# リーンポートフォリオ管理 (LPM) の概要と利用を開始するための 6 つのステップ

> リーンポートフォリオ管理 (Lean portfolio management: LPM) はリーン方式の原則を用いて戦略と実行を結びつける管理方法のことです。この記事では LPM の導入方法を説明していきます。

Source: https://asana.com/ja/resources/lean-portfolio-management

## リーンポートフォリオ管理 (LPM) の概要と利用を開始するための 6 つのステップ

#### 概要

リーンポートフォリオ管理はリーン方式の 5 つの原則を用いてビジネス戦略とプロジェクトの実行を結びつける手法です。この記事ではリーンポートフォリオ管理を導入し、プロセスの合理化と効率アップを実現する方法を紹介します。リーンポートフォリオ管理 (LPM) は企業のポートフォリオを管理する新しい手法であり、効率と顧客満足度を高めることが可能です。LPM は、小規模でスタートし速やかに拡大していく[リーン方式](https://asana.com/resources/lean-project-management)から着想を得ています。

トヨタの技術者が製造ラインで無駄をなくすためのシステムを開発したことで、リーン管理が誕生しました。リーン方式は瞬く間に広まり、他の産業もプロジェクトのワークフローに適用するようになりました。この記事ではリーンポートフォリオ管理を導入し、プロセスの合理化を実現する方法を説明していきます。

## リーン方式とは

リーン方式は組織のワークフローに存在する無駄を省き、カスタマーバリューを高めることを目指す手法です。トヨタで日本の技術者がリーン方式を初めて考案したのち、Hyundai Motor America で当時 CEO を務めていた John Krafcik 氏が 1998年に公開した記事「Triumph of the Lean Production System」(リーン生産システムの勝利) のなかでリーン方式の[プロジェクト管理](https://asana.com/resources/benefits-project-management)への応用を提示しました。

リーンメソッドは次の 5 つの原則 (ステップ) で構成されています。
- **価値を特定する:**製品やサービスの価値を見極める。
- **価値体系を描写する:**既存のワークフローを図で表し、理想的なワークフローと比較する。
- **ワークフローを作成する:**ワークフローから無駄を省き、効率アップを優先する。
- **プル方式を確立する:**前のプロセスから作業を引き出し、プロジェクトのライフサイクル全体に反映させる。
- **継続して改善する:**ワークフローを[継続的に改善](https://asana.com/resources/continuous-improvement)する。

管理の対象がプロジェクトであれ、ポートフォリオであれ、上記の原則を用いてプロセスの弱点を特定し、プロジェクトに価値をもたらさないものを省くことができます。

LPM はポートフォリオ管理ツールと併用することでワークフローの無駄をすばやく特定し、システムを合理化しやすくなります。
- [ポートフォリオを使って仕事を整理](/features/goals-reporting/portfolios)

## リーンポートフォリオ管理 (LPM) とは

リーン方式を拡大したものがリーンポートフォリオ管理です。5 つのリーン方式の原則を活用して[ビジネス戦略](https://asana.com/resources/business-strategy)とプロジェクトの実行を結びつけます。ポートフォリオマネージャーはリーンの原則を用いてビジネス戦略を評価し、これらの戦略の実行に適切な予算を割り当てることができます。

リーンポートフォリオ管理には 3 つの領域が存在します。
- **戦略と投資資金調達:**事業の目標を達成できるようにポートフォリオの調整および資金調達を行う。
- **アジャイルなポートフォリオ運用:**変更にすばやく対応し、問題が発生した時点で対処する[アジャイル](https://asana.com/resources/agile-methodology)なチームを投入する。
- **リーンガバナンス:**支出、監査、コンプライアンス、経費の予測に関するルールを提供する。

リーンポートフォリオ管理の導入には時間がかかります。とりわけ従来の[ポートフォリオ管理](https://asana.com/product/portfolios)のシステムに慣れている場合はなおさらです。しかし一度慣れてしまえば、リーンポートフォリオ管理を介して諸経費と遅延を減らせるようになります。 

以下に従来のポートフォリオ管理とリーンポートフォリオ管理の違いをまとめています。どちらのメソッドがチームに向いているかを判断するうえで参考にしてください。

リーン方式は投資をビジネス戦略に合わせ、顧客に与える価値を高めることができます。
- [記事: 初めてのプロジェクトポートフォリオ管理ガイド](/resources/what-is-project-portfolio-management)

## リーンポートフォリオ管理導入の 6 つのステップ

リーンポートフォリオ管理は車の修理に例えることができます。車のエンジンを動かすには調整を行わなければなりません。次の 6 つのステップに従って、今後のプロジェクトでポートフォリオ管理を活用しましょう。

### 1. リーダーを集める

機械の知識を豊富に持つメカニックがいなければ、車の修理ははかどりません。同様にリーンポートフォリオ管理においても適切な人材が揃っていなければ苦労は目に見えています。

ポートフォリオ管理の第一歩は、財務の知識を持つリーダーでグループを結成し、ビジネス戦略とプロジェクトの実行をすり合わせる取り組みです。

**ヒント:**優れたポートフォリオリーダーチームを結成するには、社内のチームメンバーの強みを評価してチームに加えるか、あるいは人事部の責任者と協力して適切なスキルを持つ人材を採用することになります。ポートフォリオマネージャーの条件はデータの収集やプロジェクトパフォーマンスの監視に優れ、[優先管理](https://asana.com/resources/how-prioritize-tasks-work)の担当者に対する影響力を持つことです。

### 2. 資金を探す

修理の技術を持つメカニックを集めてチームを結成しても、道具や部品を購入する資金がなければ修理を始められません。リーンポートフォリオ管理においてもビジネス戦略を実行に移すための資金を調達する必要があります。

コストが高いプロジェクトや[主要な関係者](https://asana.com/resources/project-stakeholder)にとって優先度が高いプロジェクトを把握したら、自信をもって[リソースを割り当てる](https://asana.com/resources/resource-allocation)ことができるように会社の予算を算定します。

**ヒント:**資金を探す際には通常社内の既存のリソースを確認し、どうすればプロジェクトが予算内に収まるかを判断します。プロジェクトまたはプロジェクトの特定の領域において会社の予算が足りない場合は、[プロジェクトマネージャー](https://asana.com/resources/become-a-project-manager)に伝え、プロジェクトをどのように再構築していくべきか話し合いましょう。

### 3. 運用システムを構築する

自動車修理に適した人材を集め、修理を始めるために必要な資金を得たら、修理計画を立てる段階に進みます。エンジンに手をつければいいでしょうか？それともキャブレターの修理から始めるべきなのでしょうか？全員で共同して作業するのでしょうか？あるいは各メンバーがそれぞれ異なる部品を担当するのでしょうか？

会社のポートフォリオにも運用計画が必要です。チームとより無駄の少ない[運用計画](https://asana.com/resources/operational-planning)への移行について話し合いましょう。またリーン方式の 5 つの原則を参考にして、現状のポートフォリオ管理の無駄な領域を特定してください。

**ヒント:**リーンポートフォリオ管理のパフォーマンスを推進する運用システムを構築する際は顧客満足度を最優先してください。お客様用フィードバックを介して運用を改善し、アジャイルな取り組みを優先させて、臨機応変な対応が可能なポートフォリオのワークフローを作りましょう。
- [お客様フィードバックのテンプレートを試す](/templates/for/product/customer-feedback)

### 4. 無駄を省いたワークフローを実際に利用する

修理計画の作成後、実際に修理を始めます。前回の修理でボンネット内の機器の修理に必要以上にメカニックを割いたことで時間がかかってしまったのなら、それぞれのメカニックが別々の機器を担当するように計画を調整するべきです。自分がボンネット内の機器を修理するなら、別のメカニックには車の下を、さらに別のメカニックには車内の点検を任せましょう。こうすることで前回よりも早く、効率的に作業を進められるようになります。

無駄のないワークフローを作るには、不要な作業や非効率な作業をポートフォリオ管理のプロセスから省く必要があります。たとえばプロジェクトマネージャーから適切な時期に通知を得られなかった結果、前回のプロジェクトの優先順位づけが遅れてしまったなら、プロセスの前段階が完了した時点で通知を送信するプルシステムを確立するとよいでしょう。

**ヒント:**ポートフォリオ管理ソフトウェアを使ってプルシステムを構築できます。[かんばんツール](https://asana.com/uses/kanban-boards)や[ガントチャート](https://asana.com/resources/gantt-chart-basics)を使えばポートフォリオ管理プロセスの段階を視覚化できます。[プロジェクトの依存関係](https://asana.com/resources/project-dependencies)を作ってプロセスの次の段階に取り掛かれるようになったらチームメンバーに通知しましょう。
- [記事: 再現性のあるワークフローを作成する 7 つの簡単なステップ](/resources/workflow-examples)

### 5. 改良と透明性を加える

車の修理が完了したら、修理後の車を試乗したくなるはずです。ここで異音や違和感の残る場所を探します。つづいて修理工場に車を戻し、自信を持って車を道路に送り出せるように最終的な調整を行います。

無駄のない戦略に焦点を絞ることでポートフォリオ管理のワークフローはスムーズに進むはずです。ただしこのワークフローはチームにとって新しいフレームワークであるため、透明性と改良を加えてさらに洗練させる必要があります。柔軟な対応と一貫した改善意欲がなければ運用を成功に導くことはできません。

**ヒント:**[チェンジマネジメント](https://asana.com/resources/change-management-process)のベストプラクティスを参考にして従来型のポートフォリオ管理からリーンポートフォリオ管理への移行を実現しましょう。チェンジマネジメントのプロセスを導入すると LPM へのスムーズな移行が可能になります。

### 6. 改善を祝う

車の修理であれ、製品の納品であれ、プロジェクトを完了したら成功を祝いましょう。廃品置き場で廃車同然だった車が道路を颯爽と走る姿を見ると報われた気分になります。同じようにビジネス戦略が現実となり、リーンな予算編成によりお客様を喜ばすことができれば報われた気分になるものです。

**ヒント:**プロジェクトが計画どおりに進まなかったとしても、ミスを教訓として活かし、次回のプロジェクトの見直しと今後の[意思決定](https://asana.com/resources/decision-making-process)の改善に役立てられます。継続的な改善を目指すポートフォリオのビジョンを維持しているのなら、たとえ価値を高めることができなかったプロジェクトであっても意義を認めるべきです。
- [記事: プロジェクトマネジメントで学んだ教訓を記録しておく方法](/resources/lessons-learned)

## リーンポートフォリオ管理を介してアジャイルワークフローを改善

リーンポートフォリオ管理への移行には忍耐と集中力が求められますが、リーン方式の原則に従えばアジャイルなワークフローを改善し、成果物の価値を高められます。

ポートフォリオ管理ソフトウェアには、リアルタイムでプロジェクトを監視する機能やお客様とのコミュニケーションに役立つ機能、チームで共有する機能を含むすべての必要な機能が揃っており、成功に向けてプロジェクトを進めることができます。

- [アジャイル](/resources/agile)

- [プロジェクト管理ツールの選び方: おすすめ 11 選 (最新版)](/ja/resources/best-project-management-software)

プロジェクト管理

コラボレーション (Collaboration)

生産性

プロジェクト計画

ゴール

アジャイル

#### コンテンツライター

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アジャイル

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戦略プランニング

- [コンテンツライター](/author/team-asana)

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