客や取引先との信頼を失うかもしれません。もし明日、オフィスや工場が使えなくなったら、あなたの会社は何日で復旧できるでしょうか？本記事では、そうした不測の事態に備えるための実践的な考え方と手順を紹介します。BCP とは？BCP (B ...

- [意思決定マトリクス: 簡単に作成できる 7 つのステップ (実例付)](/ja/resources/decision-matrix-examples)

戦略プランニング

プロジェクト計画

#### ライター

仕事は決断の連続です。よい決断を下すことでチームを正しい方向へ導き、目標を達成することができます。しかし、どうすれば正しい決断を見極めることができるのでしょうか？一見同じように見える 2 つの選択肢に直面したとき、あなたならどうしますか？コインを投げる？サイコロを振る？それとも水晶で占いますか？正しい選択をしたいなら、意思決定マトリクスを活用してみましょう ...

- [ピボットとは？意味やビジネスでの使い方、事例、進め方を解説](/ja/resources/pivot)

戦略プランニング

- [コンテンツライター](/author/team-asana)

ピボットとはピボットの語源は「回転軸」を意味する英単語 pivot です。バスケットボールで片足を軸にして体の向きを変える動作を指す言葉としても使われており、そこから転じて、ビジネスの世界では事業戦略やビジネスモデルの方向転換、路線変更を意味する言葉として定着しました。具体的には、既存の事業がうまくいかなくなったときや市場ニーズとのズレが明らかになったとき ...
