職場で集中力を上げる 4 つの方法

寄稿者 Molly Talbert の顔写真Molly Talbert
2020年2月24日
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職場では、毎日違うことに対応する必要があります。しかし、チームメンバーが仕事の整理がつかず、職場で集中できないと感じることは多々あるでしょう。仕事量と割り込み作業が増える中で、効率よく働くことはかつてないほど難しくなっています。

Asana がオーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、日本、イギリス、およびアメリカで働く 1 万人を超えるナレッジワーカーに対して行ったアンケート調査「仕事の解剖学」インデックスによると、回答者の 31% は仕事の量が多く疲労を感じている、またはイライラすると答えています。さらに、回答者の 14% は、ストレスが溜まり、バーンアウトした感じがして仕事が頭から離れないと答えています。これは場所や時間に関係なく、常に「オン」の状態でなければいけない、つまり、タスクに取り組んだり、メッセージに返信したりする準備ができていなければいけないと感じていることを意味します。ナレッジワーカーが職場で集中できないのは当然と言えるでしょう。

この状況に当てはまるという方、これはあなただけはありません。しかし、一日の終わりには仕事を終わらせる必要があります。

驚くかもしれませんが、これはあなたが悪いのではありません。延々と続くメールのやりとり、メッセージ、サイロ化されたプロジェクトなどを伴う現代の職場は、人を成功に導くような環境が整っていない上に、集中して生産的な仕事ができるように構築されてもいません。「仕事の解剖学」インデックスによると、従業員は仕事の時間の平均 60% を、元々採用された理由でもある専門性を要する仕事ではなく、情報の検索、会議への出席、承認状況の確認など、いわゆる仕事のための仕事に費やしていることがわかっています。

これは、専門的な業務が不必要だというわけではありません。むしろ、それぞれの業務をこなしながら、さらにそれに伴う忙しいだけの余分な仕事もこなす必要があるということです。

希望の兆しがないわけではありません。Asana でグローバルコミュニティ部長を務め、認定プロフェッショナルオーガナイザーでもある Joshua Zerkel は、単純な改良をいくつか加えるだけで、チームの働き方を組み立て直すことができ、その結果としてより効果的に仕事ができるようになると同時にストレスも解消できる、と話します。この記事では、Joshua が挙げる「チームが仕事に集中できない理由」のトップ 4 およびその解決法について解説します。

1. 返信するメールの数が多すぎる

多くの人が日頃から遅くまで残業をすることを余儀なくされています。その原因とは何か?メールや通知への返信作業です。「仕事の解剖学」インデックスによると、人々が遅くまで残業する一番の理由は延々と続くメールの返信であることがわかっています。

メールやメッセージングツールは仕事に欠かせないものですが、その誤用は職場で混乱を引き起こし、人々をバーンアウト寸前の状態に追いやっています。チームのコミュニケーションをまとめるどころか、情報がさまざまなアプリやグループに散らばってしまうため、サイロ化が生じています。

これらのツールはコミュニケーションに使用するものであり、規模の大小を問わずプロジェクト管理に使うものではありません。プロジェクトをメールやメッセージングツールで管理すると、通知のやり取りが延々と続いたり、情報が散らばってしまうため、チームは仕事に集中しにくくなってしまいます。

最後に、メールスレッドやメッセージグループがサイロ化されるとチームや組織内でボトルネックが生まれ、機敏さ、可視性、および部門間の調整に影響します。1 人のメンバーに情報が行き渡らないだけで、プロジェクトはまとまりを失ってしまいます。つまり、メールスレッドからたまたま外れてしまうだけで、何の情報を逃したのかがわからなくなってしまうのです。さらに、プロジェクトによっては、これが広範囲に渡って影響を及ぼす場合もあります。

解決策: 制限を設ける

主にメールやメッセージを活用し、通知が絶えず入ってくるような職場で働くと、「オールウェイズオン」の姿勢を取り入れやすくなってしまいます。しかし、通知に返信する時間やプロジェクトやタスクを管理する場所について、チーム内でガイドラインを確立すれば、昼夜関係なく常時通知に返信しなければいけないと感じるメンバーたちのプレッシャーをある程度は解消し、受信する通知の量を制限できるようになります。

2. 仕事量が多すぎる

「仕事の解剖学」インデックスで、ナレッジワーカーの 88% は、タスクの数が多すぎて、時間制限のあるプロジェクトや大規模なイニシアチブは予定から遅れてしまうと話しています。これは世界的に見られる問題ですが、仕事量の多さが生産性を欠く主な理由として挙げられている日本では特に深刻な問題になっています。

仕事量の偏りと残業は積み重なり、チームにとって深刻な問題となります。Asana が過去 6 千人のナレッジワーカーに対して実施した調査では、回答者の 80% 以上が働きすぎまたはバーンアウト寸前であると感じており、その 4 分の 3 近く (74%) が 1 年に 2 回以上はバーンアウトを経験していることがわかっています。個々のメンバーとチーム全体の仕事量が上手に管理されていなければ、それは従業員の定着率とパフォーマンスに打撃を与えます。実際、回答者の 5 人中 4 人はバーンアウトやストレスが原因で、労働意欲が落ちているように感じると話しています。

解決策: テクノロジーを使って繁忙期に備える

バーンアウトは、すべての業界でほぼすべてのナレッジワーカーに影響を与えています。しかし、仕事量をコントロールできれば、職場でのストレスを解消し、すべての従業員が集中を取り戻すことができます。組織の多くは従業員が仕事を抱え過ぎているときは知らせてくれることを当てにしますが、多くの場合は従業員が声を上げることはありません。企業がプロジェクトの計画を視覚化し、マネージャーとチームがメンバー全員の仕事量を把握できるツールを利用しましょう。

3. 承認とフィードバック

承認やフィードバックを求めるのも「仕事のための仕事」の 1 つです。これはほぼすべてのナレッジワーカーの仕事の重要な部分ですが、とにかく時間が無駄になります。「仕事の解剖学」インデックスでは、実に回答者の 34% が承認を求めてチームメイトを探し回ることが残業につながる主な理由であると話しています。

しかし、データを深く調べてみると、他の関連する問題点も浮上してきます。残業する原因の上位には、タスクが不明確である (23%) と責任者が不明確である (18%) の 2 つがあります。別の項目に目を向けると、アンケート回答者にとって、タスクや優先度の不明確さ (15%) がストレスの溜まる一番大きな原因であることもわかっています。こういった不明確な要素があることが原因で、ナレッジワーカーは承認やフィードバックを求めることに多くの時間を費やしています。そもそも誰に連絡すればよいのかもわからないことがあるので、実際に必要な情報を得ることはなおさら困難です。

解決策: 透明性を確立する

組織とチーム全体の透明性は必須です。プロジェクトのどのタスクを誰が担当しているかがわかれば、承認を得るための当てずっぽうな仕事はほぼすべてなくすことができます。誰が何をいつまでにするのかを明確にした構造があれば、誰に承認やフィードバックを求めればよいのかが明確になり、担当者をあちこち探し回る必要はなくなります。これにより、従業員は障害にぶち当たることなく、仕事をより大きな目標に向けて進めることができます。

4. 仕事を完了してもらうためにチームメイトに何度も連絡する

無駄な仕事や無理なスケジュールを誰でも経験しているのではないでしょうか。たいていのプロジェクトは複数のメンバーで取り組むものですが、チームメイトに担当タスクを時間通りに完了してもらうことや、それぞれの進捗を確認することが困難な場合があります。

「仕事の解剖学」インデックスによると、職場のストレスを引き起こす一番大きな原因の中に非現実的な期日 (15%) と同僚や経営陣からの不十分なサポート (16%) があり、これらが原因で、未完了の仕事を完了させようと、いつもチームメイトを追いかけているという状況につながることがあります。綿密な素晴らしいプロジェクト計画を作成していても、他部門のチームメイトが担当するタスクに対するインサイトがなければ、自分がそれらのタスクに設定した期日が現実的なのかどうかはまったくわかりません。このように、目標にずれがあると、両サイドでストレスが生じてしまいます。

メンバー全員に同じツールのトレーニングを行う

多くのプロジェクトをメール、メッセージングツール、スプレッドシートで管理していると、チームや組織の全体像を確認することは不可能です。ワークマネジメントプラットフォームを使用すれば、チームメンバー全員が同じ仕事環境で作業を行えるため、透明性が確立され、コミュニケーションが取りやすくなります。しかし、新しいプラットフォームを導入するだけでは不十分で、トレーニングが必要です。チームがプラットフォームを使ってプロジェクト、調整、コミュニケーションを管理する予定ならなおさらです。新しいツールの効果を説明しながら、ロールアウトを構造化し、チームをオンボーディングしましょう。

職場で集中する方法を学び直す

最終的に、これらの改良の多くは、チームが全体的なビジョンの中でどのような役割を果たすのかを理解し、そしてその理解を深める新しい働き方を作り上げるということに帰着します。私たちの多くが教え込まれた働き方は機能していないので、現状を変える必要があるのです。

チームメイトにより賢く働くためのツールを与え、毎日の仕事のベストプラクティスを伝えましょう。そのサポートがあれば、チームメイトはより効率的にコラボレーションを行い、仕事量を管理し、より迅速に決断を下し、集中力を取り戻せると感じるようになるでしょう。こうすれば、仕事はチームメンバー全員にとって、より満足感があり、生産的で、インパクトの大きなものになります。

「仕事の解剖学」インデックス 2023 をダウンロード

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